グーグル、モトローラ・モビリティを買収


 米グーグルは、米国の携帯電話メーカーであるモトローラ・モビリティを買収すると発表した。買収額は1株あたり45ドル、計125億ドル(約9607億円)。

 モトローラ・モビリティは、モトローラの携帯電話製造部門が分社化して、今年1月に設立された携帯電話メーカー。今回の買収について、グーグルCEOのラリー・ペイジ氏は、「両社の協力により、新たなユーザーエクスペリエンスが創造でき、Androidのエコシステム全体の勢いを加速する」とコメント。またこれまで通り、Androidはオープンなプラットフォームであり続け、モトローラ・モビリティの経営とグーグルのビジネスは分ける、としている。

 同じくグーグルで、モバイル部門シニア・バイス・プレジデントを勤めるアンディ・ルービン氏も同様のコメントを出し、両社の協力への期待感を示すとともに、Androidのオープン性を今後も継続するとしている。一方、モトローラ・モビリティCEOのサンジェイ・ジャー氏は、「両社は、家庭分野やモバイル分野にわたって、革新的なソリューションを提供できる」としている。

 グーグルの公式ブログでは、Androidに対する特許紛争が増加しているとして、今回の買収はグーグルの保有する特許群を強化し、マイクロソフトやアップルなどからの申し立てに対抗するための施策の一環、としている。このほかグーグルでは、Androidで協力関係にある携帯電話メーカー各社のコメントをとりまとめている。サムスン、ソニー・エリクソン、HTC、LGの各社トップから、今回の買収を歓迎する、というコメントが寄せられている。




(関口 聖)

2011/8/15 21:52