705SCの姉妹機で、いずれも90gを切るコンパクトケータイだ。705SCはスライドデザインだったが、706SCは折りたたみデザインとなっている。
コンパクトさがセールスポイントだが、手に持ってみると、それほどコンパクトさは感じられない。706SCは厚さは12.3mmと薄型だが、幅が大型機種以上の54mmとなっているからだろう。ただし幅広といっても、ディスプレイは2.3型とちょっと小さめとなっている。
薄さを実現するためか、ボタンはすべて、一体型のシートタイプになっている。ボタンとボタンのあいだを指で感じることができず、たとえばカーソルボタン下を押そうとしてクリアボタンを押してしまうことが多かった。705SCでは数字ボタンだけがシートタイプだったので、それほど気にはならなかったが、706SCではシートタイプであることがかなり気になった。
メニュー周りは日本製ケータイとそれほど大差はない。欧米メーカーの端末に比べると、だいぶ日本的だ。それほど違和感は感じないで使える。ただし、前述のボタンの押しやすさを含め、どちらかというと使いづらい端末だと言える。このあたりはコンパクトさとトレードオフになってしまっているのだろう。
機能や使い勝手よりも、コンパクトさを求める人向けの端末だ。他キャリアを含め、最近のケータイは120g超が当たり前になっているが、その中で90g以下というのは、それだけで大きな魅力となる。ただ、個人的には、コンパクトな端末を求めるにしても、より軽量で幅の小さい705SCの方が良いと思う。スライドデザインに抵抗を感じる人もいるかもしれないが、「開かずにすぐに使える」というスライドデザインは、思いの外コンパクトケータイと相性が良い。どうしても折りたたみ型コンパクト端末が欲しい、という人には706SCしかないわけだが、それでも幅54mmというのは意外と大きいので、購入前に店頭のモックなどで、手になじむかどうかをしっかり確かめよう。