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ケータイ新製品SHOW CASE
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ツーカーS(シルバー)
2004年11月中旬発売
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電源を入れたときや、着信時には通話ボタンが点灯する
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電源は長押しタイプではなくスライド式スイッチを採用。バッテリーが少なくなってきたときや、電波状態によってランプが点灯する
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端末上部にストラップ穴
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パッケージには、端末、充電器、充電台、薄い取扱説明書のみ入っている
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説明書は1枚
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■ 仕様で見るツーカーS
ツーカーSは、音声通話に特化した京セラ製のストレート型端末。液晶ディスプレイを搭載しておらず、機能が限られるためパッケージに同梱される取扱説明書も非常に薄い。端末のコンセプトは、「説明書がいらないくらいいカンタンな通話専用ケータイ」。端末の名称は、シンプルの「S」から取ったもので、型番は「TK50」が割り当てられている。
ボディには、発話・終話ボタン、数字キーのほか、電源の入切を切り替えるスライド式スイッチを搭載。バッテリー残量や電波強度はLEDで表示され、いずれも発話ボタンを押した際に1度点灯すれば良好で、点滅すると弱く、点灯しなければ「圏外」や「バッテリー残量なし」を意味する。
シニア向けの端末となり、一般的な端末よりも通話時の音量が大きく、聞き取りやすいよう高音域が強められている。マナーモードや、カメラ機能などは搭載されていない。
大きさは48×121×18mm(幅×高×厚)、重さは約87g。連続通話時間は約240分、連続待受時間は約840時間となる。ボディカラーはシルバーの1色のみ。
【おもな仕様】
サイズ (高×幅×厚) |
121×48×18mm |
重量 |
約87g |
連続通話時間 |
約240分 |
連続待受時間 |
約840時間 |
充電時間 |
約110分 |
ボディカラー |
シルバー |
■ スタッフが見たツーカーS
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湯野 | 「話せりゃええやん」も、ここまで来れば立派なものである。マナーモードや液晶ディスプレイなど、「そこまで省略しなくても……」と思うような部分までキッチリと省略され、今どきの固定電話のコードレスフォンよりも機能が少ない。
こうやってパソコンを使ってインターネットで「ケータイ Watch」を読んでいる読者の皆さんにとっては、全くと言っていいほど無縁な端末かもしれない。しかし、世の中には携帯電話に関心があるものの、操作が難しそうで、なかなか手が出せないというお年寄りも少なくない。そんな人たちにとっては、嬉しい端末なのだろう。
私が実際に使ってみると、メールやウェブはもちろんのこと、メモリダイヤルや時計すら無いので、この上なく物足りない。ただ、搭載されている「電話をかける」「電話を受ける」という2つの単純な機能については、操作の間違えようが無い(電話のかけ間違いはあるかもしれないが)。特に、「長押し」という分かりづらい操作を排除し、電源ボタンをスライド式のスイッチにしたところなどは非常に面白い発想だ。
もっとも、アドレス帳と行かないまでも、簡単な短縮ダイヤル機能ぐらいは欲しい。また、留守番電話機能なんかもあっていいと思う。もちろん、あれもこれもと言って機能を詰め込むと今どきのケータイの形になってしまうわけだが、最低限、それくらいの機能は必要ではないだろうか。
ツーカーSは、NTTドコモの「らくらくホン」ほど長く売れる端末ではないかもしれないが、現時点において一定のニーズがあるのは確か。それだけに、東名阪以外で購入できないのが少々残念だ。
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津田 | 携帯電話の歴史を否定するかのように登場した「ツーカーS」。実は発表当初、この端末に否定的だった。シニア層を狙ったことはわかるが、それを機能をはぎ取ることで成立させたのが好ましく思えなかったのだ。ところが、なかなかの売れ行きをみせているようだ。量販店によっては、パッケージなどもディスプレイし、手軽さをアピールしている。
「簡単」を売り物にするだけあって、端末には数字ボタンと発話・終話ボタン以外、スライド式の電源スイッチしかない。機能を抑えた(機能のない)ストレート端末ということもあり、もっと小さな端末にできたはずだが、シニア層に違和感を感じさせないようある程度の大きさが確保されている。また、携帯電話の特徴ともいえるボタンの長押しに馴染めないユーザーを見込んで、長押し操作はなく、電源のON/OFFもスライド式スイッチを採用。通話機能では、通常よりも大きなスピーカーを搭載し、通話時の音声も聞き取りやすいように高音域が強められているとのこと。
固定電話の子機より機能が少ないケータイだが、これまで携帯電話がリーチできなかった層にアピールしうる端末といえるのではないだろうか。シニア向けには「らくらくホン」、「ぴぴっとフォン」、「安心だフォン」などが発売されており、ツーカーSよりもむしろ高齢者向けに考えられた機能などが搭載されている。これらの端末を使える人にはツーカーSは必要ないだろう。しかし、高齢者向けに配慮された端末であっても、それでもやっぱり難しいのだと思う。こうした端末さえも敷居が高いと感じていた人たちが少なからずいたことをツーカーSの好調ぶりから想像し、反省した。ツーカーSは、これまで携帯電話に手を出せなかった人や、高齢者を親や祖父母に持つ世代がプレゼントしやすい端末ではないだろうか。公衆電話を探すのに苦労する昨今、公衆電話替わりには十分なるだろう。
しかしながら、キャリアやメーカーさんには安心して欲しくない。同端末では、発話・終話ボタンは別個に用意されているが、もしかして、大きなボタン1つで発話・終話を行なえた方が良かったのかもしれない。また、マナーモードやディスプレイの搭載有無も引き続き検討して欲しい。ボタンの形状や押下感、ボディの素材感など、細やかな使いやすさへの配慮をさらに期待したい。 |
■ URL
ニュースリリース
http://www.tu-ka.co.jp/news/release/041018.html
製品情報
http://www.tu-ka.co.jp/line_up/tu-kas.html
■ 関連記事
・ ツーカー、液晶なしの通話専用端末「ツーカーS」
2004/12/15 13:33
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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