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新旧“3G”スマホ対決! 8年前の機種に余裕で……勝てない?!

【GRAND M】

 3G対応、LTE非対応、本体価格1万円切りの格安スマホ「GRAND M」だが、前回疲れただの遅いだのと評価したものの、キャリアが発売した3Gのスマホはもう7~8年前の機種である。当然、2017年に販売されたGRAND Mなら、旧3Gスマホと比べてはるかに快適に使えるはずだ。そう考えるのが自然だろう。

 だが、どうも使いづらい。昔のiPhoneのほうが軽快に使えていた気がする。画面の大きさ、動作の安定感(突然落ちない、固まらない)ではGRAND Mが勝っている印象だが……。そこで新旧のスマホで比べてみることにした。

何の因果か時を超えて集いし3機種。左からiPhone 3GS、GALAXY S、GRAND M。パッと見た感じではiPhone 3GSの画面がここまでスカスカの色だったのかと驚く。GALAXY Sは各アイコンのデザインが古いため相当ダサい

 8年前発売のiPhone 3GS(iOS 4.0)と7年前発売のGALAXY S SC-02B(Android 2.3.3)が残っていたので(初期化はしていない)、これらを充電。SIMは無いものの、Wi-Fiに接続すればまだ使える。

 いじってみるとたしかに動作の安定感ではGRAND Mが安心。なにしろiPhone 3GSはいきなり落ちたり、突然ものすごい勢いで電池を消費、GALAXY Sもアプリによっては固まる(古いOSや当時のままのアプリも原因だろうが)。

 しかし、操作だけを見れば、この古い2台、やはりサクサク使えるのである。画面が小さいことで片手操作しやすいこともあるだろうが、細かいタッチの反応がGRAND Mに勝っているのでは、と思う。

 文字入力を試してみることにした。一発勝負で下記の例文を全文フリック入力し、通常変換で作成。予測変換は使わない。3機種とも片手操作で行った。

例文:「お世話になっております。ライターの小林です。ケータイWatchの件、よろしくお頼み申す。」

各機種のキーボード。文字入力の速度はカスタマイズ(アプリの追加)次第で大きく変わりそう。GRAND Mにも希望はある、はず

 似たような文章でよくテストを行っているので、あえて後半を変な文章にして指の動きを戸惑わせてみた。

 結果、58秒545でiPhone 3GSの勝ち。フリックの反応が良く、誤入力も少ないのだ。2位がGALAXY Sで1分2秒415でiPhone 3GSと僅差。そしてGRAND Mは……1分31秒277……遅過ぎる。

 大画面なので片手操作は不利だが、それ以上に誤入力が目立つ。フリックの反応が悪過ぎるのだ。

 起動時間も見てみたが、電源ボタンを押してからロック画面になるまでは最短はGALAXY Sの28秒401、GRAND Mは33秒209、iPhone 3GSが42秒343とGRAND Mにとっては微妙な結果。

 使いやすさとはちょっと違うが、カメラも大きく変わっているはず。スマホのカメラはどんどん明るくなっているのでGRAND Mが有利では? オートで撮り比べてみた。

 これはたしかにGRAND M(5メガ)の画像が一番明るく、人形の白がくっきり出ている。ただ背景の白い壁が緑がかっている。GALAXY S(5メガ)は人形が黄ばんで見えるがGRAND Mより実物に近い。iPhone 3GS(3メガ)は暗いうえ黄ばみ緑っぽく論外。

各機種カメラ撮り比べ。こちらはiPhone 3GS
GALAXY S SC-02B
GRAND Mの画像。明るさではGRAND Mが1番かな

 このようにGRAND Mは7~8年前の機種と比べて勝る面もあるものの、全体的にはどっこいどっこいの勝負を繰り広げ、残念度が増す結果となった。

 しかし、ここまではGRAND Mを初期状態で使ったせい。当然細かくカスタマイズすれば操作性は良くなるはず……そんな儚い希望を胸にGRAND Mとの付き合いはまだまだ続く。