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関西電力の施設にIoT用のLoRa基地局、リモート検針サービスに

 関西電力と子会社のケイ・オプティコムは、日本マイクロソフトと協力してIoT向け通信技術であるLoRa方式を使ったサービスを開発、2017年より実証環境向けサービスの提供を開始した。

 LoRaは免許なしでも広域をカバーできる通信方式。やり取りできるデータ量は少なく通信速度も最大で37.5kbps程度と低速ながら、対応機器の消費電力を少なくしつつ、安価にエリアをカバーできることから、さまざまな物がネットに繋がるいわゆるIoT向けの通信方式として期待されている。

 今回の取り組みでは、関西電力グループの施設などに、双方向通信対応のLoRa方式の基地局を設置。LoRa基地局はケイ・オプティコムが提供するmineoの通信回線を使ってインターネットに接続し、日本マイクロソフトのクラウドサービスである「Azure」を活用してデータの収集、分析が可能な環境を用意する。端末~通信ネットワーク~データ収集と見える化までをまとめて提供する形となる。

 具体的な活用例として、田畑のモニタリング、降雪の監視、ビル内の温湿度管理、道路・橋梁の監視、ライフラインの検針などが想定されている。

 今回の実証環境向けサービスは、岩谷産業がLPガスメーターの遠隔検針や遮断弁のコントロールで、第一環境が水道メーターの検針が難しい地域でのリモート検針で、アドダイスがビル管理・メンテナンス効率化で活用する。