みんなのケータイ

衝動買いした最新“3G”スマホは格好良くて……疲れる……

【GRAND M】

箱やクリアカバーなど同梱品一式。マニュアルも日本語。ごく普通のスマホに見えるので激安感は無し。ただし充電はUSBケーブルのみ。初スマホなら充電器の購入が必要だ

 前回まで使用していたQua phone PXの購入から1年が過ぎた。そろそろ最新機種を、と次のスマホを物色していて衝動買いしたのがBLUのGRAND Mだ。

 普通スマホを衝動買いするなんてことはない。キャリアが販売するスマホは相当高価だし、SIMフリーの格安スマホだってそれなりのスペックを求めれば3万円前後はする。それなりに吟味して購入しなければならない金額である。

 だがGRAND Mは筆者の購入時にAmazonで6200円。衝動買いできてしまう金額なのである。本誌の記事でも発売時点で7980円とある。執筆時点ではさらに安くなっており5980円。さらにMVNOとのセットでは4980円。

 安さの理由はスペックの低さ。LTE非対応で3Gのみの通信、5インチの画面は480×854ドット、メインカメラは5メガ、サブカメラは3.2メガ、メモリー(RAM)は512MBである。これはAndroid初期のスマホか?

 Qua phone PXだって低スペックと感じていたが、GRAND Mに至っては使って大丈夫なんだろうか? と思うほど。とくに3G網はLTEに移行している現状、どれくらいつながるのか? 速度はまともに出るのか?

 しかしこの価格帯であれば、むしろ「その低スペックを試したい」という気持ちになる。それに昔のスマホとは違い、OSはAndroid 6.0、CPUも高性能ではないがMediaTekの4コア。「今のOSや4コアCPUならそれなりに低スペックを補えるのでは?」と思う。

 一応米国のブランドという珍しさ、日本では6月に販売したばかりの最新機種という点も後押し。最後にAmazonのカスタマーレビューをザザーッと眺めて「ありえない」「おもちゃ」「予備機」「欠陥品」「実用に耐えられない」などの言葉にむしろワクワクしてポチる。

 届いたGRAND Mは見た目、格好いい。安っぽさは無し。クリアカバー付きで、日本語の説明書もある。サポート窓口は公式サイトのURLがあるだけだが、購入から14日間は初期不良の交換、1年間は無償交換・有償交換などもある。

APNの設定。最近のSIMフリーにはプリセットを多数用意している機種もあるが、今回購入のGRAND Mには一切無し。というわけで手動で設定。簡単な説明書も付いている
とりあえずどこかへ行くたびに通信速度を計測してみたが、下りで1~3Mbps前後がほとんど。1週間のあいだ最速は5.14Mbpsだった。見ての通り広告の表示すら遅く、画面の解像度が低いためレイアウトが崩れる。この3枚の画像だけでも味わい深い

 このGRAND MにドコモのSIM(mopera U)を挿して使い始め、1週間ほど経ったわけですが……いやぁ、遅い。疲れる。3Gのピクトアンテナは4本中3本が普通。2本、1本、表示なしも珍しくない。むしろ4本立ち続ける場所のほうが貴重だ。

 通信速度は都市部から山間部までチェックしてみたが、下りは1~3Mbpsばかり。上りは0.4Mbps前後ばかり。Webページの表示、画面の切り替え、アプリの起動、文字入力、どれもモタモタしており、反応も悪く、遅いと思ったらタッチ操作に反応していないだけ、ということもしばしば。

 ある程度予想はしていたが、使っていると疲れが。メインスマホとして使うには、時間と心に余裕が必要だ。が、スマホをガンガン使わない人、あるいは使わせたくない人(お子さんとか)に持たせるのなら、十分とも思える。

 それに最初から「おもちゃ」「サブ」として分かって使うのなら、この遅さも面白い。この低スペックでどこまでやれるのか、まだまだ試してみたい。