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格安スマホ+格安完全ワイヤレスイヤフォンの実力は?

【EveryPhone PR】

ワイヤレスイヤフォンのTBS31一式とEveryPhone PR(右)

 左右独立の完全ワイヤレスイヤフォンのリストを作成していたら、あら? ファミリーマートで多摩電子工業の「TBS31」が税込4298円で売っているという。完全ワイヤレスイヤフォンとしては破格である。それが近所のコンビニに普通に並んでいる……これは事件である。

 いや、筆者が知らないだけで世の中の人はもう買い占めているのだろうか。半信半疑で徒歩3分のファミマに行くと普通に売っていた。あっさり拍子抜け。ただしファミマの値札が間違っており、2990円くらいになっていた。「え? 売れなさ過ぎて値下がりしたの?」と誤解した。ちょっと残念。

 ともかく入手したわけだが、対応機種には当然EveryPhone PRの名前など載っていない。だがBluetooth接続なので問題ない。EveryPhoneの設定でBluetoothを有効にして、イヤフォンをクレードルに置くかボタン長押しするだけ。ペアリングは簡単だ。

昔はBluetoothのペアリングはなかなか接続しなくてイライラした覚えが。イマドキのワイヤレスイヤフォンは格安でもスムーズに接続

 ただし、オフにして再接続した際、接続しているのになぜか音が出てこないといった不具合はあった。これはスマホ側のBluetoothを一度オフにして再度オンにすれば問題無い。

 EveryPhone PRはとりたてて音質の良いスマホではないが、それなりのイヤフォンを挿して聴けば映画もドラマもなかなかの迫力で楽しめる。とりあえず3.5mmイヤフォンジャックがあるので有線のイヤフォンであれば5000~6000円も出せば筆者ごときの耳には十分良い音に聞こえる。

 そこに激安の完全ワイヤレスイヤフォンを試してみたわけだが……いや、ここまで差があるとは。筆者のたいして良い音を聞いてない耳でも、もう終始こもったような音で、響き方にも奥行きが無く、これほど臨場感の無い音があるのか、と思うほどだった。音だけを考えれば最低の組み合わせかもしれない……。

 だが完全ワイヤレスである点はとっても便利なのだ。これまでiPhone 7も使っていなかったこともあって、本格的に完全ワイヤレスイヤフォンと過ごすのは今回が初。自然と寝転がりながらゴロゴロして聴いている自分に感動してしまった。完全ワイヤレスだと本当に顔周りのケーブルが無いので、本当に自然な寝転びができるのだ。しかも夏なのに汗も全然かかない。

 大体音が酷いと言っても、映画、ドラマでは人のセリフさえ聞こえれば十分なんてこともあるから、意外なほど使い勝手が良いのである。

筆者の耳(眼鏡の柄あり)へ適当に装着した感じ。たぶん正しいスタイルはもっと上向きに付けるのだろうが、寝転がる程度だと外れないのであまり気にしなくてもよさそう

 たとえば筆者のような一人暮らしならスマホを置きっぱなしにして、隣のキッチンでドラマを聴きながらラーメンつくったり、タマネギ刻んだりも可能だ。これがちょっとでもケーブルがあると邪魔になってしまうし危ない。

 さらにこの価格でも一応リモートコントロールが可能で、イヤフォンのボタンを押すことで再生・一時停止、通話への応答まで可能だ。音量調整はできないけども……。

 さらにバッテリーが少なくなると「ローバッテリープリーズチャージ」と英語で音声も流れる。付属のクレードルで充電もできるし、音に関しての満足度は低いが、利便性の点では十分過ぎる。

 ハッキリ言って連続使用時間は短く、公式スペックはたったの2時間半。実際に使ってみてもほぼ同様なので、映画1本見たら終わり。だがクレードルは携帯バッテリーにもなっており一応2回充電が可能。これで5000円もしないのならアリだ。

 格安スマホからはイヤフォンジャックが無くなることは当面無いとは思うが、音質が向上した激安の完全ワイヤレスイヤフォンが増えれば影響が出てくるかもしれない。今さらだけどもちょっとこの利便性はクセになる。