DATAで見るケータイ業界

ドコモショップは都市部中心に大幅減続くも、28道県で店舗数最多を維持し地方網へ配慮か

 本誌にて以前お伝えしたとおり、この半年間で220店と大幅減を記録したキャリアショップ。中でもドコモショップは85店減と、他社に比べてハイペースでの削減幅が続いている。

都市部中心に減少続くドコモショップ

 ドコモショップの大幅減少がどのエリアで進められているのかを探るため、3大都市圏とその他道県の4つのエリアに分けて集計したところ、三大都市圏が9.4%減、その他道県が8.2%減となり、都市圏の方が若干だが減少幅が大きいことが分かった。

 東京都(12.8%減)や愛知県(11.6%減)など、三大都市圏の対象とした10都県のうち6都県が10%を超える減少幅を記録している。

28道県で店舗数最多を維持、地方網への配慮か

 ドコモショップは他ブランドに比べて店舗数の地方比率が高く、地方にもまんべんなく店舗を構えていたが、その傾向はいまだ健在だ。

 上の図は、都道府県別のキャリアショップ数において、ドコモショップが最多となっているエリアに赤く色づけを行ったものだ。都市圏では白色が目立つ一方で、北海道や東北、北関東、四国や九州などを中心に、28道県ではいまだドコモショップが店舗数最多を維持している(他ブランドと店舗数同数で最多となっている県も数に含む)。

 とはいえ、図に示したとおり、この2年で宮城、滋賀、広島、福岡の4県で店舗数最多の座を追われている。また、その他の県でも他ブランドとの差は縮まりつつある。ソフトバンクショップと店舗数が同数になった富山県が代表例だが、石川県や福井県も他ブランドとの差が1店舗しかなく、いつ状況が変化してもおかしくない状況となっている。

 地方にも手厚く店舗を配備し、店舗網で他社と差別化を図ってきた同社だが、果たして今後も維持されるのか。今後も店舗網については定点観測を続けていきたい。

IT専門の調査・コンサルティング会社として、1993年に設立。 主に「個別プロジェクトの受託」「調査レポート」「コンサルティング」サービスを展開。 所属アナリストとの意見交換も無償で随時受け付けている。 https://www.mca.co.jp/company/analyst/analystinfo/