縦横どちらにも開くギミックが目新しいW44S。そのギミックを実現するために端末の右側面に外付けバッテリーのような物体が付いているわけだが、日々利用する上では、これが何かと邪魔になる。例えば、メールを打つ場合、左手で持つユーザーはそうでもないが、右手で持つユーザーにとっては、このモッコリ部分がかなり気になる。また、通話する場合は左右どちらの手で持っていても違和感がある。また、閉じた状態から片手で縦に開こうとすると、横に開いてしまったりと、今までの折りたたみ型端末の使い勝手そのまま、というわけにはいかない。
もっとも、機能面で言えば、テレビ電話やBluetoothなどの一部の機能を除けば、ほぼ全部入りという仕様になっており、スペック重視のユーザーの注目度は高い。また、充電台がUSBクレードル機能を持っているところは、パソコンとの間で音楽その他のデータを共有したいヘビーユーザーにとって非常に便利。ただ、今となっては外部記録メディアがメモリースティックDuoである点が、他の機器との連携の制約になることも多い。
やはり、W44Sのメインターゲットとなるのは、縦横に開くギミックや、ほぼ全部入りというスペックに魅せられたハイスペック志向のユーザーだろう。右側面のモッコリは予想以上に気になるので、店頭のデモ端末などでじっくり確認してほしい。