米Google、音楽サービス「Google Music」を正式に開始


 米Googleは、ユーザーが持つ楽曲をクラウド上に保存したり、アーティストの楽曲を購入したりできる音楽サービス「Google Music」を開始した。これまで「Google Music Beta」として試験的に提供されてきたが、11月16日(米国時間)より正式サービスとなった。なお、同サービスは米国内限定。国際的な展開が検討されているが、進捗状況などは明らかにされていない。

 正式サービスとして開始された「Google Music」では、ユーザーの持つ楽曲を2万曲まで、無料でクラウド上に保存できる。パソコン内のライブラリを指定して、自動的にアップロード・同期することもできる。アプリやブラウザを利用することで、パソコンやモバイル端末から楽曲を再生できる。再生時は楽曲をストリーミング形式でダウンロードするが、通信環境が一時的に悪くなってもキャッシュにより再生できるようになっている。

 アップロードに対応する楽曲の形式は、MP3、AAC、WMA、FLAC、OGG。WMAはWindows環境からのみアップロードできる。また、AAC、FLAC、OGGは最大320kbpsのMP3に変換されて保存される。DRM付きのAACや、ALAC、WAV、AIFF、RAには対応しない。

 同社では、アーティストの楽曲が購入できるサービスも開始する。ユニバーサル ミュージック、ソニー・ミュージックエンタテインメント、EMIなどメジャーレーベルを含む1300万曲が配信される。楽曲配信の仕組みはAndroid マーケットに統合されるほか、購入した楽曲はSNSの「Google+」上で共有・再生することも可能。The Rolling Stones、Coldplayなど一部の著名アーティストは、いくつかの楽曲が無料で用意されている。

 このほか、アーティストが「Google Music」上で自身の楽曲を販売できる「Artist hub」という仕組みも用意される。

 

(太田 亮三)

2011/11/17 13:07