≪新刊立ち読み≫

Pixelの写真アプリがGeminiで進化する、「質問」で検索も画像編集も

「できるfit ずっと使えるGoogle Pixel Gemini対応 10a/10 Pro/10/9a」発売リレーコラム 第1回

 Geminiをフル活用できるAIスマートフォン「Google Pixel」。最新モデルのPixel 10aをはじめとしたPixelシリーズを解説した書籍『できるfit ずっと使えるGoogle Pixel Gemini対応 10a/10 Pro/10/9a』が好評発売中! 著者の一人である小山安博氏に、Geminiを使った写真活用術を語ってもらいました。

 Googleのスマートフォン「Pixel」シリーズを語るにあたって外せないのが生成AIの「Gemini」です。今回の『できるfit ずっと使えるGoogle Pixel Gemini対応 10a/10 Pro/10/9a』でも、生成AIの使い方をふんだんに解説していますが、すべてをカバーし切れていないのも確か。ここでは、特に写真アプリ「Googleフォト」のGemini機能をご紹介したいと思います。書籍と併せて活用してみてください。

 Googleフォトは基本的な画像の編集機能に加え、AIを使った画像の修正や補正の機能を搭載しています。あくまでGoogleフォトの機能なので、Pixel以外でも使えますが、Pixelでは最新機能がいち早く試せるので、今後のアップデートでも新しい機能が体験できるようになります。

 さて、そんなGoogleフォトですが、AI機能を搭載したことで、それ以前と現在では見た目も機能も大幅に変化しており、AI機能が中心になりました。

 1つ目のAI機能は「質問機能」です。これはアプリ起動時のサムネイル表示の下部に並んだアイコンとして配置されています。従来の検索機能の代替となるので、ここでは探したい写真をテキストで検索できます。従来通り、「ラーメン」や「猫」でもいいのですが、次のような普通の質問でも該当する写真を表示してくれます。

画面右下にあるのが質問機能

    「海外で出会った猫の写真はある?」
    「シンガポールで食べたラーメンは?」
    「ドイツのケルンにはこれまで何回訪れている?」

 写真に日付と場所の情報さえ記録されていれば、写真を基に訪問先の質問に対しても回答してくれます。ちなみに今回は「少なくとも8回、2004年~2023年にかけて訪れています」と回答してくれました。全部の写真が表示されるわけではなかったのですが、「写真をキーにして過去の情報への質問に答えてくれる」という機能に進化しています。そのため、「検索」ではなく「質問機能」になっているわけです。

このようにこれまでのケルンを訪問した回数を教えてくれました(仕事です)

 注意点としては、Googleアカウントに写真をバックアップする必要がある点です。写真が多くなると有料の追加容量が必要になるので、バックアップの画質で「保存容量の節約画質」に設定しておくといいでしょう。

 Geminiは質問で検索できるだけではありません。写真を表示して[編集]をタップすると、「補正」や「ダイナミック」といった1ボタンの編集機能に加え、「質問機能」が用意されています。「質問機能」はPixel 10a上の[フォト]アプリでの表示で、Pixel 10 Proでは「編集サポート」になっていて、なぜかUIが異なっています。基本的にこの2つは同じ機能なので、ここではPixel 10aで説明します。

Pixel 10aで画像を表示したところ。左下に「質問機能」が表示されています

 画像の編集時に「質問機能」を押すと、「編集サポート」というテキストボックスが表示されます。ここに文章を入力して編集できますが、例としてその上部に「補正」「色を変更」といった提案が表示されます。これは画像自体をAIが確認した上で表示しているようで、被写体に応じて表示が変化します。

テキストボックスの上に、その画像に応じた提案が表示されます。これをタップすると、例えば「窓に映った反射を消してください」といったような文章が自動で入力されます

 例えば[補正]をタップすると、「画像をきれいにしてください」などの自然な文章が入力された状態になるので、あとは[実行]をタップするだけです。暗い画像を明るくしたり、色味を補正したり、画像を切り取って構図を整理したりといった補正が行われます。これがすべて同時に行われるのでとても便利です。

 人物写真だったら、「背景をボケさせて」だったり、「小山さんを笑顔にして」なんて指示にも答えてくれました。Googleフォトは人物やペットの顔を認識して名前を付ける機能がありますが、その名前を使うことで、画面内のその人にだけ変更を加えることができるというわけです。「小山さんだけ削除して」なんて指示も伝わりました。

通行人の削除も簡単です。必要に応じて選択して残った人物を消すこともできます

 ただ、同じ指示でも写真によってうまく動作するときとしないときもあります。もう一度試したり、言葉を変えてみたりすると通じることもあって、まだまだ人間がAIに合わせなければならない、発展途上の技術ではあります。

 例えば、「笑顔にして」は通じないことが多く(通じることもありました)、「顔を明るく補正して」と言っても、全体の明るさは補正されても、顔だけが明るくならないなど、癖をつかむのが難しいところです。

 個人的には「写真内の顔すべてにモザイクをかけて」が通じてほしかったのですが、うまくいきませんでした。目を大きくする、顎をシュッとさせる、肌を滑らかにするといった顔の修正も基本的にはできないようです。

 観光地の写真に写っている通行人を消すことは得意な分野です。また、背景を置き換えたりボケさせたり、画面内に猫を追加したりといった、生成AIが得意とする分野は快適に動作します。声での指示もできるのですが、最終的に「いい感じにして」と言うだけでも、明るさと色味の補正、人物の消去、画角の調整(切り抜き)が行われました。

「いい感じにして」と質問したら、構図や人の削除まで含めてやってくれました

 もちろん、自分の意図通りの修正をしたいときは、もっと具体的に指示をする方が安定します。画面をタップすると被写体などが自動選択されるので、その上で指示を出す方法もあります。ガラスの映り込みを消すために「ガラスの映り込みを消去して」、「空を青空にして」、「サングラスを付けて」、「部屋を高級ホテルの一室にして」といったあたりは問題なく実行してくれます。

窓の反射を消したところ。シーンにもよるので、映り込みを削除してくれたり、目立たなくしてくれたりします

 単に「背景をボケさせて」、「画面を明るくして」といったぐらいだと、ボタンをタップして補正すればいいのですが、一度に複数の補正を適用できる点がメリットで、さらに話すだけでも補正ができるのが、今回のPixelにも搭載されているGeminiの強みといえるでしょう。

書誌情報
書名:できるfit ずっと使えるGoogle Pixel Gemini対応 10a/10 Pro/10/9a
  • 価格:1760円
  • 発売日:2026年6月10日
  • ページ数:288ページ
  • サイズ:A5判
  • 著者:法林岳之・平澤寿康・小山安博&できるシリーズ編集部
内容
  • 第1章 Google Pixelの基本を知りたい
  • 第2章 Geminiの最新機能を知りたい
  • 第3章 電話とメールを使いこなしたい
  • 第4章 インターネットを快適に楽しみたい
  • 第5章 写真や動画で役立つ使い方を知りたい
  • 第6章 動画や音楽をもっと楽しみたい
  • 第7章 定番や話題のアプリを使いこなしたい
  • 第8章 快適に使える設定を知りたい
  • 第9章 疑問や不安いらずのスマホ乗り換え術
  • 付録 末長く使っていくためのコツを知りたい