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ケータイ新製品SHOW CASE
FOMAらくらくホン(シルバー)
2004年9月4日発売



ボタン配置。日本語表記を多用している 着信時などに操作するべきボタンを画面とボタンの発光で示す

左側面に音声読み上げ機能の音量調節ボタンを搭載 右側面にはカメラのシャッターボタンと音声読み上げボタンを搭載

ストラップ穴は背面ヒンジ部に搭載している 背面ディスプレイは視認性の良い大きなモノクロ液晶

メインメニューはカテゴリごとに文章で表記されたリスト式 着信があった際などは待受画面に操作するべきボタンを表示する ワンタッチダイヤルボタンからメール作成、電話の発信などが行なえる

8字×7行表示 10字×9行表示 日本語入力システムは予測変換にも対応

「簡単メール作成」によるメール作成。最初にどんなメールを送るかを選ぶ 「簡単メール作成」。続いて宛先を選ぶ 「簡単メール作成」。題名と本文は例文を選んですぐに送ることも可能

写真撮影画面。横長の写真も、ケータイを縦に構えて撮影する サムネイルは6件表示 カメラのサブメニュー。ホワイトバランスなどの撮影設定項目はない

640×480での撮影サンプル。撮影時は雨天 640×480での撮影サンプル

仕様で見るFOMAらくらくホン

 富士通製のFOMA端末。正式な型番は「F880iES」。お年寄りや子どもなど、ケータイに不慣れな人向けにデザインされた「らくらくホン」シリーズ初のFOMAで、カメラを搭載し、テレビ電話にも対応する。

 カメラは外向きに32万画素のCMOS、内向きに11万画素のCMOSを搭載。最大でVGAサイズの画像を撮影可能。撮影画像をメールに添付して送受信でき、動画メールやテレビ電話にも対応する。

 ケータイに不慣れな人でも使えるようにデザインされているのが特徴。文字の大きな画面デザインや押すべきボタンを表示させるガイド機能、日本語で表記されたボタン、ワンタッチダイヤルボタンなど、画面やボタンなどの操作部分は、すべてほかのケータイとは異なる設計がなされている。

 デコメールの受信表示は可能だが、デコメールの作成機能はない。そのほか、iアプリや着うたといったハイエンド向けの機能は搭載していない。

【おもな仕様】
サイズ
(高×幅×厚)
103×51×23mm
重量 約120g
連続通話時間 約120分
連続待受時間 約380時間
充電時間 約130分
ディスプレイ 2.4型6万色表示TFTカラー液晶
240×320ドット
表示文字数 8字×7行、10字×9行
メモリダイヤル 500件
データ通信速度 最大下り384kbps(パケット通信時)、最大下り64kbps(回線交換時)
ボディカラー ブロンズ、シルバー、ダークグリーン

【インターネットメール】
サービス名 iモードメール
利用料 料金プランに依存(パケットパックにより1パケット0.02~0.2円)
メール受信機能 最大全角5000文字
メール送信機能 最大全角5000文字
メール保存件数 受信:200件
送信:50件

【着信メロディ】
和音数 最大64和音
着信音 ・パターン:6種類
・効果音:19種類
・登録済みメロディ:15曲
・ダウンロードメロディ:最大30件
登録メロディ曲名 少年時代
Let It Be
星に願いを
カノン
大きな古時計
きらきら星
紅葉
静かな湖畔
アイーダより凱旋行進曲
愛の挨拶
展覧会の絵
ENTERTAINER
G線上のアリア
トッカータとフーガ ニ短調
ペール・ギュント

【カメラ(静止画)】
撮影可能フォーマット JPEG
撮影可能解像度 640×480、352×288、240×320、176×144
撮影可能容量 最大200件

【カメラ(動画) 】
撮影可能フォーマット MP4形式
撮影可能画質 176×144
撮影可能容量 最大50件


スタッフが見たFOMAらくらくホン

コメント
湯野  中高年のみならず、身障者の間でも人気が高い「らくらくホン」シリーズ。いよいよ同シリーズもFOMA端末となり、カメラを搭載した。900iシリーズのような派手さは無いが、実はFOMAの良さを一番活かしてた端末かもしれない。
 FOMAデビュー当初より、テレビ電話や動画(iモーション)メールのようなサービスは、注目はされるが、さほど利用されないという状況が続いていた。しかし、ここに来て、らくらくホンがFOMAになり、こうしたサービスがサポートされて思うのは、実は、若者以上に中高年や身障者にとってこそ、この手のサービスが有用なのではないかということだ。
 メールの文章を入力するのは難しいが、メッセージを動画や音声で録って送ったり、テレビ電話で直接伝えたりするのは、操作方法さえ覚えてしまえば比較的簡単に行なえる。ハンディキャップを新しい技術で克服するという方向性は、らくらくホンの思想そのものとも言える。そういう意味では、QRコード読み取りなんかはサポートしてほしかった機能である。
 細かいところでは、音声読み上げ機能もブラッシュアップされており、例えば、iモードサイトにアクセスしている際、「ピピッ」という音で項目の終わりを教えてくれるので、リンク先にジャンプしやすくなった。また、900iシリーズなど、他のFOMA端末でもそうだが、テレビ電話の着信があった場合、どのボタンを押せばいいのか迷うことがある。FOMAらくらくホンでは、画面上のガイダンスとともに押すべきボタンが光って教えてくれるようになっている。
 割安感があるためか、らくらくホンIII(F672i)のほうが売れていたりするようだが、FOMAのネットワークに特に不安が無いのであれば、FOMAらくらくホンをオススメしたい。
白根  ケータイに不慣れな人向けに作られた特殊ケータイ「らくらくホン」シリーズ初のFOMA端末。らくらくホンとしては初めてカメラを搭載し、画像添付メールやテレビ電話などのリッチなコミュニケーションができるが、iアプリなどといった900i向けの機能は搭載していない。
 らくらくホンのターゲットはずばり「お年寄り」。2.4インチの大画面を採用しつつも表示される文字が大きかったり、メールの音声読み上げ機能があるなど、小さい画面が見にくいという人にも使いやすくなっている。また、メニューも「電話を使う」などのように用途別にまとめられていたり、着信履歴があるときや電話がかかってきたとき、どのボタンを操作すれば良いかを画面やボタン発光で示すなど、ケータイに不慣れな人でも使いやすく作られている。
 正直に言えば、ここまで徹底して作られていても、お年寄りが使いこなせるかと言えば、人によっては難しいと思う。しかし、現在発売されているケータイの中では、もっともお年寄り向けに作られているのは確実だ。おじいちゃん、おばあちゃんに使ってもらうケータイとしては、もっともオススメのケータイだといえる。
 一方、使いやすく作られているとはいえ、お年寄り以外にはオススメしにくい。たとえばメニューはわかりやすく大きな文字で書かれているが、1画面に4項目しか表示されず、ふつうのケータイのメニューに比べると一覧性に劣る。F880iESはケータイに不慣れな人に使いやすくできているが、ケータイに慣れている人はカスタマイズできるメニューがあったりアイコンランチャー式メニューがある一般的なケータイの方が使いやすいはずだ。カメラも搭載したFOMA端末ではあるが、一般的な端末とは異なることに注意しよう。


関連記事
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URL
  ニュースリリース(NTTドコモ)
  http://www.nttdocomo.co.jp/new/contents/04/whatnew0902a.html
  製品情報(NTTドコモ)
  http://www.nttdocomo.co.jp/p_s/products/foma/terminal/cell/f880ies/index.html
  製品情報(富士通)
  http://www.fmworld.net/product/phone/f880ies/index.html



2004/10/14 14:39

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