ケータイ用語の基礎知識

第838回:Daydream View とは

 「Daydream View」は、日本では2017年12月、グーグルから発売されたVRゴーグル/ヘッドセットです。同社のモバイル向けVRプラットフォーム「Daydream」に対応しています。ヘッドセットとモーションコントローラーがセットになっています。ユーザーの頭の傾きなどから見える画像を変えて360度画像を表示したり、コントローラーから指の動きを検知してゲームをプレイしたりできます。

 英語で「白日夢」を意味するDaydreamは、第767回:Daydream とはで解説したとおり、グーグルのスマートフォン向けVRプラットフォームです。Daydreamを利用するために必要な性能や機能を備えるスマートフォンは「Daydream Readyスマートフォン」と呼ばれます。Daydream Readyを名乗るためには、スマートフォンに内蔵されたプロセッサーに一定以上の性能、低遅延のジャイロセンサーの搭載、それにVRに対応できる高解像度のディスプレイなどが必須とされています。

 2017年12月現在、日本向けにDaydream Readyのスマートフォンとしてアナウンスされているのは、「V30+」「Moto Z」「Axon 7」「ZenFone AR」「Galaxy S8/S8+」「Galaxy Note8」です。これらの機種ではGoogle Playから「Daydream」アプリをダウンロードして、Daydream Viewに装着してVRコンテンツを楽しめます。

360度視界が開けるストリートビュー

 これまでもグーグルは「Cardboard」のような簡易的なVRビューワーで、YouTubeなどで360度のVRコンテンツを楽しめる環境を用意してきました。Daydream Viewを使えば、さらにユーザーが自ら能動的にVRコンテンツ中を動く、何か操作するというようなことができるようになります。

 たとえば、「Google ストリートビュー VR」では、Google Mapsのストリートビューを360度の視界で観て、さらにその中を移動したりといったことができるようになります。

 Daydreamそのもののアップデートも予定されています。「Daydream 2.0 Euphrates」(ユーフラテス)と呼ばれる新バージョンでは、メニューなどユーザーインターフェイスの刷新や、友人や家族とVR体験を共有しやすく機能などが盛り込まれる予定です。

大和 哲

1968年生まれ東京都出身。88年8月、Oh!X(日本ソフトバンク)にて「我ら電脳遊戯民」を執筆。以来、パソコン誌にて初歩のプログラミング、HTML、CGI、インターネットプロトコルなどの解説記事、インターネット関連のQ&A、ゲーム分析記事などを書く。兼業テクニカルライター。ホームページはこちら
(イラスト : 高橋哲史)