スタパ齋藤のコレに凝りました「コレ凝り!」

Ternの小径e-bike「Vektron S10」を購入!

我慢できない~、また電動アシストスポーツ自転車買っちゃった♪

 Tern Bicycles(ターンバイシクルズ;公式サイト)のミニベロタイプのe-bike、「Vektron S10」(レビュー記事)を買ってしまいました。MIYATA「RIDGE-RUNNER」(レビュー記事)に続き、2台目のe-bikeです。

Tern「Vektron S10」(公式ページ)。ミニベロタイプのe-bikeです。メーカー税別価格は29万8000円。

 Vektron S10 は、e-bikeとしてはちょっと珍しいミニベロ(小径車)タイプです。電動アシストスポーツ自転車として、ドライブユニットにBOSCH(ボッシュ)の「Active Line Plus」(公式ページ)を搭載し、最長アシスト距離は約100km。コンパクトに折り畳めるフォールディングバイクでもあります。

 「家電 Watch」のコチラのレビュー記事にも書きましたが、e-bikeでポタリングを楽しみたいな~という軽いノリでこの小径e-bikeのVektronに試乗したんですが、驚きました。ミニベロなのに剛性感が高くて直進安定性も十分あって、しかも太いタイヤのおかげで乗り心地もいい。筆者が何となく抱いていた「ミニベロに対するネガティブな印象」がことごとく覆されました。

 また、BOSCHのアシストユニット「Active Line Plus」も好印象。十分パワフルでありつつも、駆動音が非常に静か。アシスト感も自然です。ツイデに、Vektronの場合は上の写真のとおり、アシストユニットもバッテリーも違和感のない見栄えで実装されているのがちょっとイイ。

 上記リンクのレビュー記事を書くにあたって20~30kmほどの距離を試乗したんですけど、もう好印象しかない。すげぇ欲しいゼVektron! とは思いましたが、Vektronのジオメトリ(自転車の各部寸法)が筆者に十分マッチするのだろうか? そこが心配でした。

 Tern曰く「身長147~195cmのライダーに対応」のVektronだそうですが、ホントかな? と。たとえば自転車の対応身長表記に「160cm以上」などとあったりしますが、そういう自転車に身長180cmの人が乗ると、ポジション的にちょっとキツいことがアリガチ。「160cm以上なんだから180cmの人でもOKだろ」とか思いがちですが、実際は自転車のサイズが微妙に小さくて、ペダリングしづらいとか体が痛くなるなどの支障が出たりします。Vektron購入を考えると、そこが気がかりでした。

 じゃあちょっと長距離試乗してみて、そこを確かめよう。レビューのために借りているVektronを返却しに、自宅から都内まで約50kmを走ってみました。

メーカーから借りたVektronを返却するため、自宅から都内まで約50kmを走ってみることにしました。その結果は?

 電動アシストなので距離的には問題ないんですが、体と自転車のサイズが十分に合うかどうか? です。合えば、快適なサイクリングとなり、合わなければ膝が痛いとか、手首がしびれるとか、首が凝るとか腰が痛いとか、いろいろな支障が出ます。はたして?

 結果、すごーく快適に走れました。ハンドル部の独自機構アンドロステムと幅広いサドル高調節のおかげで、ポジション的に無問題。これはもう買うしか! 買って乗り回したい! ……それに、Vektronって、よくよく考えると、e-bikeの相場においてはかなり価格を抑えているというイメージがあります。

 というわけで購入。2019年の4月末に納車され、Vektronで楽しく走っております♪

普段使いにもサイクリングにも使用中

 Vektronはe-bike。e-bikeについて詳しくは家電 Watchの記事にありますが、電動アシスト付きのスポーツ自転車ですね。つまりスポーツ走行を考慮したフレームやパーツで構成され、実際にかなりスポーティーに走ることができます。その件はレビュー記事内の「グイグイ走るぞVektron S10!!」にも書きました。

 でも購入したからにはガンガン使いたい。スポーツ走行も楽しみたいですが、もちろん普段の足としても使います。ということで、購入時にいろいろと実用オプションを追加してみました。以下、写真と説明文でご紹介します。

左がVektron本体。オプション類は付いていない状態です。右が筆者が購入したオプション付きの状態。実用車としても使うために、けっこうイロイロとオプションを付けました。
まず、フロントとリアにフェンダー(泥除け)を追加。さらにリアキャリアも追加しました。これで雨上がりでも服を汚さずに走れますし、荷物もしっかり積めます。リアフェンダーには尾灯があり、これは電動アシスト用のバッテリーで点灯します。Vektronには電動アシスト用バッテリーで点灯するヘッドライトが標準装備されていますが、これと連動して尾灯も点灯。Vektron専用のフェンダーやリアラックの情報は公式ブログ「Tern Bicycles Japan Official blogspot」にあります。
リアラックは「ラックにより車体剛性まで高まってるのでは」と思うくらい頑丈で、耐荷重は25kg程度あると思われます。また、リアラックは、折り畳んだ車体を安定的に自立させる「脚」としても機能します。なお、残念ながらVektron用の「Trolley Rack(キャスター付きリアラック)」(公式ページ)のようなものは現在まだありません。
ヘッドチューブには「Luggage Truss 2.0」(公式ページ)を追加。これを装着すると、RIXEN & KAUL(リクセン & カウル ;公式ページ)のフロントバッグやカゴをワンアクションで脱着できます。右は「Kanga Rack」(公式ページ)を装着した様子。なお、Luggage Truss 2.0は脱着機構をロックする鍵付きです。
Kanga Rack には専用ハーネス(ストラップ)が付属していて、これを使ってバッグなどを積載することができます。

 Vektronにはサイドスタンドが標準装備されていて実用的。さらにフェンダーやラックを追加すると、通勤通学買い物までフツーにこなせる実用車になります。パワフルな電動アシストのおかげで、荷物を多々積んでもスイスイ走れて、とても快適&便利♪

 ちなみに、ヘッドチューブに装着したオプションのLuggage Truss 2.0ですが、コレは要するにVektronを RIXEN & KAUL「KLICKfix(クリックフィックス)システム」対応にするオプションです。また、リアキャリアは、じつはKLICKfix対応。アイテム数は多くありませんが、リアキャリア用KLICKfix対応製品をカチャッとワンアクションで脱着できます。そんなVektronなので、リクセンカウル好きのライダーにはよくマッチするように思います。

納車から約3週間しての印象

 現在、納車から約3週間が経過しました。で、その印象を書いてみますと、多目的に使えて非常にイイです。前述しましたが、スポーツ走行からポタリングから買い物から街乗りまで何でもOK。ほかのe-bikeも同様ですが、総じて「ほとんどの上り坂を難なく駆け上がれるようになる」というのが、やはり大きな良さです。

 なお、変速機構は、リアのみ変速可能な10段変速。歯数は11-32Tです。フロントギアの歯数は52T。わりとワイドなギア比になっていて、走り出しが軽快な小径車ということもあり、普通の電動アシスト自転車では得られないパワフルで軽快なアシスト感が痛快です。

 あと、このe-bike、ホントに「身長147~195cmのライダーに対応」しますね。ハンドル部が自由に動くあの機構が効いているようで、かなり自由度の高いポジション設定が可能です。背が小さめの家族でも問題なく乗れました。なので、家族でフツーに使い回せるe-bikeだと言えそうです。

 置き場所が問題になりにくいという観点で、折り畳み自転車であることもメリットです。折り畳んで玄関に置いても普通の自転車より邪魔になりませんし、そうすれば盗難や劣化からも防げます。クルマで運ぶのもラクですね。折り畳みも簡単ですし、それでいて剛性感が十分あるというのはVektronの凄いところです。

Vektronはフォールディングe-bike。折り畳んでコンパクトにして置いておけます。リアキャリアを装着すればさらに省スペース保管が可能。

 折り畳めるとナニカと便利なんですが、正直なところ、筆者は「折り畳めなくてもよかったなあ」と思います。折り畳み機構は便利ではありますが、故障するポイントになりますし、車体重量増加にもつながっています。折り畳めないタイプのVektronがあったとしたら、そちらに魅力を感じる人も多いかもしれません。っていうか、折り畳めないVektronが発売されたら買いたいな~とか思う筆者なのでした。

 あと、Vektronの車重は19.8kgあります。普通のアシスト自転車と比べるとかなり軽く、e-bikeのなかでも軽い部類に入りますが、でもこの質量があると輪行は考えにくいです。そんな理由から、ホイール(ハブ)はクイックリリースではなくてスルーアクスルのほうが嬉しかったなあ、とも思います。

 などと細々と気になることはあるんですが、買って走って使ってみて、やっぱりVektronはサイコーです。e-bikeにも小径車にも興味があるなら、ぜひVektronに試乗してみてください。スゲくイイですよ~このミニベロe-bike♪

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。