「4G LTE」対応のタフネススマートフォン「G'zOne TYPE-L」


 「G'zOne TYPE-L」(CAL21)は、「4G LTE」に対応したNECカシオ製のタフネススマートフォン。発売日は11月2日で、割引適用後の価格は3万円台前半から半ばになる見込み。

 G'zOneブランドのスマートフォンの最新モデル。従来機種同様、防水・防塵・耐衝撃仕様で、各種センサを搭載し、アウトドアでの利用を支援するスマートフォンとなっている。

 IPX5とIPX8の防水性能とIX5Xの防塵性能を持つ。耐衝撃性能は、アメリカ国防総省のMIL規格に準拠した、いわゆる「MILスペック」。具体的には、MIL-STD-810G Method 516.6 Procedure IVに準拠していて、高さ1.22mから合板(ラワン材)に26方向から落下させる試験をクリアしている。

 本体の周囲を加工フレームはポリカーボネート樹脂になっていて、内部のナイロン樹脂ケースとの二層構造により、剛性と耐衝撃性能を両立している。ポリカーボネートのフレームは、ディスプレイよりも前方に出っ張っていて、ディスプレイを下にして落としても、床面が平坦である限り、ディスプレイが床面に接触しないデザインになっている。

 ポリカーボネートのフレームは、ボディカラーがREDのモデルでは赤いツヤありの加工になっているが、BLACKのモデルでは凹凸のあるレザートーン加工になっている。この凹凸は吹きつけられたものなので、個体ごとに模様が異なる。

 本体の上端と下端の中央には、耐衝撃性に優れるエラストマー(ウレタン)素材が配置されている。上端のエラストマー製パーツには気圧センサーと温度センサーが内蔵されていて、下端のエラストマー製パーツはストラップホールになっている。

 前モデルとの違いとしては、新たに気圧センサーを搭載している。温度センサー同様に、標準アプリの「G'zGEAR」で各数値を見ることができるが、気圧センサーはバックグラウンドで常に気圧を記録していて、直近数時間の気圧の変動を見ることもできる。この気圧のデータから気象予測も可能になっていて、急激な天候の崩れが予測されると通知されるようにもなっている。

 G'zGEARには前モデルから引き続き、潮位計、コンパス、歩数計、日の出・日の入り時刻、星図などが搭載される。G'zGEARはネットワーク連携機能が強化されていて、温度や気圧の計測データをサーバーにアップロードしてほかの人と共有したり、逆に潮位計はサーバーからより詳細な場所ごとのデータをダウンロードできるようになった。気象情報については、気象情報プロバイダと提携もして、情報の共有が行なわれる。

 アウトドア活動に特化したG'zOne専用のソーシャルサービス「G'zWORLD」の専用アプリも搭載する。G'zWORLDは地図上に位置のピン、ルートピンなどを記録し、ほかの人と共有するという機能。この機能を利用するには、とくに会員登録は不要で、記録したピンは、ほかのユーザーには匿名のピンとして見えるようになっている。ピンには写真やコメントなども記録可能。

 これら、アウトドアデータのソーシャル共有機能を「LIVE G」と呼称している。G'zOne TYPE-Lの「L」は、このLIVEのLとLTEのLの意味も込められているという。

 センサーとしては、気圧、温度、加速度、方位に加え、新たにジャイロ(角加速度)センサーも搭載した。これによりG'zGEARの星図表示などにおいて、本体の回転に対する追従性が向上しているという。

 Bluetooth 4.0に対応していて、カシオ計算機製のタフネス腕時計「G-SHOCK」のBluetooth対応モデル「GB-6900AA」と「GB-5600AA」への対応も謳われている。通話やメール、SMSなどの通知ができるほか、本体とのリンク切断警告などの機能が搭載される。また、G'zOne TYPE-L側で計測した気圧による気象変化をG-SHOCK側で通知させることもできる。

 Android 4.0に対応し、Android 4.1へのバージョンアップは未定。microSIMカードを採用する。CPUは、1.5GHz駆動のデュアルコア、クアルコム製の「MSM8960」を搭載する。ストレージは8GB、メモリは1GB。外部メモリカードは最大32GBのmicroSDHCカードに対応する。

 ディスプレイは、約4.0インチ、800×480ドットのIPS液晶を搭載。メインカメラは約808万画素、サブカメラは約136万画素のいずれもCMOS。

 赤外線通信機能やおサイフケータイ、ワンセグに対応する。Bluetooth 4.0、DLNA(DTCP-IP)、IEEE802.11a/b/g/n対応のWi-Fiなどをサポートする。テザリングも利用できる。

 データ通信は「4G LTE」に対応し、800MHz、1.5GHzが利用可能。音声通話は従来通りCDMA 1xで行う。国際ローミングについてはCDMA/GSM/GPRS/W-CDMAに対応する。前モデルでは非対応だった卓上ホルダでの充電にも対応。卓上ホルダは同梱され、オプション品の共通ACアダプタ04もサポートされる。Wi-Fi経由で本体内データをパソコンから扱えるPC Link機能にも対応。

 大きさは約69×134×14.7(最厚部15.9)mmで、重さは約181g。バッテリー容量は1800mAh。連続待受時間はLTEで約350時間、3Gで約460時間、連続通話時間は約630分。ボディカラーはレッド、ブラック。


 




(白根 雅彦/津田 啓夢)

2012/10/17 12:00