本日の一品

バンド交換を楽しみたい! どうみても腕時計な活動量計「Activite Pop」

 1日の活動や睡眠サイクルを測定する活動量計というと、シリコン製の黒いリストバンドを思い浮かべるのではないだろうか。活動量計そのものが珍しかった頃はそういうものかと使っていたが、出るモノ出るモノみな黒いシリコンバンドだと、さすがにどうかと思うようになった。筆者のように飽きるほど買う人はいないのだろうが、少なくとも積極的に「素敵!」と手に取るほどファッショナブルなデザインのものは皆無だ。

活動量計っぽくない活動量計「Withings Activite Pop」

 どうしてみんなこうなる? と思っていたところに、そうでないものが現れた。それがフランスのWithings(ウィジングズ)社の「Activite Pop」である。同社が先行して発売している高級腕時計タイプの活動量計「Activite」の廉価版で、ポップなデザインでお値段も2万円を切るなど、手に取りやすくしたモデルである。

パッケージ内容。本革バンドのActiviteにはスポーツ用のシリコンバンドが付属していたが、Activite Popは1種類のみ

 パッと見ていただければおわかりの通り、どこからどうみてもアナログ腕時計。表示部は持たず、長針、短針のほかに、1日の活動目標の達成率を表示する針が1本だけという非常にシンプルなデザインである。黒い活動量計をつけていると「それなに?」といわれることはあるが、Activite Popを巻いていてもまったく意識されない。それくらい自然なのだ(素敵な時計ね!と言って欲しい気持ちはある)。

装着したところ。カジュアルウェアにとてもあいそう
バンドの留め具部分。バンドの素材自体がやや固いところが少々気になる
Activite(左)とActivite Pop(右)
Activiteのほうがややワイシャツ向きかもしれない

 これまでの活動量計は「活動量計を手首に巻く」という認識だったが、これは腕時計を身につける感覚で使える。時計を身につけるのだから、動作としてはごく自然だし、普段から腕時計を使う方なら、つけ忘れも防げる。

 そんなフェイスの裏で、活動量をしっかり測定してくれている。睡眠サイクルもモードの切替なしで記録してくれるので便利。他の自動測定可能なモデルと比べて、大きく精度が違うわけでもなさそうなので、その点も安心だ。時間を確認するついでに、さりげなく達成率もチェックできるので、「今日はまだ50%か。もうちょっと歩くか」といった判断もできる

 歩行、ランニング、スイミング、睡眠サイクルといった1日の活動を自動的に認識し、その活動量を測定する。5気圧防水で、水泳の自動認識、水泳時間、消費カロリーを測定できる。バッテリーはCR2025ボタン電池で、充電なしに最長8カ月の連続使用が可能だ。バイブレーションによる目覚まし機能もついている。

 防水性能はバッチリ。筆者は水泳はしないが、1日に何度か洗い物をする。そのときも外したことはないがまったく問題ない。手も食器もザブザブ洗える気楽さは最高だ。1度外すとつけ忘れや紛失の危険が伴うので、そういう意味でも安心だ。唯一気になるとすれば、汗や水がバンドと肌の間に残ったときくらいだ。

 iOS 7~、Android4.3~のスマートフォンとBluetoothで連携し、専用アプリ「Withings Health Mate」で歩数、歩行距離、走行距離、消費カロリーなどの測定結果を閲覧できる。また、入眠までの時間、睡眠サイクル、眠りの深さ、目覚めた回数、合計睡眠時間もチェックできる。アプリ内では体重、心拍数、血圧の管理も可能となっている。

Withings Health Mate。活動量の変動がわかりやすく、いつどれくらいカロリーを消費したかも一目瞭然

 目覚ましアラームは、眠りが浅いときに起こすというよりは、指定時間に振動しているようだ。振動はソフトだが、しっかり気づけるレベル。ただ時間設定の方法が画面のスライドという特殊な操作になるため、大きく違う時間帯にしたいときはちょっと面倒。このあたりは工夫していただきたいところだ。

睡眠サイクルでは1週間分の睡眠時間と眠りの質がわかる。アラーム設定はちょっと特殊

 カラーバリエーションは、エレガントサンド、シャークグレーとブライトアジュールの3色が用意されている。交換用のシリコンバンド(オレンジ / プラム / ティールグリーン)も今秋発売する予定とのこと。本体とバンドの意外な配色も楽しめそうだ。これから購入を考えている方は、交換バンドも視野に入れて、好みの組み合わせになるものを選ぶといいかもしれない。

Activiteのほうがややワイシャツ向きかもしれない

 筆者が選んだモデルはエレガントサンドだが、この色もかなり気に入っている。実は上位モデルのActiviteのシルバーも持っている筆者、発表当初はActiviteのシルバーが一番いい色だと思っていたが、実際にエレガントサンドを手にしたところ、マットなグレーの色合いに心がゆらいでしまった。性能的はまったく差が無いだけに、どちらを選ぶかといわれたら何を着るか次第かもしれない。試しにバンドを交換してみたら、これがかなりいい。Activiteの本革バンドをActivite Popにつけるという贅沢を楽しんでいるところだ。

Activite付属のシリコンバンドに交換してみたら結構いい感じに
Activite付属の本革バンドもつけてみた

 振り返ると、測定の義務感抜きに、アクセサリー的な視点で継続して身につけたいと思えた活動量計は、ActiviteとActivite Popの2つだけ。特にActivite Popはお値段は2万円弱。決して安くはないが、デザインやバッテリー持ち、紛失の危険性の少なさから「女性にも似合うおしゃれな活動量計はないの?」と聞かれたら、真っ先に推すだろう。

きちんと感がでてかなり気に入った!
製品名販売元購入価格
Activite PopWithings2万800円(税込)

すずまり