ボタンはオーソドックスな配置	右側面に半押しに対応するシャッターボタンなどがある

液晶側背面にカメラを搭載。その下の黒い部分がステレオスピーカー（F901iCのロゴの左右）	メインディスプレイ上に自分撮り・TV電話用のサブカメラを搭載

ヒンジ部背面にストラップ穴がある	液晶側上端に赤外線通信ポート、ボタン側下端に充電接点、背面側にUSBクレードルとの接点がある

メインメニュー。第1階層はアイコンランチャー表示	設定メニューの第3階層あたりまではアイコンランチャー表示になっている	細かい設定画面はリスト式。設定内容を確認しながら行なえるパソコンに近い操作性

メニュー自体の設定画面。ここでデザインなどを細かく設定できる	メインメニューはアイコンランチャー表示だけでなく、このような3Dアイコンも選べる	シンプルなリスト式表示のデザインも選択可能

同じアイコンランチャー式でもデザインだけを変更することも可能	アイコンランチャー式のメインメニューは、プリセットされた3種類のデザインの他に、画像を自分で指定して作ることも可能

「カスタムメニュー」は通常メニュー時に右上ボタン押下で切り替える。最初にカスタムメニューが立ち上がるようにも設定できる	カスタムメニューには電話帳の人物も指定可能。メール作成や通話発信をワンタッチで行なえる	カスタムメニューのカスタム内容は、自分ですべて設定するだけでなく、テンプレートも用意されている

何らかの作業中でも、「TASK」ボタンによりほかの機能を呼び出せる。マルチタスク的に同時に複数の機能を起動させておける	TASKボタンで機能を呼び出すと元の機能はバックグラウンドで動作し、再びTASKボタンを押すことで切り替えられる	待受画面で時刻となる数字を入力すると、その番号に電話をするだけでなく、次の日のスケジュールとして登録できる

901iシリーズ共通機能である、悪意のあるアプリなどを監視する「スキャン機能」を搭載	指紋認証は指を滑らせて行なう。指紋は数パターン記憶できる

14字×15行表示	11.5字×12行表示	9.5字×10行表示

頭出し型の予測変換に対応	著名人の人名なども辞書登録されている	次単語の推測にも対応。人名のあとに敬称なども推測する

静止画撮影画面。下に並ぶアイコンはホワイトバランスなどの設定を示す。左右カーソルで設定項目を選び、上下カーソルで値を変えられるなど、サブメニューを呼び出すことなく設定が可能	カメラ起動時のサブメニュー。より詳細な設定を行なったりできる	サムネイルは12件表示

最高解像度（1224×1632ドット）での撮影サンプル。画面表示の通り、縦長に記録される。リンク先は無加工画像（270KB）	最高解像度（1224×1632ドット）での撮影サンプル。リンク先は無加工画像（244KB）

■ 仕様で見るF901iC

【おもな仕様】

サイズ （高×幅×厚）	105×51×28mm
重量	約129g
連続通話時間	約160分
連続待受時間	約570時間（静止時）
充電時間	約130分
ディスプレイ	2.4型26万色表示TFTカラー液晶 240×320ドット
表示文字数	14字×15行、11.5字×12行、9.5字×10行
メモリダイヤル	700件
データ通信速度	最大下り384kbps（パケット通信時）、最大下り64kbps（回線交換時）
ボディカラー	スプラッシュブルー、カーボンブラック、フリーズホワイト

【ｉアプリ】

ｉアプリ件数	最大100件
登録済みiアプリ	RIDGE RACER FOR F、スーパーパズルボブルF、スペースインベーダー3DサラウンドF、3Dサウンドシミュレーター、フリーセル、Gガイド番組表リモコン、電子マネー「Edy」、Dimo i絵文字メール

【インターネットメール】

サービス名	iモードメール
利用料	料金プランに依存（パケットパックにより1パケット0.02～0.2円）
メール受信機能	最大全角5000文字（添付ファイルは最大500KB）
メール送信機能	最大全角5000文字（添付ファイルは最大500KB）
メール保存件数	受信：最大1000件 送信：最大100件

【着信メロディ】

和音数	最大64和音（着うた、着モーション対応）
着信音	・パターン：22種類 ・登録済みメロディ：15曲 ・ダウンロードメロディ：最大500件
登録メロディ曲名	Truth ロッキーのテーマ 彩～AJA～ 大きな古時計 きらきら星 アイネクライネナハトムジーク 凱旋行進曲 アメージンググレース 愛の挨拶 一週間 英雄ポロネーズ 幻想即興曲 ツァラトゥストラはかく語りき フニクリフニクラ ENTERTAINER

【カメラ（静止画）】

撮影可能フォーマット	JPEG
撮影可能解像度	1224×1632、1200×1600、960×1280、480×640、640×480、352×288、240×320、176×144、128×96、96×72
撮影可能画質	9KB制限、500KB制限、制限なし
撮影可能容量	内蔵メモリに約520枚。miniSDカードも利用可能

【カメラ（動画） 】

撮影可能フォーマット	3GP形式（MPEG4＋AMR）
撮影可能画質	128×96、176×144、240×176、320×240（それぞれ290KB制限、490KB制限、制限なしで撮影可能、最大15fps）
撮影可能容量	内蔵メモリに約152秒。miniSDカードも利用可能

■ スタッフが見たF901iC

	コメント
湯野	ここしばらく丸みを帯びたデザインが続いていた富士通製端末だが、F901iCはややエッジのきいたデザインで、随分と大人っぽい印象を受ける。デザインのテイストからすれば、F505iやストレート型のF503iあたりのイメージが強い。 　この端末については、2メガピクセルのAF付きカメラとか、AACフォーマットの音楽データを再生できるとかいった部分が話題になる場合が多いようだが、何と言っても一番のウリは、F900iC同様、指紋センサーを搭載することによる“安心して使えるFeliCa（おサイフケータイ）”というところだろう。 　遠隔ロック機能は他の端末にも搭載されているが、指紋認証でロックがかけられるのは安心感が違う。より正確には、指紋認証でロックが外せるという表現になるのだろうが、やはりサイフを守るにはどの端末にもこれくらいの機能は欲しい。欲を言えば、大抵FeliCaのリーダーにかざすときは端末を閉じている場合が多いので、指紋センサーの位置にはもう一工夫あってもいいのではないかと思う。 　また、パソコンとの連携を重視するユーザーにとっては、卓上ホルダにUSBクレードル機能が復活しているところも見逃せないだろう。これがあるおかげで、Outlookとのデータシンクロが手軽に行なえる。USBケーブルは別売となってしまうが、この端末を購入するのであれば、ぜひとも活用したい機能だ。
白根	901iシリーズというと、メール容量が増えたなど、シリーズ全体で言うとマイナーな機能強化しか施されていない印象を受ける。しかしF901iC自体の端末としての完成度は高い。 　まず、使い勝手が全般的に良い。「カスタムメニュー」は連絡先を登録できるなどカスタマイズの幅が広く、さまざまな利用スタイルに対応できる。メニューの操作や画面構成もプルダウンメニューが多用されるなどパソコン的で、わかりやすく操作しやすい。それでいてボタンの配置やソフトボタンの使い方はケータイ的で戸惑う部分も少ない。Symbian OSを採用しているおかげか、非常に洗練されている印象だ。 　カメラも数字ボタンのショートカット機能やサブメニューを使わなくても、撮影画面のまま上下左右のカーソルボタンだけで各種設定を変えられるなど、わかりやすくて使いやすい。日本語入力システムは富士通独自のものを搭載しているようだが、次単語の推測も可能で、ATOKやAdvanced Wnnなどの最新バージョンに引けを取らない完成度だ。 　パソコンで取り込んだ音楽ファイルを再生する、ポータブルミュージックプレーヤーとしての機能を搭載している。取り込み方は、パソコンにメモリカード（miniSDカード）を接続し、専用のユーティリティソフトにプレーヤーソフトのiTunesから楽曲やアルバムをドラッグ＆ドロップするだけ。きわめて簡単だが、iTunesを使うという部分がミソだ。iTunesから直接扱えるiPod shuffleの価格は、同容量のメモリカードと大差はない。また、F901iCでは音楽を再生しながらメールを読んだりはできないので、プレーヤー専用機をあわせて持ち歩くことに比べると、使い勝手はだいぶ違う。プレーヤー機能を目当てにする人は、この点に注意するべきだ。 　901iシリーズにあっては非常に地味な機種だ。AV機能が強いわけでもない。コンパクトだったり2軸回転スタイルだったりするわけでもない。しかし使い勝手は良い。指紋認証機能やセキュリティ・プライバシー機能が充実しているのも、FeliCaケータイとしてはポイントが高い。使いやすい901iシリーズが欲しい人は、必ず選択肢に入れておくべき端末だ。