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通信建設工事の市場シェア、地場系統合により全国系大手3グループが約8割占める
通建工事市場の最新動向を探る(2)
2020年3月2日 06:00
MCAは、2019年~2020年にかけて通信建設工事市場の調査を実施し、その結果を調査資料「通信建設業者便覧 2020」として取りまとめた。
前回に引き続き、同資料から通建工事市場の動向をリポートしたい。今回は市場シェアに焦点を当てる。
地場系統合で全国系大手3グループのシェアは約8割に急拡大
全国系による地場系通建業者の統合がシェアに大きな変動を与えている。
大手通建業者45社における通信事業者向け通信建設工事の売上高を合算した結果、2018年度は1兆234億円の通建工事市場規模になった。統合前、全国系大手3グループのシェアは60%に過ぎなかったが、それぞれ7~8%のシェアが追加され、統合後のシェアは約8割にまで高まっている。
統合前も最大手はコムシスホールディングスであるが、協和エクシオやミライト・ホールディングスとのシェアは僅差であった。統合後もシェア差に大きな変動がなかったため、絶妙な振り分けであったといえる。
なお、もともと地場系通建業者はNTT関連の工事が多く、これらを吸収した全国系大手3グループはNTT関連の工事が強化される。しかし、今後、増加が見込まれる5G基地局工事への対応が課題とされ、地場系通建業者のモバイル系工事対応がカギとなる。