【CES 2016】

Misfit、Withings、Fitbitは日本展開も予定のウェアラブル新製品を展示

 MisfitやWithings、Fitbitは、CESに合わせて発表した新製品を展示している。日本展開予定のある製品を中心に、3社合わせてレポートする。

デザイン性の高さが特徴的なMisfit

 アクティビティトラッカー製品を展開するMisfitは、CESに合わせて発表した「Ray」など複数の新製品を展示していた。

Ray

 「Ray」は新しいデザインのアクティビティトラッカー。基本はリストバンド型のデザインだが、バンドを取り外すことが可能で、ペンダント型でも利用できる。本体は筒状だが、表面は酸化処理されたアルミのようで、小さいながらも高級感のある質感となっている。

 機能は、Misfitのアクティビティトラッカーとしてはほぼ全部入りで、スマートアラームや電話の通知などにも対応する。ただし表示部がないため、時計機能は搭載しない。ボタン電池式で、充電不要で最大6カ月動作する。

 カラーバリエーションはローズゴールドとカーボンブラックの2色。アメリカでは予約を開始しているが、日本では今年前半の発売を予定しており、想定価格は1万2800円(税抜)。

Rayを装着したところ
Rayの内側
Shine 2(右)と既存モデルのShine(左)

 「Shine 2」は2015年に発表済みのモデルだが、日本では1月末より販売が開始される。価格は1万2800円(税抜)。機能面ではこちらもMisfitのアクティビティトラッカーとしては全部入りとなり、LEDを使った時計機能もある。従来のShineに比べるとアラート機能やリモコン機能が追加されている。

Specter

 「Specter」は開発中のモデル。ペンダント型ワイヤレスヘッドホンのようなデザインになっており、ワイヤレスヘッドホンとして使えるほか、アクティビティトラッキングと睡眠トラッキングの機能が発表されている。今年中に発売される予定だが、価格は未定となっている。

スワロフスキーコラボモデルも展示されていた

 こうした製品の展示に加え、「Misfit Flash」をリモコンとして使うデモも行なっていた。「Misfit Link」というアプリを使って設定すると、MisfitのFlashやLink、Shine 2、Rayをスマートフォンのカメラのリモコンシャッターにしたり、音楽コントロールに使えたりできるようになる。「IFTTT」との連携も可能で、デザイン性の高さだけでなく、ユニークな追加機能があるのもMisfitの特徴となっている。

Withingsは「Go」など新製品を展示

 Withingsブースでは、CESに合わせて同社が発表した製品を含む、同社の製品ラインナップが展示されていた。

Go

 「Go」はコイン型のコンパクトなアクティビティトラッカーとなっている。ジャケットを付け替えることで、衣類にクリップで固定したり、リストバンドとしても使える。

 最大の特徴は電子ペーパーを採用したディスプレイで、常時表示に対応しながらも、コイン電池で約8カ月動作するという。ディスプレイはセグメントタイプで、放射状のラインでワークアウトの進捗を確認できる。

 ウォーキングなどのトラッキング、睡眠トラッキングに加え、50m防水仕様で水泳のトラッキングにも対応する。

 日本での展開はまだ確定していないが、2016年第2四半期の発売を目指しているという。

Activite Steel

 「Activite Steel」はアナログ時計型アクティビティトラッカーシリーズ「Activite」の最新モデル。「Activite」と「Activite POP」のあいだに位置づけられるモデルで、価格も両モデルの中間くらいになる。機能面ではActivite POPとほぼ同等で、本体が金属製となっている。

 日本においては、第2四半期までには展開したいとのこと。すでに公式Webサイトでは2万7300円という価格が案内されている。

AURA

 グローバルでは発売済みの製品だが、設置型の睡眠トラッカー「AURA」についても、日本展開の予定が決まっているという。第1四半期中に発売予定で、近日中に正式にリリースされるとのこと。

 AURAはシーツの下に敷くセンサーと枕元に置くベッドライト兼スピーカー兼コントローラーがセットになった睡眠トラッキングシステム。グローバルではIoT環境モニターの「Nest」と連携し、睡眠に適した室温に調整したり、起床時の音楽にSpotifyを使ったりできる。

日本でも販売されている体組成計。Amazonの年末安売りでは完売し、筆者は買い逃したクチである

 今回のCESで発表された「THERMO」も展示されている。ネットワーク連携できる体温計だが、こちらの日本展開は決まっていない。

 Withingsは単独デバイスだけでなく、さまざまな機器をそろえ、いろいろな数値を計測して健康管理につなげるというアプローチを取っている。日本未発売の血圧計や体温計は、機器に関連する法令がからむため、日本投入は難しいとのことだ。しかしすでに体組成計は日本市場に投入済みなので、これに「AURA」が加わることで、アクティビティトラッキングだけでなく、総合的な健康管理が容易に行なえるのがWithingsの魅力と言えるだろう。

Fitbitは新製品「Blaze」など幅広いラインナップをアピール

 FitibitはCESに合わせて発表された新製品「Blaze」を初めとした製品群を展示していた。

Blaze

 「Blaze」はカラーディスプレイを搭載したスマートウォッチ型のアクティビティトラッカー。アクティビティトラッキングと睡眠トラッキングに加え、心拍計、通話などの通知、音楽再生コントロールなどの機能を搭載する。

 上位モデルの「Surge」(日本未発売)に比べると、BlazeにはGPSが搭載されていない。Surgeはランニングに行くとき、スマートフォンを家に置いておくことを想定しているのに対し、Blazeはスマートフォンも持ってランニングすることを想定している。Blazeも、スマートフォンのGPSにより位置情報を使った機能には対応している。

 Blazeの日本展開は、具体的な時期や価格は決定していないが、先に発売されるアメリカなどからあまり遅れない時期に発売したいとのことだ。

革風ベルトのLUXEシリーズ
樹脂ベルトのCLASSICシリーズ
Tory Burchのコラボ製品

 ブースではファッションブランド「Tory Burch」とコラボした「Flex」用のジャケットも展示されていた。これはFlexのバンドの中に入っているユニットを入れて使うもの。日本では未発売だが、アメリカでは非常に人気で、Tory Burchでも最も売れた商品になっているという。

 Fitbitはウェアラブルアクティビティトラッカー製品を中心に展開しているが(体組成計は日本未導入)、幅広いラインナップで、利用者にとって最適なデバイスを選べるのがポイントとなっている。心拍センサー搭載デバイスが複数用意されているのも特徴だ。心拍センサー搭載モデルは、医者が診断の補助に使うといった用途にも使われているという。また、社員の健康管理のために、企業単位で導入するケースもあるという。

白根 雅彦