これまでソニー・エリクソン製の端末というと、同社(というかソニー)独特のこだわりがあり、そこで好みが分かれていたように思える。「ウォークマンケータイ」と呼ばれたW42Sなどは、最も象徴的な存在だろう。ところが、その次に出てきたW43Sは、外見的にもソフトウェア的にも、そうしたソニー臭さがあまり感じられないような作りになっている。
音楽再生機能については、24時間の連続再生に対応しており、スペックこそW42Sにやや劣るものの、十分と思える再生時間が実現されている。細かいところでは、イヤホンマイク端子のフタもこれまで同様のスライド式となっており、音楽関連機能を多様するユーザーにとっては嬉しい作りだ。
もちろん、ソニーと言えばメモリースティックなわけで、メモリカードについてはメモリースティックDuoとなる。他のモデル、あるいは他の機器との互換性を考えると、どうしてもここがネックなってしまうというのは否定できない。逆に、メモリースティック対応製品を一通り揃えてしまっているユーザーにとっては、ベストな端末と言えなくもないが。
いずれにしろ、端末としては、ワンセグやテレビ電話には対応していないものの、おサイフケータイなどはサポートされており、スタンダードな端末として利用するぶんには特に不満を感じることはないだろう。着せかえ対応で、パネルの下が光りまくるところも魅力の一つなので、この辺りは店頭で実機を見て、その面白さをチェックしてほしい。