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好みのスマホを組み立てる、米モトローラの新構想「Project Ara」

 グーグルの子会社である米Motorola Mobilityは、ユーザーが選んだ好みのモジュールを組み合わせてスマートフォンを作成できるようにする、という新たな構想「Project Ara」を発表した。Androidに続き、ハードウェアもオープンなプラットフォームにすることを目指す。

 「Project Ara」は、ディスプレイやカメラなど、スマートフォン用のデバイスをモジュール化して、ユーザーが好みのものを選び、組み立てて利用できるようにする、という構想。モジュールは、追加バッテリーやキーボード、アプリケーションプロセッサーといったスマートフォンらしい機能のほか、パルスオキシメーター(脈拍などを計測する装置)といった医療用のもの、あるいはこれまで想定されていないようなものなど、幅広いものが利用できるようになる。それらのモジュールは「endoskeleton(エンドスケルトン、内骨格)」と呼ばれるフレームに装着する形になるのだという。

 同社では、米国を旅しながら、スマートフォンに関する新たなアイデアを探していく「MAKEwithMOTO」というプロジェクトを実施。その旅を通じて、オープンなハードウェアがもたらす可能性を見出した、としており、今回の「Project Ara」は、ソフトウェアにおけるAndroidのように、ハードウェアでもオープンなプラットフォームの実現を目指すもの、としている。

 今後、プロジェクトの具現化を進める中では、同様のコンセプトを掲げる「Phonebloks」と協力する方針。「Phonebloks」は、スマートフォンの各種機能をブロックのようなモジュールにして組み合わせて使えるようにする、という構想を掲げている。「Project Ara」は「Phonebloks」のコミュニティとともに活動するとのことで、今冬には、SDK(ソフトウェア開発キット)ならぬ、MDK(モジュール開発キット)のα版を提供する考え。

関口 聖