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今年は「本格的に普及する」、SIMフリー市場でさらに存在感を増すファーウェイ
ライカ協業の第2世代ダブルレンズカメラの実力も披露
2017年6月6日 22:03
ファーウェイ・ジャパンは、6月6日に都内で記者向けに発表会を開催し、SIMロックフリーのAndroidスマートフォンのフラッグシップモデル「HUAWEI P10」「HUAWEI P10 Plus」の2機種と、コストパフォーマンスに優れるという「P10 lite」の3機種を発表した。
ファーウェイが2016年に日本に投入した前モデル「P9」は、本誌の読者投票をはじめ、販売実績などでも好評を得たモデルで、2016年を代表するSIMフリースマートフォンとなった。一方、グローバルのラインナップには存在していた「P9 Plus」の国内投入は見送られるなど、ラインナップは慎重に選ばれていた。
今回発表された3機種のうち、フラッグシップモデルにあたる「P10」「P10 Plus」は、2月末にバルセロナで発表されたグローバルのラインナップがそのまま日本に持ち込まれた形で、特に「P10 Plus」の投入はファーウェイ・ジャパンの新たな取り組みといえる。
6日の発表会に登壇したファーウェイ・ジャパン コリア リージョン デバイス・プレジデントの呉 波(ゴ・ハ)氏からは、グローバルのファーウェイが、2017年の第1四半期ですでに3455万台のスマートフォンを出荷していることなど、好調な実績がまず紹介された。
国内では、2017年1~5月のスマートフォン市場のシェアが、Apple、シャープ、ソニーに続く第4位(7.93%)だったとし、キャリアモデルのメーカーと互角に渡り合っている様子を語る。特に家電量販店では、週間販売台数ランキングで「P9 lite」がトップ10に入る週があるなど好調で、SIMロックフリーのスマートフォンに限定した市場シェアでは36.99%で最大であるとした。
また、コストパフォーマンスが高い「Nova lite」「Nova」が高い顧客満足度を獲得するなど、総じて好調に推移した様子を語り、「2017年は本格的にSIMフリー端末が普及する」と、さらに市場が拡大していくと予測した。
ライカレンズを新世代のユーザーに
発表会には、ゲストとして、ライカカメラジャパン リテール統括部 部長の岩佐浩氏も登壇した。岩佐氏は「ライカカメラとして、P9に続いてP10でもライカのレンズが採用され、嬉しく、誇らしく思う。特に『P10 Plus』には、ライカを代表するズミルックスが搭載され、発売を楽しみにしていた」と祝意や期待を語る。
「ライカは、プロ向けはもちろん、コンパクトカメラからインスタントカメラまでニーズに応じた幅広いラインナップで提供している。特に近年では、Instagramの普及などと相まって、より良い写真を投稿したいというニーズが高まっている。このような状況にあって、ライカユーザーの裾野も広がっている。ライカレンズの素晴らしさを、新しい世代のユーザーにも知ってもらうきっかけになれば」と、岩佐氏はスマートフォンでライカのファンを拡大させていきたいという意向を語った。
発表会ではこの後、フリーアナウンサーの皆藤慎太郎氏から、各機種の特徴や機能が丁寧に解説された。
また、ゲストとして片瀬那奈、藤本美貴が登場し、「父の日」をテーマに、プレゼントするならどのモデルかといった内容でトークセッションも開催された。家電に詳しい片瀬那奈はライカのダブルレンズカメラや、インカメラもライカ監修になったことに言及、藤本美貴はトレーニングに打ち込む夫に「HUAWEI WATCH 2」をプレゼントしたいと語った。
ライカ・フォトグラファーも驚く「ライカらしさ」とは
「P10」「P10 Plus」は、ライカと協業した第2世代のダブルレンズカメラが搭載され、「ポートレートモード」というライカが監修したモードが搭載されるのが大きな特徴に挙げられている。発表会ではフォトグラファーの舞山秀一氏が登壇、「P10 Plus」で「ポートレートモード」を使用して撮影された写真が披露された。
舞山氏は普段からライカを使用して仕事をしているとのことで、その厳しい視点に注目が集まったが、「想像以上に良くて」と驚いた様子。「シャープで、細部がよく見え、肌のディテールもよく見えている。後から加工したものではなく、撮ったそのままを出したもの。周りの人に何度も聞かれたしスタッフも驚いてた」と、ポートレートモードだけでレベルの高い写真を撮影できる様子に、素直に驚いていた。
特にモノクロモードは、2000万画素のモノクロセンサーで撮影するとあって、カラーセンサーで撮影した写真からモノクロデータに変換するよりも優れている点に言及、「すごく楽しめると思う」と、写真家としても興味を惹かれている様子。
ライカのカメラやレンズは、「ライカらしさ」として、開発者の理想やイメージしているものがよく伝わってくる製品とのこと。舞山氏曰く、「P10 Plus」のポートレートモードで撮影した写真も同じように感じられ、「ちょっとびっくりした」という。
背景の自然なボケや、瞳を的確に捉えるアルゴリズムにも驚いた様子で、「(従来の)ケータイで撮れる世界観とは全く違う。面白い写真がたくさん撮れるのではないか。Facebookの投稿の厚みが増し、Instagramもいっぱいいいねが来るのでは」と、スマートフォンらしい気軽な利用でもこだわりやユニークさが反映できる内容であるとした。