本日の一品

ノートPCを決められない人の新しい選択肢「TransBook」

タブレットとして使ってよし

 次のPC選びがなかなか悩ましい昨今、筆者自身も次のノートPCをどうするか悩んだ。CPUで選ぶだけでなく、タッチパネルは有りか無しか、ノートPCかタブレットか、Windows 8かWindows RTか、ストレージはSSDかHDDか、ディスプレイサイズは11インチか15インチか。趣味で何台も買える人でなくても、どれも魅力的で嬉しい悩みである。そして筆者がたどり着いたのが、発売から数カ月が経過し、値段が下がってきたASUSの「TransBook」だ。あまり店頭では見かけないが、筆者のニーズにかなりマッチしたので、なんとか購入した。

 TransBookのCPUはインテルのCore i5 3317U 1.7GHzを搭載しており、特別重い処理をしなければ問題なし。上位機種にはCore i7 3537U 2.0GHz搭載の製品もあるが、価格はちょいと高い。ディスプレイサイズは13.3型のフルHD液晶で、11インチでは小さく15インチでは大きすぎると感じていた筆者にぴったりのタブレットである。

 タブレットでありながら、キーピッチは十分で打鍵感のある付属のキーボードドックを付けると、ノートPCになる。タブレット本体には128GBのSSDが搭載されているが、キーボードドックにも500GBのHDDが搭載されていて、高速なSSDにはシステムやソフトを、大容量なHDDにはデータをそれぞれ置くなどの使い分けができるわけだ。バッテリーの持ちもいい。なお、ASUS系の最近のPCにみられるように、外装を外して開けられないつくりで、メモリやHDDの換装、バッテリーの交換は自前ではできない。

 プリインストール・アプリケーションは、使わなくても問題ないシステム系ユーティリティと、Kingsoft Officeが入っているだけ。自分でソフトを準備してインストールしたい、最初から多数のソフトは入ってなくていい、という人に向いている。難点をいえば、キーボードドックをつけると重さが2kg近くなることだ。1kgちょっとの1スピンドルのノートPCが普通という感覚で、ほぼ同じサイズTransBookを持つと、驚くほど重く感じる。また、タッチパッドのクリックボタンは少し押しづらい印象で、マウスを繋いで使っている。

 重さなんて気にしない、優柔不断な俺にお勧めのノートPCを! というならコレ。キーボードを後から付けられ、タブレットにもノートPCにもできる製品はあるが、値段がそこそこ安く、Core i5搭載でSSD+HDD、13.3インチの画面の製品はそうそうない。なかなか決められない人にお勧めの一品である。

ノートPCとしてもよし。SDカードはこれで挿さっている状態
コネクタ数は少なめだ
製品名製造元購入価格
TransBook TX300CAASUSTek6万9800円

山谷 剛史