「Fiendly Design」をコンセプトと、ケータイに不慣れな人にも優しいことをセールスポイントにしている。フレームレスの数字ボタンもシンプルなメニューモードも、auでは珍しくないので、ほかの端末に比べて格段にフレンドリーというわけでもないが、それでもA5523Tは使い勝手にこだわり、一歩進んでデザインされている。
「かんたんモード」に切り替えると、メニューがシンプルになるだけでなく、フォントや電波ピクト表示も大きくなる。メニューデザインも、副項目まで表示されるなど、なかなか手が込んでいる。基本操作Tipsを表示させる待受Flashも、地味ではあるが、ちょっと面白いアイディアだ。簡単ケータイのような専用のワンタッチキーはないが、数字ボタン長押しでワンタッチダイヤルがかけらる。もっとも、それならばペア機能の方がわかりやすい気もするが。
デスクトップには連絡先や機能のショートカットを配置できる。このショートカットは「かんたんモード」では使えなくなる。ショートカットは「かんたん」だと思うのだが、まぁシンプルさを突き詰めれば消えるのもアリだろう。
ボタンは枠なしのフレームレスタイプ。数字ボタンだけでなく、カーソルやソフトボタンまでフレームレスの立体形状で、大きめにデザインされている。よく見ると、カーソルボタンがソフトボタンのあいだに入り込むくらい、とにかくボタンが大きくデザインされている。こんな端末を使うと、きっとボタンの小さい端末に戻れなくなるに違いない。
日本語入力システムにはちょっと不満を覚えた。以前の東芝端末は、1行に複数の予測単語をフレキシブルに表示していたのに、A5523Tでは1行に2単語ずつしか表示しない。昨年末のW47TやDRAPEからだが、ボタンが押しやすいだけに、この点はちょっと残念だ。
ケータイに不慣れな人でも使いやすいことをセールスポイントにしているが、別にケータイに慣れている人にとっても、このボタンなどは使いやすいと思う。ただ機能面で見ると、おサイフケータイでもないし、そもそもWINですらないので、バリバリにケータイを使っている人には向かない。逆に不慣れな人に勧めるケータイとしては、WIN端末には同じような機能を搭載する「W45T」もあるので、料金面で考慮しつつ、そちらも選択肢に入れておくと良いだろう。