インタビュー
法林×石川×石野が本音で語る
法林×石川×石野が本音で語る
業界のご意見番が見たLGの秋冬モデル
(2013/10/24 12:55)
ドコモの秋モデルとして先陣を切ったLG製の「G2」(L-01F)は狭額縁の5.2インチディスプレイを搭載するグローバルモデルだ。LGらしい最新スペックを搭載しながら、電源キーを背面に搭載するなどユニークなポイントもある。さらに今シーズン、LGはauでも、オリジナルモデルの「isai」を投入する。
今回はジャーナリストの法林岳之氏、石川温氏、石野純也氏をお招きし、ドコモのG2とauのisaiをテーマに、これまでのLG端末を振り返りつつ、座談会形式で語ってもらった。
――秋モデルの先陣を切って、G2がドコモからも発売されました。auからはisaiも発売されます。まずはG2について、皆さんの印象をお伺いしたいと思います。
石野氏
これはちょっと求められている答えと違うのかもしれませんが、LGの発表会で印象に残っているのはプリセットの「歌」ですね(笑)。真面目に言うと、G2はハイレゾ音源対応で再生音質が高く、音楽プレーヤーとしても最適です。ハイレゾ対応のスマホは珍しく、メーカーのイメージとしては、Xperiaがハイレゾ対応していそうなのに、実は対応していないなど、差別化になっています。とても音が良いということもあって、プリセットされているウィーン少年合唱団のサウンドが耳に残るんですよね。
法林氏
凄い残ってるよね。近年まれに見る残りかた(笑)。
石野氏
やりかたとして上手ですよね。ハードウェアをハイレゾ対応にして、同時に耳に残る音楽を入れる、と。スマホだとプリセットの音楽を入れてないことが多く、音楽プレーヤーを試す機会がなくなることがあります。そのあたり、ちゃんとプリセットで入れているのは偉いですね。
――石川さんはどうでしょうか。
石川氏
狭額縁のインパクトが強いですよね。今までもLGはディスプレイにこだわってやってきてますが、画質の良さはなかなか伝わりきらないところです。しかし、今回は狭額縁で見た目のインパクトがある。ディスプレイの良さのわかりやすさでいうと、この狭額縁は大きいかな、と感じています。
あとは背面に電源キーと音量キーを持ってきたのは、今までほかのスマホを使っていた人にすると、慣れないかも知れませんが、新しい試みとしてはアリなんじゃないかな、と。
石野氏
背面キー、意外とアリですよね。auの発表会の写真を見返していたら、田中社長がisaiをこう(背面を人差し指で押さえるような持ち方)持っている写真がありました。それを見ると、isaiを作るにあたり、「そこからキーを取らなければ良かったのに」と思いましたね。
法林氏
スマートフォンが置かれた状況を少し引いた目で見ると、だんだんスペックにしてもいろいろなものが似通ってきている状況。そこで、ちゃんとテーマ性を持って作っているのが、この端末。LGとしてもGシリーズとして仕切り直しの意気込みが感じられる。石野さんが言った音もそうだし、石川さんが言った背面キーや狭額縁もそう。最先端の技術そのものだけでなく、その技術で構成されたスマホ、そのスマホのあるべき姿を示しているかな、と。グローバルでの発表は8月頭だけど、2カ月弱くらいで日本仕様が入ったものを日本のユーザーに届けられるというのは、これはやっぱり、日本市場に対してちゃんと取り組んできたLGらしいアプローチかな。
――今回、LGが秋モデルのトップバッターというのも意外でしたね。
石川氏
いつもLGは発売タイミングがずれていたので、その点がまともになったかな、と思いますね。
石野氏
その点でいうと、Optimus G Pro(L-04E)は惜しかったですよね。良い端末で、発表時のタイミングではフルHDモデルがそれほどなかったのに、日本での発売が遅れてしまった。Xperia Zと同じタイミングなら、もっと化けたかも知れませんよね。
石川氏
あとはニューヨークで開催されたG2の発表会もメッセージ性がありましたね。G2自体もメッセージ性があったし、あえてニューヨークであるインパクトもありました。
石野氏
ただ、秋冬モデルでG2だけがLTEのバンド3(1800MHz帯、いわゆる東名阪バンド)に非対応なのはもったいないですね。バンド3対応だからって150Mbpsが出るわけでもないですが、年内に対応する山手線エリアなんかだと、快適さがだいぶ向上するはずなので、もったいないかな、と。でも発売を遅らせてバンド3に対応するべきかどうかは難しいところですけど。
――防水についてはどうお考えですか。
石野氏
個人的には防水仕様は要らない派です。防水より電池の大きさや狭額縁の方が嬉しいです。だけど、防水じゃないとダメっていう人がいるのもよくわかります。普通の人に話を聞いていても、防水ではないから、という理由でiPhoneとかが選択肢から消えている人が少なくない。そういった人たちには、G2もおすすめできない。悩ましいところですね。
石川氏
LGも防水をやるならやる、やらないならやらないで筋を通して欲しいですね。LGが最初に防水モデルを出したときは、「海外メーカーなのに防水やってて頑張ってるな」と思いました。しかし、今回みたいに防水対応しないモデルも発売されています。この先もLG端末を使い続ける人を考えると、防水をやるならやるで突き通して欲しかったですね。
――その点、isaiは防水対応で良いですよね。
石川氏
そうそう、やればできるじゃん、なんでやらないのよ、と思う(笑)。はっきりしないんですよね。
法林氏
厳しい意見だなぁ(笑)。
――背面ボタンはどうですか。
法林氏
クセになる。ほかの機種を手にしたときもここの指がいっちゃう。今までにないものなので、これが良いかどうかは議論しなくてはいけないけど、でも、このポジションはクセになる。LGは「Learning from you」というテーマを掲げているけど、たしかにみんなここに指を置くよね、と。
――画面のユーザーインターフェイスはいかがでしょうか。マルチタッチスライドとかいろいろな機能も搭載されていますが。
石野氏
プラグ&ポップ(イヤホンなど周辺機器を接続すると、それに応じた機能を起動する機能)はいいですよね。GALAXYとかにもありますけど、あっちは中途半端に学習して、LINEとかがリコメンドされてしまったりする。同じく「Learning from you」ではあるけど、ちょっとラーニングしすぎ感も。あと画面の下から出てくるのも良いですね。
3本指スライド(タスクの切り替えに使う)はちょっと厳しいかな、とも感じました。iPadとかでもマルチタッチジェスチャーはありますけど、個人的には2本指が限界。そんなには覚えられないです(笑)。
――あとは電話がかかってきたときに耳にあてると受話とか、ジェスチャー回りも細かいところで手を入れていますよね。
石川氏
スマホはハードで差別化しにくくなっているので、そのあたりをやるのは良い姿勢ですね。
法林氏
ジェスチャーでアクションを起こすのは、最近は各社で取り入れてるね。G2で言うと、たとえば画面をトントンと叩いてスリープ解除なんかも、良く動いてくれる。
それから厚みと背面ボタン。薄い端末っていままでもモトローラのRAZRとかいくつか出てて、やりきった感があるけど、こういう形状で薄くすると、手に馴染む感じが絶妙だな、と。ほかの端末は薄いんだけど、手に取ってみると固い感じがする。エッジの形状によって、いまひとつ手に馴染まない感がある。この形状って同じようにラウンドフォルムって表現してるけど、実際の感覚はちょっと違う。手に馴染む薄さってこうなんだ、と。不思議な感じ。
石川氏
大画面を謳っている端末で持ちにくいものがありますよね。それに比べるとしっくりくる感じです。
石野氏
ハードウェアでは差が付かなくなったというけど、タッチの感度はやはり韓国の2社の製品が抜群に良いですね。国内メーカーもかなり良くなってますが、コンマ数秒遅かったり、チューニングの部分で差があります。そこは初代PRADA Phoneからのノウハウが生きてるかな、と。
――韓国のメーカーはAndroid以前からタッチインターフェイスを手がけていましたからね。
石野氏
あの頃から一貫性を持ってやっていたので、ちゃんとノウハウが引き継がれているな、と。
――やはりLG標準のUIがおすすめでしょうか。
石川氏
そうですね。
石野氏
isaiも上手くできてますね。
――isaiは発売はもうちょっと先ですが、ファーストインプレッションはどうでしょうか。
石野氏
売れそうだなと思いました。
石川氏
ボリュームゾーンを狙ってきたんだろうな、と思う反面、ボリュームゾーンを狙っているだけに、ちょっと名前負けしているかな、とも。あまり「異彩」じゃない(笑)。
石野氏
「異彩」というほどではない感じですね。でも、Snapdragon 800だし5.2インチ、フルHDだし、スペックが低いわけではない。防水にも対応しているなど、うまいな、と思いました。LGは日本市場ではまだプレゼンスが低くて、悪い言い方だと「地味」です。そこはauの方がブランド認知度があるので、このコラボはうまいですよね。デザインもG2はアメリカでも売っていそうなグローバル仕様だけど、isaiはうまく日本のテイストに落とし込んでいる。auはいままでもメーカーとコラボをやってきましたが、今回は良い組み合わせだと思いました。
ボディの周囲にメタル素材を使っているのも良いですよね。LGに限らずですが、韓国メーカーは全般的にプラスチックに頼りすぎで、プラ以外の取り組みが少ない印象です。何が何でもメタルを使えば良いってもんじゃないですが、isaiはちゃんとメタル素材を使って、質感も高くなっています。
法林氏
KDDIはこれまで、いろいろなグローバルメーカーのグローバルモデルを持ってきていて、これからもやっていくんだろうけど、それとは別に、田中社長が言っていたように、「自分たちで作るものもちゃんとやらないと」ということなんだろうね。それはもちろん、国内メーカーともできたんだろうけど、LGとはうまく組み合わさったことで良い相乗効果が出たかな、と。ちょっとネーミング部分のバランスは違うかな、とも思うけど、中を見ると、ソフトウェアは独特だし、必ずしもそうでもない。
最初のホーム画面が違いすぎると入っていけないって面も。auのHTC端末はその傾向が強かった。G2はAndroid標準にしつつも、isaiならではの新しい取り組みをしつつ、メインのところは普通に触れる。そこはアリかな、と思った。
石野氏
結局売れているのって、カスタマイズしすぎてないホームアプリの端末ばかりですね。
石川氏
過去に出てきた他社の端末をあれこれ言うのもアレですけど、NECとかパナソニックとか、面白いホームアプリでしたけど、馴染むのに時間がかかった。もっとも馴染むのに時間がかかるのはシャープですが。今は2機種目のAndroidの人が増えてきているので、Android標準のホームアプリから発展させているホームアプリが入っているのは良いかな、と思いますね。
――過去のLG端末がこちらに並んでいますが。印象に残っている端末はあるでしょうか。
石野氏
PRADA Phone(L-02D)はしばらく使ってましたね。
――それはPRADAブランドだから?(笑)
石野氏
LG製だったからですよ。サムスン製でも買ったかも知れませんが(笑)、Android端末のベースがしっかりしているというのは重要な条件です。このPRADA Phoneの頃からあったアイコンを変える仕組みは、今のLG端末でも生きていますね。
――LGのホームアプリは、アイコンなどのカスタマイズが特長ではありますね。あまり知られていませんが、使うとなかなか良いですよね。
石野氏
世界観を統一できますから、isaiのようなコラボにも向いてます。しょっぱいデザインのアイコンもごまかせますし(笑)。
――ほかに印象深い端末は?
石川氏
SIMPURE L(L600i)は、UIとかのクオリティ的なことはさておき、国際ローミング対応なので、まわりのF1関係者が注目してましたね。これは非常に記憶に残ってる。LGはLTEへの対応も早かった。通信に関しては、なかなか日本メーカーができなかったところもやっている。そのあたりがLGの昔の印象かな、と。
石野氏
あれ使ってましたよ、ストレートタイプのL-04B。
――CONRANデザインの端末ですね……。やはりブランドじゃないですか(笑)。
石川氏
石野さんはブランドモデルばかり買ってましたよね(笑)。
石野氏
やっぱりかっこいいですよね(笑)。
――法林さんはいかがでしょうか。
法林氏
評価できることはたくさんあるけど、たしかにSIMPUREは印象に残ってるね。LGが初めて日本に参入したときの端末だけど、外部接続端子をちゃんとFOMAにしていた。当時、海外メーカーは独自端子だったので、ハードウェアを日本向けに作ったのは珍しかった。この端末、国際ローミングが広いエリアで使えたので、海外用にこれを1回線、という人もいた。
あとはPRADA Phoneは、タイミングが早すぎたかも知れないけど、長い目で見ると、人の持ち物としてスマホが定着する中で、ブランドと手を結んだのはこれが先駆者でもあり、市場でもイメージが強かった。この世界をこの時期に作り上げたのは凄いかな、と。
あとはデジカメ型のL-03Cも、「スゲェ」と思ったね(笑)。
石川氏
でもタイミングが早かった(笑)。
石野氏
今でこそGALAXY Cameraとかありますけどね。
石川氏
LGを見ると将来が見えてくるのかも(笑)。
法林氏
L-03C、2011年の1月発売だから、3年くらい前か。
石川氏
だいたい3年くらい先をいってるのかな(笑)。
――そういう意味で、最近はこの手のものを作っていない印象もありますね。
石野氏
突飛なのがなくなった。あ、でも海外ではSIMカードが3枚入るヤツとかありますね(笑)。あれはちょっと欲しい。
――Optimus Vu(L-06D)もありましたね。
石野氏
KDDIもファブレットに力を入れようとしているので、流れ的にはVuもアリですよね。ファブレット、画面サイズの違いだけじゃなくて、縦横比の違いもあるし。GALAXY Note 3はauも頑張ろうという意思が見えますし、Xperia Z Ultraみたいな機種もグローバルでは出ています。その中で、16:9じゃないのも良いかな、と。
――グローバルではさらに大画面で狭額縁のVu 3も登場してますね。
法林氏
その点、G2は王道の端末だよね。Vuとかはあれはあれでバリエーションの一個として成立している。たぶんスマホのマッピングはこれから鍵になるかな、という気がする。iPhoneが日本では売れているけど、私はAndroidメインで使っていて、目も手も5インチに慣れていると、たまにiPhoneを使ったときに「ちっちゃい」と明確に感じる。狭額縁もあるけど、写真を撮るとき、画面とその先の世界がつながってる感覚がある。
石野氏
あと完全に忘れてましたけど、Nexus 4もありましたね(笑)。これは海外で現地SIMを挿す端末として現役で使ってます。
――あれはLTE対応じゃないのが残念ですね。
石川氏
LGはLTEの特許をいっぱい持ってるのに。
法林氏
そこはきっとまた次が出るから。Nexus 4は海外出張用端末としては良いよね。日本だとちょっと高いけど。
石川氏
あ、Optimus chat(L-04C)も結構印象に残ってるかも。
法林氏
海外ではQWERTYキーボード機が必ずラインナップにあったので、海外をやっているLGだからこそやれた。結果は芳しくなかったかも知れないけど、こういったものがあったのことは印象的。
石川氏
そのわりにはUIが簡単に作られてましたね。そのへんのコンセプトがわからない。
法林氏
そこはLGがハードウェアの会社なのか、ソフトウェアの会社なのか、疑問に思うところがある。最近はハードウェア寄りの会社なのかな、と改めて思うようになった。ディスプレイにしても電池にしても、スマホを作る上で、ハードウェアが強い。そういう意味では日本人が好むところだね。
石川氏
この間、李揆弘(リ・ギュホン)社長が言っていて感銘を受けたんですけど、LGはサムスンと対抗することもあり、良いデバイスに関してはグループ内でなくても使う。今はディスプレイはジャパンディスプレイ、電池はパナソニック、メモリは東芝。LGが売れると日本のメーカーがハッピーなので、是非LGをよろしく、と。そういうことも一理ある。LGは韓国のメーカーだけど、実際にはそうでもない。世界中の技術の集大成としてスマホを作っている。
法林氏
そういうのも積み重ねだね。LGが日本に入ってきたときもそうだし、今回もそう。日本市場にコミットしようとする姿勢は、ずっと強く感じるよね。
石野氏
そうですよね。海外メーカーなのに、おサイフケータイとか一番対応が早かったですし、赤外線通信も防水も、率先して取り入れている。下手な日本メーカーよりも良くやっている印象がありますね。
石川氏
今まで冷や飯を食わされたけど、これから是非、頑張って欲しいな、という感じではないですか。今であればチャンスがあるので、そこをものにして欲しい。
石野氏
G2は今シーズンのドコモのラインナップでは端末価格が安いのもいいですね。一括で8万円しないくらいでは。月々サポートがあるとは言え、途中で紛失したり、心変わりして機種変更するようなことを考えると、10万円近い金額の端末は気軽にはおすすめしにくいです。安い方が良いし、完成度が高いのも良い。そこはG2は良いバランスになっていると思いますね。
――小窓付きのカバーについてはどうでしょうか。
石野氏
どこかで見たような感が(笑)。
――これ、実は2012年のCESでOptimus LTE用の窓付きカバーを出しているので、GALAXYシリーズよりLGの方が早いとのことです。
石川氏
フリップカバーがあるのはいいんですけど、GALAXYシリーズは有機ELなので、小窓部分だけを点灯させる省電力効果がありました。でもG2は液晶なんですよね。
石野氏
そうそう。
石川氏
バックライトの付き方とかをツッコみたい。
――最後にそれぞれみなさんがこれからのLGに期待したいことをお願いします。
石川氏
モノが良いので、あとは売れれば評価も変わるかな、と。これまでは、キャリアのバックアップがなかったので、今回のisaiは期待できますよね。KDDIとうまくやって、今後も面白いものができるといいな、というところかと。iPhoneが3キャリアで扱われる中で、オリジナリティのある端末は重要なので、そこを頑張って欲しい。
石野氏
まずはスマホ業界全体的に苦しい状況ですが、撤退しないでいただければ、と思いますね。LGはクオリティの高い端末を作っているので、アメリカでもシェアを伸ばしていて、シェア10%超えはサムスン、アップル、LGの3社。そういう意味では、もっとグローバルでのノウハウを活かして欲しいとも思いますね。日本はライバルが多いから難しいかも知れませんが、良い端末は作っているので。あとはブランド力かな、と。
ブランド力という面では、今回のKDDIとの取り組みはチャレンジングですよね。あとはできれば、アメリカでも強いということを活かして、Sprintとソフトバンク、というあたりも攻められるかと。そうなると、もっとLGの日本でのプレゼンスも上がる気はしています。LGは世界各国に根付いているという点が面白いメーカーです。それでいて地域地域ごとにちゃんと作っているので、今後もグローバルのトレンドを踏まえつつ日本の市場に合わせた製品を期待したいですね。
法林氏
かつて世界最大のグローバルメーカーも日本市場に参入していたけど、端末を日本に持ってきて、海外の流儀のまま、「俺様の流儀に従え」でやるのは、なかなか日本でのビジネスとしては難しいところがある。それだとなかなか日本のお客さんに受け入れてもらえない。いかに日本のお客さんにコミットするかがカギ。その点、LGはしっかりやってきたし、これからもやって欲しいね。その中で、日本向けに作ったOptimus itとかもあるし、グローバル端末をストレートに持ってきたものもある。あとはキャリアと組んでisaiみたいな端末を提供するのも面白い。そこのバランス感覚は重要だよね。
あとは日本市場におけるLGのプレゼンスを上げるのがカギかな。実力派メーカーと呼べるし、端末スペックも他社に勝るところがたくさんある。しかし、まだ認知度は高くない。そこは僕等含め、伝えていかないといけないかな。
――皆さん、本日はお忙しいところありがとうございました。