みんなのケータイ

駆け上がれランド坂

【LG V30+ L-01K】

 ちまちまとパーツを買い足して2年、やっとロードバイクを組み上げることができた。なので、ぜひとも自慢したいのである。まあ、半分くらい中古パーツなんですけどね。とはいえ、自分の手で作ってみるとやっぱり愛着が湧くもの。きっと完成車を買った方が同じ費用でも高性能なんだろうけれど、そんなのは全然気にならない。

 ちなみに自転車を作った目的はトレーニング。なので、サイクリングのアクティビティを記録するため、これまで室内トレーニングに使っていたBluetooth接続の心拍センサーとケイデンス・速度センサーを流用し、スマートフォン「LG V30+ L-01K」と併用することにした。

組み上げた自転車にスマートフォンを載せ、ランド坂へ
スマートフォンは防水ホルダーにセット

 アプリはセンサー純正のWahoo Fitnessで、ソーシャルトレーニングサービスのStravaと連携させた。トレーニング(サイクリング)が終了すると自動でStravaにアップロードされ、走行軌跡や走行ペース、心拍やケイデンスの推移などを分析できるようになる。

通称ランド坂のスタート地点

 何度か近所で試走した後、さっそく向かったのは時々銭湯へ行くときにクルマで通る、東京と神奈川の県境にある遊園地「よみうりランド」近くの坂。ジャイアンツ球場の前を通ることにもなるこの坂は、通称ランド坂やV坂とも呼ばれているらしい。正式名称は「よみうりランドV通り」のようだ。

 クルマ通りが少なく、見晴らしもいい上に、路面も(減速帯はあるけれど)きれいなので、クルマで走る分には爽快。自転車が走っているのもよく見かけていて、前からこの坂は気になっていたのだ。それなりに急かなあ、でも走り初めにはちょうどいいかも……くらいに軽く考えていたところ、実際に自転車で走ってみると地獄の一丁目であった。

 本格的な坂に入る少し前からすでに緩い上り坂で、勢いをつけて進入するのは(ロード初心者の筆者には)無理。ダンシングして頑張ろうものなら、数十メートル走ったところで息が上がり、気が遠くなりかける。なので、最初から1速(インナーロー)に入れ、ひたすら無心でこぐ。それでも途中何度も諦めて押し歩きたくなるが。

 後で調べたところ、ランド坂は、距離およそ700メートル、標高差60メートルほどで、勾配は一部で10%を超えるとも言われている。ロードに乗り始めたばかりの筆者にとっては無謀なチャレンジだったかもしれない。なんとか足をつかずに登り切ったものの、停車時に足を出そうとしても力が入らず、ビンディングを外すのに手間取ってコケそうになったり……。確実に初心者をコロしにかかっている坂だ。

中間地点。このあたりで「登らなきゃ良かった」という後悔の念を強くする
見晴らしはとても良い
なんとか登り切り、休憩をとる

 とはいえ、こんなにキツい坂、みんなもけっこう大変な思いをしながら登ってるんじゃない? と思って、Stravaに記録された区間タイムを見てみた。筆者のベストタイムが3分15秒(3日目)、でもって他のユーザーのタイムはというと、その半分。半分である! 1分30秒台とか1分40秒台で登り切っている人がゾロゾロいるのだ。これバグってないですか?

3日目のチャレンジは、少し頑張って3分15秒。ちなみに初回は3分32秒だった
ランキング上位には1分30秒台、1分40秒台がゾロゾロ
女性のみのランキングでも上位は2分台中盤が当たり前のような状態
Stravaにはさまざまな分析機能がある。筆者はまだ活用できるような段階にないけれども……
他の人と走行ペースを比べることができる。筆者が半分ほど来たところでトップタイムの人はもうゴール間近だ。この機能はStravaアプリにはなく、PC向けWebのみなのが残念

 フレームをカーボンに変えれば、とか、1本1000円で買った中古ホイールをもっと軽いヤツにすれば、とか、そういうレベルを軽く超越した、ぐうの音も出ないほどの圧倒的なタイム差だ。話によるとこのランド坂を一度に10往復する人もいるのだとか。ちょっとヘンタ……すごすぎて、ついていけない(尊敬)。

 Stravaでは、ランド坂に限らず、他のさまざまな区間のタイムが記録され、ランキングも公開されている。普段よく通る道で競われているタイムを眺めているだけでも楽しい。しかし筆者としては、今のところその記録に挑めるレベルでは全くないので、まずは乗り続けて体力をつけ、自分自身の軽量化もしなくちゃいけないな、との思いを強くしているところである。