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中国のStar Digital、「ONE-FIVE」ブランドのSIMフリースマホを10月発売

 中国深センに本社を構えるStar Digital(スターデジタル)は、オリジナルブランド「ONE-FIVE(ワンファイブ)」のSIMロックフリースマートフォン3機種を日本国内において、10月1日より発売する。全国の主要家電量販店で取り扱われる。いずれもオープンプライスだが、1万9800円(店頭想定価格、以下同)の「C1」、3万4800円の「F1」、3万9800円の「F1L」となる。C1のみ11月1日に発売される。

F1
F1L
C1
スターデジタルCEOのキム ヨンジュン(David Kim)氏

 ONE-FIVEは、「COLORFUL」「YOUNG」「FREEDOM」「FUN」「BELIEVABLE」という5つのコンセプトを掲げるスターデジタルのブランド。低価格でクアッドコアのC1、ハイスペックでオクタコアのF1/F1Lというラインアップで日本市場に登場することになる。

スペックF1F1LC1
ディスプレイ5インチFHD5.5インチFHD5インチHD
CPU1.5GHz/オクタコア1GHz/クアッドコア
メモリ/ストレージ2GB/16GB1GB/8GB
LTEバンドB1/B3/B7/B8
OSAndroid 5.1
左からF1、C1、F1L
スペック一覧
価格帯

F1/F1L

 今回のラインアップのなかでは、ハイエンドと位置付けられるのが「F1」「F1L」の2機種。どちらもオクタコアCPU、フルHDディスプレイを搭載しており、スターデジタルでは「ハイエンド寄りのスペックながら割安な価格」がアピールポイントになる、と説明する。

F1の特徴
F1Lの特徴

 F1とF1Lの違いは、ディスプレイサイズと、それに伴うボディサイズやバッテリーサイズとなり、基本的には同じスペックの機種。F1Lの“L”はラージ(Large)のLという。ディスプレイはISP液晶で、解像度は1920×1080ピクセル。コーニングのGorilla Glass 3を採用する。メインに13メガピクセルカメラ、フロントに5メガピクセルカメラを搭載する。どちらも、1.5GHz駆動のオクタコアCPU(MTK6753)、2GBのメモリ、16GBのストレージを搭載。OSはAndroid 5.1。

 F1とF1Lでは、SOUL Electronics製イヤホン「Mini」(店頭価格8800円相当)とクリアハードケースが標準で同梱される。いずれもデュアルSIMスロットを搭載。大きさと重さは「F1」が143×70×6.8mmで130g、「F1L」が153×77×6.9mmで135g。バッテリーは、F1が2100mAh、F1Lが2600mAh。

F1L
F1

C1

 ローエンドモデルの「C1」は、5インチ、1280×720ピクセルのディスプレイに8メガピクセルカメラ(インカメラは2メガピクセル)を搭載する。こちらのメモリは1GB、ストレージは8GBで、CPUは1GHz駆動クアッドコア(MTK6735)となる。大きさ、重さは143.5×69.8×7.2mm、170g。こちらもクリアケースが同梱される。

2011年創業、日本/香港/中国で独自ブランド展開へ

 今回、日本市場へ始めて参入することになったスターデジタルは、2011年創業と、社歴がまだ4年という若い企業だ。韓国出身でアジア圏で活動し、10年前から中国に拠点を移したという営業畑のキムCEO、そして中国出身で台湾企業で営業部長を務め、2008年からは液晶ディスプレイ関連の企業を経営してきたチャンチュジュン ゼンCOO(Gary Zeng)によって設立された。

 2012年にはフィーチャーフォンの製造を開始し、2013年からスマートフォンも手がけ始めた。これまではメキシコやロシアで最大のキャリア、あるいはアルゼンチンの携帯電話サービスブランドなどに対して、ODMメーカーとして相手先ブランドの端末を製造、納入してきた。

 1万5000平米の工場、500人の従業員、月間60万台の生産が可能という同社がいよいよ「ONE-FIVE」と言うブランドを立ち上げ、香港、中国、そして日本で展開することになった。特に日本市場は、SIMロックフリー端末の市場が拡がりはじめており、今後もSIMロックフリー市場が伸びると見て、日本への参入を決めたと、キムCEO。

 同氏は「大手は世界的に展開する必要があるが、ベンチャーで迅速に動ける我々は日本のみに集中できる。2015年~2016年に向けてこれからスタートするが、ある程度ポジションを獲得できると思う。ベストを尽くしたい」と意気込む。

 今回リリースされるラインアップは、2015年第2四半期、中国市場で先にリリースされており、そこからやや時期を置いて日本でも展開することになった。またアルゼンチンでは現地企業のブランドで供給される。日本では2016年3月末までに2万台の販売を目指す。

関口 聖