みんなのケータイ

「AQUOS R3」でイヤホンジャックの重要性を再認識した話

【AQUOS R3 SH-04L】

 最近は淘汰されつつあるような気がするイヤホンジャック。筆者も音楽を聴く際はBluetooth一択。イヤホンジャックなんかここ数年はまったく使ってなかったのですが、後述する出来ごとを経て、やはり必要であるという認識に至りました。

 数週間前の帰宅途中、電車の座席に座りながら、Bluetoothレシーバー(ソニー・エリクソンのMW600)にイヤホンをつないで音楽を聞いていました。ちなみに右には40代くらいと思しきサラリーマン(スマホをいじってる)、左には若いお姉さん(うとうとしてる)。すると不意に知人から電話(アプリでの通話)が。しかし電車の中ですから、出るわけにもいかず受話拒否しました。

 書くまでもない話ではありますが、音楽を再生中に着信すると、音楽が自動的に停止しますよね。それで、受話拒否ないしは会話を終えて切断するとレジュームするじゃないですか。しかし、その日はどうも違いました。

 確かに着信したときに自動的に音楽は止まったし、受話拒否したらレジュームしました。しかしどうもイヤホンから流れてくる音量が小さい。さっきの半分くらい、いや下手したらそれ以下の音量しか出ていないのです。ポケットからスマートフォンを取り出したときに音量ボタンに触っちゃったかな。

 いや、違った。なんか、本体のスピーカーからめちゃくちゃ大音量で音楽が流れてた。

 凍りつく車内。下がる筆者の体温。飛び起きる左のお姉さん。乗客全員、一様に緊張が走った深秋のミッドナイト。こんな末代までの恥みたいなシチュエーションの中で、柔らかさの中にも一筋の力強さを感じる乃木坂46の歌声は今日も絶好調です。どうしてこんなことに。

 通知バーにBluetooth接続中のアイコンが出てるのになぜ。Bluetoothの設定にも「MW600(接続済み)」って出てるのにどうして。もっとも、かつてない焦燥感の中にいたのでひょっとすると見間違いだったのかも分かりませんが。

 せめて、プレイリストの次の曲(JAYWALKの「何も言えなくて…夏」)が流れてくれれば、筆者か、右のサラリーマンのどちらがやらかしたのか、高度な心理撹乱戦を実行できたのに。

 このように手前勝手な打開策を夢見つつも、震える手で一時停止ボタンを押しました。しかし、あまりに動揺していたせいか、今度はぜんぜん違うすげえロックな曲を一瞬また車内に流してしまった。もう何も言えなかった。

 とにかくもうわけが分からない。あれから終点までずっと床を見つめながら電車に乗ってました。とてもではありませんが、顔を上げる気にはなりません。ちなみに電車を降りたのちにBluetoothを再接続したら正常にイヤホンから流れてきました。

 思い返せばここ最近、7~8年愛用したプレイヤーアプリから別のアプリへ乗り換えたのですが、バチが当たったのでしょうか。そうとしか思えません。

 あの日あの時あの場所にいた皆さんすみません。犯人は私でした。

直径3.5mmの穴は実にカッコイイ。やっぱり必要ありませんか?

 なお、AQUOS R3にはしっかりイヤホンジャックがついております。おとなしくこれを使っていればよかった。近年はスマートフォンから徐々に姿を消しつつある3.5mmヘッドホンジャック。しかし、やはりアナログな端子もあってもいいのでは。

もうこれでもいいです。とにかく有線ならば。

 と、ここまで書いておいてなんですが、USB Type-Cにつないでも同じことでした。有線に変わりはありません。しかし、やはりイヤホンジャックは欲しいと思うのは筆者のわがままでしょうか。

 いずれにせよ心に多大なる傷を負ったので、当分の間は有線イヤホンを活用します。たまには昔ながらのスタイルに戻るのも悪くないと思います。