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仙台で初音ミクとカフェデート、KDDIが目指す自然なAR体験
2017年7月7日 15:40
宮城県仙台市にあるKDDIの直営店「au SENDAI」併設のカフェ「BLUE LEAF CAFÉ」において、AR技術を活用した初音ミクとのデート企画を7月8日～9日と7月15日～17日の期間限定で実施される。一足早くこれを体験できたので、その模様をお伝えする。
ARで初音ミクとのカフェデート
同社では、クリプトン・フューチャー・メディアとともに今年2月に開催された「SNOW MIKU 2017」、4月に開催された「ニコニコ超会議」において、GoogleのAR技術「Tango」を活用し、初音ミクとの写真撮影などを楽しめるイベントを行ってきた。今回の企画もその流れをくむものとなる。
今回は、テーブルの向かい側に座った初音ミクとカフェでのデートを楽しめるという内容。向かいの椅子にTangoに対応したタブレット「Lenovo Phab 2 Pro」を向けると初音ミクが現われ、簡単な会話が行える。その様子をタブレットのカメラで撮影し、体験終了後にQRコードを読み取って自分のスマートフォンにダウンロードすることもできる。
単純に3Dキャラクターを実際の映像に貼りつけると、物体を突き抜ける形で不自然な状態になってしまうが、Tangoでは物体の前後関係（オクルージョン）も認識するため、初音ミクはテーブルの後ろに椅子に腰かけた状態で、あたかもその場にいるかのように表示される。一方向だけでなく、後ろに回っても同様にその場にいるかのように見える。
このデート体験は1回20分の完全入れ替え制で、事前エントリー（応募者多数の場合は抽選）が必要となる。
デートの雰囲気を演出するため、“ネギ”入りサンドイッチ（税抜900円）など4種類の初音ミクコラボの限定メニューを注文することも可能。こちらは事前エントリー不要で、7月8日～7月31日にBLUE LEAF CAFÉで注文できる。コラボメニューを注文すると、1回の注文につき1枚、限定デザインのコースター（全2種類）がプレゼントされる。なお、売上の一部は東北復興支援のために寄付される。
また、イベント限定のフォトパネルを使い、初音ミクと一緒に記念撮影を行えるサービスも事前エントリー無しで体験できる。こちらは7月8日～9日と7月15日～17日に体験できる。
このほか、au SENDAI（2階）では、7月8日～9月3日には初音ミクの書き下ろしイラストのauデータチャージカード（1.5GB、1620円）や、クリアファイルやキーホルダー、缶バッジといった限定グッズが販売される。
ファンの思いを具現化するチャレンジ
KDDI サービス企画本部 ホーム・IoTサービス企画部 サービス開発グループ マネージャーの水田修氏によれば、こうした一連の企画は社内で行ったハッカソンの結果として様々な部署から有志が集まって始まったものだという。代理店などに委託せず、10名に満たない少人数のチームで全て手作りで行うというのはKDDIとしても珍しい取り組みとのことで、細部にまでメンバーのこだわりが反映されている。
しかし、水田氏は「技術に特化するのではなく、お客様のニーズに応えるというスタンスを大事にしたい」と語る。とりわけアニメのファンは、キャラクターを中心とする世界観に対する思いが強く、そこにコミットすることで初めてKDDIの方に振り向いてもらえるチャンスが生まれるという。
今後については、「ARだけでなく、AIを使ってしゃべるようなことなど、通信会社として、いかに一緒にいられる体験を提供できるかチャレンジしていきたい」（水田氏）としている。