本日の一品

「私、ストレス解消できてないかも!?」が分かる活動量計「SmartBand 2」

 最近、心拍センサーを搭載する活動量計が増えてきた。実は、昨年(2015年)発売の、ソニーモバイルの「SmartBand 2」(SWR12)にも搭載されている。

SmartBand 2(左)とSmartBand Talk(右)

もともと「SmartBand Talk」を愛用していた筆者は「むむ!」と惹かれてはいたが、「でも、ディスプレイがないなんてつまらん!」と、購入は思いとどまっていた。それくらいSmartBand Talkの通知機能が良かったからだ。しかし、測定した心拍数をどのようにして見せてくれるのか気になり、結局手を出してしまった。

 実際に使ってみたところ、心拍数からストレスや回復具合をチェックできるという、(今のところ)他に類を見ないアプローチをしていることが分かり、そろそろ夜更かしを止めるべきだなと真剣に思うに至ったのであった。

筆者は白を選んだ

 「SmartBand 2」は加速度センサーと心拍センサーを搭載しており、歩数、消費カロリー、心拍数、睡眠サイクル、ウォーキング、ランニング、自転車、車の移動といった活動が記録できる、リストバンド型の活動量計だ。眠りが浅くなったときに振動で起こす「スマートウェイクアップ機能」や、着信やメッセージの通知機能、リモコン機能なども備えている。

パッケージ
はずれない構造の留め具

 コアと呼ばれる本体部分とバンドで構成されており、コアの重さは約25g。ディスプレイは持たず、側面にボタンが1つと小さなLEDが3つ付いている。ボタンを押したとき点灯するLEDの色でバッテリーの残量がおよそ分かる仕組みで、バンドからとりはずすとmicroUSBケーブルで充電できる。特別な充電器は不要なのでありがたい。防水(IPX8)、防塵(IP6X)対応だから水没もOKだ。

 そのバッテリーの持ちは約2日間と短い。丸2日も持たないのではと思うこともある。カタログスペックの条件は「10分のうち2分間心拍センサーを起動した際の」と書かれているが、それが標準設定のようだ。心拍センサーを使わないスタミナモードもあり、いざというときもmicroUSBケーブルがあればポータブルバッテリーから充電できるが、毎晩入浴中にでも充電したほうがいいだろう。

コア部分。中央に見えるのが心拍センサー
microUSBで充電できるのはありがたい

 バンドは非常にしなやかで、つけ心地は悪くない。筆者は白を選んだのだが、使い始めて2カ月経った執筆時点でも、まだひどい汚れ方はしていない。また、一部の活動量計ははずれやすい、紛失しやすいという問題を抱えているようだが、「SmartBand 2」は独特の留め具のおかげか、紛失の心配はなさそう。ただ、取り外す際に少々手間取るかもしれない。

ディスプレイがないので、白いゴムバンドにしか見えないのが少々残念

 測定結果は「Lifelog」と呼ばれるアプリに記録される。「Lifelog」には、「SmartBand 2」の測定結果だけでなく、スマートフォンをどう使ったかまで“ライフログ”として残る。そして、それをアニメーションで再現できるところが大きな特長となっている。また、「総合評価」として過去の自分や、ユーザー全体からみた自分の活動状態なども比較して教えてくれる。「SmartBand 2」自体はシンプルなのだが、提供されているアプリに見所が多く、それが魅力になっていると感じた。

Lifelogアプリ。ここまでグラフィカルなアプリは他にみたことがない
グラフに歩数が入る点も実はお気に入りポイント

 心拍数というと脂肪燃焼や有酸素、無酸素運動といった、エクササイズ系が浮かんでしまうのだが、Lifelogは違った。心拍センサーで取得した心拍情報をもとに、ストレスレベルをチェックしようというのだ。

 心拍数の項目を開くと、心拍数のグラフとともに、その日の最高、最低、平均の心拍値を表示する。グラフには何をしていたのが活動の概要がわかるようになっているので、リラックスしているはずなのに心拍数が高い、といったいつもと違う状態を把握しやすくなっている。

他人の睡眠と比較したグラフ。まるまる7時間寝てみたい
こちらが心拍数の変動。この日は寝ていてもあまり下がっていないのが気になる

 続いて、ストレスの変動が棒グラフで表示される。こちらは心拍数ではなく、心拍数と心拍間の時間間隔の変化にフォーカスされているそうだ。なんでも連続した2つの心拍間の時間の差は、1心拍毎に違うのだという。時間間隔の変化が大きいとリラックスした、回復状態といわれているそうだ。

就寝中は低ストレスとのこと。回復じゃなくていいのだろうか……
この日の回復率は0%だったそうだ。ストレスがかかった時間もあるようなので、これはすなわち良くないということかもしれない

 緊張状態のあと、縦軸の「回復」レベルのグラフが現れるとよさそうな気配。しかし、自分のグラフは回復を示す薄い水色が結構少ない気がする。自分が十分回復しているのか、少々心配になるような結果が続いていた。本当の意味でストレスを取り除くには十分な睡眠をとるほかないのだが、確かにここしばらくはずっと夜更かしが当たり前の生活になってしまっている。自分ではリラックスしているつもりでも、十分に回復していないのかもしれない。

 明らかに不調で「ストレスが多い!」と認識できているときなら手の打ちようもあるが、案外自分がストレスを抱えていると気づかない例や、体調が傾いてきていることに気づかないことは多そうだ。「SmartBand 2」はそんなときに役立ちそうだ。どちらかというと「Lifelog」アプリがいいのか? とも思うが、そんなこんなで心拍数から生活習慣を見直さなくてはと思わされたのであった。願わくばSmartBand Talkの後継機でも……と思うのだがどうだろうか。

製品名販売元購入価格
SmartBand 2 SWR12ソニーモバイルコミュニケーションズ1万5400円(税込)

すずまり