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アスペクト比の特殊性を感じさせる「全画面アプリ」設定

【Galaxy S8 SCV36】

 Galaxy S8 SCV36が非常に特殊なディスプレイを採用した端末であることは、皆さんすでにご存かと思います。ピクセル数2960×1440の5.8型有機ELで、そのアスペクト比は「18.5:9」。世間一般的には「16:9」が普及していますが、それらと比べて「細長さ」が際立っています。

「全画面アプリ」の設定画面
Galaxy S8のアスペクト比に最適化したアプリの表示例。特におかしなところはありません

 このアスペクト比は現在主流の「16:9」と、劇場用映画などで採用される「21:9」の中間──という意味合いが非常に強いそうです(関連記事)。そういえば2012年、iPhone 4SからiPhone 5に切り替わるとき、ディスプレイが縦長化して話題になりました。当時と事情は異なるでしょうが、画面視認性と端末の持ちやすさを両立させようとすると、縦長化は意外と効果的なのかも? 次期iPhoneがGalaxy S8の方向性を追従するのか、注目ですね。

 さて、現在はまだまだレアなアスペクト比のGalaxy S8ですが、それを実感させるのが設定画面内の「全画面アプリ」という項目です。説明書でもあまり詳細には解説されていませんが、ようは「18.5:9表示に最適化されていないアプリをどう表示するか」がココで決まります。

 例えば「Chrome」「Acrobat Reader」などではこの設定を単純にアプリごとに切り換えられます。これに対して「Googleドライブ」や標準の「カメラ」アプリは最適化済みなので、この項目のオン/オフがそもそもできません。

 これに対し、「Yahoo!乗換案内」「WAON」などでは、「全画面表示では正常に動作しない可能性があります」という注記付きでオン/オフを選べます。つまり全部で3種類の扱いがあります。

 「全画面アプリ」の設定をオフにしている場合は、当該アプリ表示時の画面下部に「画面全体を表示するには、ここをタップしてください」というメッセージが常時挿入される格好になります。このメッセージ枠を表示するかどうかで、異なるアスペクト比の“擦り合わせ”をしている訳です。

 非最適化アプリで設定をオンにしたところで、これといったトラブルには遭遇していません。ただ、唯一戸惑ったのは「モバイルSuica」アプリ。ほとんどのアプリの場合、前述の「画面全体を表示するには……」のメッセージを額面通り受け取ってタップすると、その場で設定がオンになり、アプリの再起動とともに自動で全画面化されます。しかし「モバイルSuica」アプリはアプリ実行中の再起動を厳密に判別しているらしく、メッセージタップで設定をオンにしてしまうとアプリ起動が不可になってしまいます。

 ただし、解決策はあるのでご安心を。起動不能状態になった場合は、端末側の「全画面アプリ」の一覧から「モバイルSuica」を見つけ、そこで設定をオフにしましょう。これで問題なく復帰するはずです。もし「モバイルSuica」で全画面表示したい場合は、アプリ実行中ではなく、終了を確認した状態で「全画面アプリ」の一覧から設定をオンにすればOKです。

最適化していないアプリで、なおかつ設定をオフにした場合は、画面下部にメッセージが表示されます。ただし「モバイルSuica」では、このメッセージをタップしないように! 上手く起動しなくなります
「モバイルSuica」でもしこのメッセージが表示されてしまった時は、「全画面アプリ」の一覧から設定をオフにしましょう