スタパ齋藤のコレに凝りました「コレ凝り!」

なんと便利なギターアンプ! ヤマハ「THR」

軽く衝撃的なほど便利&好都合

 本連載の前回分「ヤマハのサイレントギターが凄~くイイ!」で書きましたとおり、最近は地道にギターを練習中。超初心者状態であるぶん、伸びしろがヤケにあって、練習すると上達がわかって面白いですネ~♪

 じゃあちょっとアンプにつないで大きな音を出してみよう! と思って死蔵中のギターアンプを出してきたら、あらまあボリュームつまみにガリが。回すと「ガリッガリリッ」とノイズが乗ります。それどころか、GAINつまみにも音質調節つまみにもガリが。ほぼ全つまみがガリ! ガリガリだなサイテーだなオイと思いつつ、でもまあ謎ブランドの激安アンプだし、買い替えることに。

 買ったのはヤマハの「THR」シリーズギターアンプ(公式ページ)。「THR10 (V.2)」というモデルを買いました。実勢価格は3万円前後。

ヤマハ「THR」シリーズギターアンプ。普通のギターアンプの機能に加え、有名ギターアンプの独特なサウンドをシミュレートして出すVCM(Virtual Circuitry Modeling)技術を搭載している「モデリングアンプ」でもあります。シミュレートするアンプや音質的方向性の違いで何機種かありますが、最もベーシックと思われる「THR10 (V.2)」(右写真)を購入。サイズは幅360×高さ183.5×奥行き140mmで、質量は2.8kg。机上に置いて使える程度のサイズ感です。

 THRシリーズは2011年11月に発売された製品で、当時見て「あら~レトロな感じでカッコイイ!」と思いましたが、ギターとは無縁状態でしたのでスルーしていました。ただ、知り合いのギター弾きな人が「THR凄くイイよ~」と言っていたのを覚えています。

 で、前述のようにガリ出まくり激安アンプから買い替えるにあたって、使うに都合のよいアンプを探していったら、たまたまTHRシリーズに行き着いたのでした。「あ、そう言えばコレ、前にカッコイイなと思った機種だわ」みたいな。そんな流れで買ったんですが、使ってみたらコレがイイ! なんつー便利さ都合の良さ。軽く衝撃を受けました。

どう好都合なのか?

 THRシリーズの魅力は、恐らく「こんなに小さなデスクトップ・ギターアンプなのに、数々の有名アンプの音が出る! しかも小さな音量なのに、しっかり出る!」みたいなトコロにあるんだろうと思います。本来はボリュームを上げてやっと出てくるような、独特の歪みとドライブ感のあるギターアンプサウンドが、このモデリングアンプだと手軽に出せちゃう! しかも何種類も! といったあたりが、THRシリーズの良さでしょう。

 しかし、筆者はそういう「有名アンプ独特の音」にはあ~んまり興味ナシ。でも「筆者的にギターアンプにあって欲しい機能性」から絞っていったら、このTHRシリーズに行き着きました。筆者にとって好都合なギターアンプがTHRシリーズだったというわけですが、さて、どう好都合なのか? それを挙げてみたいと思います。

 まず、コンパクトなアンプが欲しかった。単純にデカいギターアンプは邪魔だからです。練習用なのでちょっと音を出せればOK。なのでサイズ重視です。

 THRシリーズシリーズは前述のとおり幅360×高さ183.5×奥行き140mm。幅もフットプリントもテンキーレスキーボード程度。また質量2.8kgと軽量なので、使うときだけ出してきて机上に置き、使い終えたらサッとしまえちゃいます。

 それから電池で使えるアンプが欲しかった。つまり、ACアダプターとか電源ケーブルとか使わなくて済むアンプ。THRシリーズは付属ACアダプターで使えるほか、単三形電池(アルカリ乾電池やエネループなどニッケル水素二次電池)×8本でも使えます。約6~7時間使えるとのこと。コンパクトで電池駆動対応なら、ギターとアンプをシールドケーブルでつなぐだけで即使えてお手軽~♪ というわけです。

THR10の幅やフットプリントはテンキーレスキーボード程度。さほど邪魔になりません。電池でも使えますので、電源コードやACアダプターの煩雑さもなくスッキリ利用できます。

 それと、外部音源とつないで音を出したい。教則CDの音やスマートフォンの音楽を聴きつつギターを練習したいゼと。また、どうせならPCとUSB接続できたりしたら、汎用性があってさらにイイかも、などと思いました。その点、THRシリーズはAUX入力端子がありますし、PCとUSB接続しても音を出せます(PC用オーディオインターフェースとして機能)。しかもコレ、ステレオスピーカー。練習用ギターアンプとしても好都合ですし、汎用スピーカーにもなっちゃいます。

 あと、近くにずっと置いておくならカッコイイほうがいいナと。THRシリーズは外見も好みです。

ギターアンプって全体的に「機材っぽい感じ」がありますが、THRシリーズはレトロなラジオみたいでちょっと可愛らしいですね~。

 それから、これ、けっこう凝ったつくりです。前面のメッシュパネル的な加工もキレイですし、その内部にある赤く光るランプもイイ感じ。スリット越しにランプがほのかに赤く光るんです。真空管アンプをイメージした光で、電源投入後から徐々に赤い光が増していきます。なかなかいい雰囲気です♪

こんなふうに光ります。電源投入時は暗めで、その後、徐々に赤く明るくなります。機能的には……詩的機能とでも言いましょうか、雰囲気作りのためのランプだと思われます。

 小さいし電池でも動くし外部音源がつながるし、PC用オーディオインターフェースにもなるし、汎用ステレオ・アクティブスピーカー的にも使える。外見もイイ。じゃあコレってコトで、という感じでスッと購入しました。

あら凄いこのアンプ!

 楽器類は音楽系機材専門店の「サウンドハウス」(公式ページ)で買いがちな筆者なんですけど、最近のサウンドハウス凄いっすね。注文後即発送! みたいな。凄いスピードで品物が到着する感覚。しかも業界最安的お値段。スゴ。

 さておき、速攻で届いたTHR10。さっそく使ってみたら、驚きました。まず予想よりかなり音が良かったこと。8cmのフルレンジスピーカー×2のアンプなので、音質はソコソコかなと思っていたら、バランスの良い音がけっこうな音量で鳴ってくれます。ちなみに、定格出力は10W(5W+5W)です。

 それと、モデリングアンプとしても楽しいですネ。筆者は元ネタとなったアンプの音を……聞いたことがあるかもしれないですけど、どれが何と判別できません。でも、音を絞った状態でも圧縮されて歪んだようなサウンドが出たり、強い存在感と響きを持つ音が出たり、「これって自分のギターから出てる音?」と驚きます。それらの出音にマッチするフレーズを弾いたりすると、なんちゃってアーティスト的な気分でかなり楽しめます。

 なお、モデリングアンプとしてどんな音が出るのかは、ヤマハの公式ページで聴くことができます。THRシリーズとギターだけでこういう音が出ちゃうんですね。おもしろいですね~モデリングアンプ。

THR10の操作部。GAINやMASTERおよびBASS・MIDDLE・TREBLEといった歪み・音量・音質調節つまみのほか、CHORUS・FLANGER・PHASER・TREMOLOやDELAY・DLY/REV・SPRING・HALLといったエフェクターも使えます。ギターとUSB/AUXの音量は個別調節。右端にあるAMPつまみでシュミュレートするアンプ種類(というか系統)を変えられます。細かく音質調節などした結果は、USER MEMORYとして5セットまで保存し、ワンタッチで呼び出すことができます。

 あと、今時的にはフツーのことなのかもしれませんが、クロマチック・チューナーも内蔵しています。演奏前っていうか練習前にちょっとギターの調律ができて便利。チューナーは、上の写真の操作パネルの左端の丸い部分に表示されます。

 それと、パソコンとの接続。PCとUSB接続したTHR10は、PCのスピーカーとして機能します。また、THR10のINPUTジャックに入力された音をPC側で録音することもできます。オーディオインターフェースになるわけですが、弾いたギターの音をPCで録りたいというときに手っ取り早くて便利です。なお、THR10には有名DAWソフトのSteinberg「Cubase AI」が無償バンドルされています。PCに「THR Editor」ソフトウェアをインストールしていれば、USB接続したTHR10のエフェクトや音質などを細かく設定することもできます。

PC(この場合はMac)にTHR10をUSB接続すると、オーディオインターフェースとして認識されます。スピーカー付きオーディオインターフェースなので、PCからの音をTHR10で鳴らせるわけですね。THR10への入力をPC側で録音することもできるようになります。中央は「THR Editor」ソフトウェアでTHR10の詳細設定を行っているところ。詳しい電子マニュアルも参照できますので、けっこー手軽に設定していけます。

 てな感じのTHRシリーズ。筆者的には「都合のいい要素全部入り」って存在なので、とても気に入って使っております。言い方としては雑ですが「3万のギターアンプとは思えない汎用性」という気がします。興味のある方はぜひチェックしてみてください~♪

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。