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大画面なのに持ちやすい、KDDIとLGが共同開発した「isai」

 「isai(イサイ)」は、韓国のLG Electronics製Androidスマートフォン。グローバルモデルではなく、KDDIと共同開発した、日本市場向けのオリジナル端末。約5.2インチディスプレイを装備しつつ、狭額縁によって持ちやすさを追求した薄型ボディに仕上げられている。11月下旬以降に発売される。本体価格や毎月割、その差し引きをした実質価格も、現時点では未定となる。

 持ちやすさと画面の大きさを両立させつつ、オリジナルのホームアプリ「isaiスクリーン」で使いやすさの向上が図られた。機種名の「isai」(型番:LGL22)は、ユーザーへ驚きや意外性、特別感を与えたいというKDDIとLG側の想いをきっかけに「異才」という言葉などから名付けられた。なお、isaiはあくまでLG端末の名称で、iidaのような複数の端末をラインナップするauのブランドではないとのこと。

 また、海外で発表されたハイエンドモデル「LG G2」と類似した仕様になっている部分はあるものの、ボタン配置やホームアプリなどが異なり、別の機種となっている。G2とはデバイスの違いもあり、たとえばisaiには光学式手ブレ補正は採用されていない。また、G2では3000mAhだったバッテリーも、isaiでは2500mAhとなっている。バッテリーが減っている半面、IPX7の防水仕様が加わり、イヤホンジャックやmicroUSB端子もキャップレスとなる。

メタルフレームを採用した曲線的なデザイン

 デザインもKDDI専用に起こしたもので、曲線的な薄型ボディを採用。フレームに金属素材を採用しており、手に取ったときに質感の高さも伝わる。フロント部分はLGのディスプレイ技術を生かした狭額縁デザインとなっており、5.2インチながら横幅は72㎜に抑えられている。

 端末やUIのデザインは「水」がモチーフになっており、カラーバリエーションも青系が充実している。濃い青の「ブルー」と、薄い青の「アクア」に加え、スマートフォンでは一般的なホワイト、ブラックもラインナップする。画面が切り替わるときのエフェクトにも、水が動くような演出が加えられているのが特徴だ。

使いやすさはかる「isaiスクリーン」

 特徴の1つ、「isaiスクリーン」は、ホーム画面のプリセット機能を充実させた独自ホームアプリ。通常、Androidのホーム画面は、アプリのショートカットやウィジェットを追加できる形となっている。一方の「isaiスクリーン」では、左右にフリックして切り替えられるスクリーンに1つずつ「ニュース」「トレンド」「SNS」「動画」という機能が割り当てられている。これらのスクリーンは、画面下のドック部分以外、すべてウィジェット型の情報で占められており、サイズの変更などは行えない。

 たとえばニュースのスクリーンでは、CNNなどから配信されるニュースが表示され、縦方向に動かすと時系列でニュースが並ぶ。RSSを追加することもできる。トレンドでは、auスマートパスやエンターテイメント関連情報、SNSはFacebook、Twitter、mixiのアカウントを登録することでソーシャルフィード、動画ではビデオパスやYouTubeのコンテンツをそれぞれ楽しめる。

 アプリを導入することなく、ある程度、便利に使えるよう機能を充実させた格好だが、アプリのショートカットやウィジェットを追加したり、プリセット機能を非表示にしたりするなどの、カスタマイズにも対応する。アプリのショートカットは1画面目に配置できるほか、空のスクリーンも追加可能。「ニュース」「トレンド」「SNS」「動画」の画面は、設定から削除・追加できる仕様になっている。

カメラ機能

 カメラ機能ではマルチポイントAF対応で、8倍デジタルズームをサポート。メインカメラとサブカメラで、同時に動画と静止画を撮影できる機能、フルHDで60spfの動画撮影などが利用できる。

 多彩な撮影モードを搭載しており、「パノラマ」や「バーストショット」「タイムキャッチ」などに対応。写りこみを消せる「ショット&クリア」や、インカメラとアウトカメラを同時に利用する「デュアルカメラ」といった機能も搭載する。

ユーザーを手助けする機能

 アプリランチャー(ドロワー)では、利用頻度に応じてアプリのアイコンの色合いが変化したり、イヤホンを挿すと利用できるアプリなどが表示される機能など、ユーザーの操作を手助けする機能もある。LGならではの機能として、一部アプリを小さなウインドウで表示するQスライドなどもある。オンスクリーンの戻るキー、ホームキー、設定キーもカスタマイズでき、背景色の変更にも対応。これらはG2と共通している。

 ディスプレイを2回タップして画面の点灯、消灯を行う「ノックオン」にも対応。ディスプレイが大きく、キーに指が届きづらいぶん、こうした工夫で操作性を向上させている。ほかにも、片手操作を意識した機能として、キーボードのサイズ変更などを行える。

 このほか、フリップを閉じるだけで画面がオフになる「isai QuickCover Case」というアクセサリーも発売する。このカバーも本体色に合わせた4色がラインナップされる。

主な仕様

 約5.2インチのフルHD、423ppi、IPS液晶ディスプレイや約1320万画素CMOSカメラを装備する。

 Android 4.2搭載で、チップセットはMSM8974(2.3GHz駆動、クアッドコア)。32GBのストレージ、2GBのメモリを内蔵し、最大64GBまでのmicroSDXCカードをサポート。主な機能は、おサイフケータイ(NFC対応)、ワンセグ、赤外線通信、Bluetooth 4.0、Wi-Fi(IEEE 802.11a/b/g/n/ac)、防水(IPX7)、グローバルパスポート(LTE対応)。バッテリー容量は2500mAh(内蔵型、取り外し不可)、卓上ホルダが別途用意される。nanoSIMカードとなる。フルセグには非対応。

 大きさは約72×144×9.1mm、重さは約145g(どちらも暫定値)。ボディカラーはブルー、アクア、ホワイト、ブラック。

関口 聖

石野 純也