シャープ、7型タブレット用パネルなどIGZO液晶の生産開始


シャープ執行役員 ディスプレイデバイス事業本部長の方志教和氏(左)と同事業本部ディスプレイ第二事業部長の米田裕氏(右)

 シャープは、「IGZO(アイ・ジー・ゼット・オー)」と呼ばれる酸化物半導体を採用した液晶パネルについて、4月より本格的な量産体制に入ると発表した。

 2011年4月、シャープはIGZO採用の中小型液晶パネルを開発したことを明らかにした。シャープと半導体エネルギー研究所で、液晶パネル部の新材料である酸化物半導体「IGZO」を用いた薄膜トランジスタを開発、2011年内にも量産し、実用化に乗り出すとしていた。IGZOは、一般的なTFT液晶に用いられるアモルファスシリコンに変わる新部材で、薄膜トランジスタが小型化できるため、1画素あたりの光の透過量が高められる。このため、従来よりも少ないバックライト光量で実装が可能で、低消費電力化に貢献するとされている。

 量産開始が遅れていたIGZO液晶だが、シャープの亀山工場第2工場において、3月より生産を開始。4月より本格的な生産が開始される。サンプル品として、液晶モニター向けの32型(3840×2160、140ppi)、ノートパソコン向けの10型(2560×1600、300ppi)、タブレット向けの7型(800×1280、217ppi)がアナウンスされている。

IGZO液晶の特徴は3つ高精細化
休止駆動で消費電力を抑える特徴の1つはタッチパネルの高性能化
アモルファスシリコン液晶での液晶周辺部一方、IGZO液晶は額縁を狭くできる
10インチタイプこちらは32インチタイプ

 




(津田 啓夢)

2012/4/13 14:12