みんなのケータイ

スマホを道で落としたら、スマホを電車で忘れたら

 世のスマホユーザーには、2種類の人間がいる。スマホをなくす人と、スマホをなくさない人だ。

 後者の人間からすると、「いつも持ち歩いているものを落とすなんてあり得ない!」と思われるだろうが、筆者はおもいっきり前者のタイプで、よくスマートフォンをなくしている。都内で数回スマートフォンをなくした経験を持つが、幸いなことにすべて手元に回収している。ちょうど先日iPhone 7を道で失くしたので、その実例を紹介しよう。

「イカ」のシリコンケースを装着していたiPhone。おかげで画面割れは防げたが、落とした時に音がしないのは盲点だった……(写真は発見後に撮影したイメージ)

 1月のある日、筆者は知らない街を散歩していた。iPhoneはコートのポケットに入れていたのだが、大柄なケースが何かに引っかかったようで、気づいたらなくなっていた。落としたと思われる辺りを何度確認しても見つからない。その日はたまたまそのiPhone以外の端末を持っていなかったので、仕方なく帰宅。

 iOS端末の場合、「iPhoneを探す」という強い味方がいる。ブラウザーで「iCloud.com」を開き、自分のApple IDでログインするだけで、iPhoneの位置が一目瞭然だ。2010年からあるサービスなので、ご存知の方も多いだろう。

「iPhoneを探す」では位置を知るだけでなく、拾った人にメッセージを表示したり、iPhoneを初期化したりできる。ただし、ここで電話番号を表示させたとしても、警察から連絡が来ることはない

 「iPhoneを探す」で見つけたiPhone 7だが、地図によるとどうやら交番にあるようで一安心。この日は夜遅くなっていたので、翌日以降に取りに行くことにした。一晩明けた翌日、もう一度場所を確認してみると、iPhoneは落とした場所の最寄りの警察署に移送されているようだった。

 ちなみに、スマートフォンやSIMカードが警察に届けられた場合、警察からキャリアに連絡が行き、キャリアを通じてユーザーに通知されるようになっている。この通知は郵便で、拾われてからおよそ1週間程度で届くはずだ。もちろん、交番に行って遺失届を出すという、通常の落とし物の手続きを取ることもできる。

 落とし物が警察署にあるとわかったら、受取に行けばいい。ただし、警察署の遺失物窓口は平日のみの営業なので、平日に休みが取れる仕事でないと受取が手間になる。今回は幸い、平日の休みになる日があり受け取れたが、やはり落とし物はしないに越したことはない。

 さて、この文章を書こうと考えていた今朝(2月14日)。手元を確認してみるとスマホがない。今度はメインで使っている「AQUOS R」をなくしてしまったのだった。1回なら「『みんなのケータイ』のネタにしよう」とかポジティブに思えるが、立て続けに2回もなくすなんて冗談じゃない。自分のそそっかしさを嘆きつつ、ついでなのでAndroidスマホの場合も紹介しておこう。

 Androidでは、「Google 端末を探す」というサービスが利用できる。Googleアカウントにログインした状態で「スマホ どこ」とググっても表示されるようだ。機能は「iPhoneを探す」とほぼ同じ。

「Google 端末を探す」、もともとは「Androidデバイスマネージャー」という名称だった。こちらもずいぶん前から提供されている
東京メトロでは通常、主要駅の「お忘れ物取扱所」に2~3日保管された後、警察に引渡されるようだ

 筆者の「AQUOS R」は、今朝乗っていた電車の終着駅で届けられていたようだ(数分確認しても動かなかった)。そこで駅を管理する鉄道会社の忘れ物窓口に電話をかけて聞いてみると、まさにビンゴ。幸い電車で片道30分という距離だったため、昼休みを利用して回収することができた。

 長距離路線で忘れ物をした場合はもっと厄介だ。例えば新宿三丁目駅で降りるときにiPhoneを忘れて、届けられたのが電車で1時間かかる川越駅だったことがある。「iPhoneを探す」で場所が確認できても、拾われるまではグイグイ遠ざかるのを呆然と眺めるしかない。こうした悲劇を防ぐためにも、スマホの置き忘れを警告してくれるウェアラブルデバイスの導入を検討すべきだろうか。