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全国系による地場系通建業者の経営統合がエリア支配力に影響
通建工事市場の最新動向を探る(1)
2020年2月27日 11:14
MCAは、2019年~2020年にかけて通信建設工事市場の調査を実施し、その結果を調査資料「通信建設業者便覧 2020」として取りまとめた。
そこで今回から、通建工事市場の動向をリポートしていきたい。まずは、顕著な動きを見せる通建業者の再編の現況を整理する。
全国系による地場系通建業者の経営統合がエリア支配力に影響
全国系大手3グループによる地場系通建業者の統合が進んだ。
コムシスホールディングスが2018年10月にNDSや北陸電話工事、SYSKENを、協和エクシオも同時期にシーキューブや日本電通、西部電気工業を吸収している。
ミライト・ホールディングスも2018年10月にTTK、2019年1月にはソルコムと四国通建を吸収し、地場系通建業者すべてが全国系3グループに傘下入りした。
地場系通建業者の経営統合により、全国系大手3グループはエリアの強みが期待できる。東名阪に関して、関東はいうまでもなく、3グループの本拠地があり、3グループ拮抗の様相である。
関西はミライトグループのミライト・テクノロジーズの本拠地であり、日本電通を吸収した協和エクシオの展開に注目が集まる。
東海はコムシスHDがNDS、協和エクシオはシーキューブを吸収しており、2グループの力が強まる可能性が高い。
その他のエリアに関しては、ミライトHDが東北のTTK、中国のソルコム、四国の四国通建を吸収し、エリアの支配力を強めている。九州はコムシスHDがSYSKEN、協和エクシオは西部電気工業を吸収し、支配力が強まる見込みである。