耳の中にも出発進行！ 「みみ鉄」

鉄道みみかき「みみ鉄」。JR西日本・JR東海許諾製品だ

　当コーナーで数多く紹介された「鉄」グッズの中でも、鉄道としての再現性がもっとも高かったのは「ハシ鉄」だったと断言しても差し支えないだろう。筆者が先日紹介した「新幹線スプーン」は、かわいらしさでは群を抜いていたと思うが、再現性という点では大きく劣る。だが、今回紹介する「鉄」グッズは、再現性では「ハシ鉄」に匹敵するだろう。その名も「みみ鉄」だ。

　「みみ鉄」とはいったい何か。それは、新幹線の形状を模した耳かきである。先頭車両の反対側に耳かき部分が設けられている。耳かきというまっすぐに延びる構造と、新幹線という素材の親和性が高いことはすでに「ハシ鉄」で証明済みだが、本製品も同様であるのは写真をご覧になれば納得頂けることだろう。

　本体は柔らかい素材でできており、一般的な竹製の耳かきに比べると、しなる幅が大きい。実際に掻いてみるとずいぶんソフトタッチな印象で、耳あかをしっかり落としたい時には向かないし、爽快感も竹製や金属製のものに比べるとやや劣る。

　ただし、これは成人男性が自分で自分の耳を掻くときの感想だ。親が子供の耳掻きをする際には、これくらい柔らかい方が安心できるだろうし、子供も痛がらないかと思う。耳掻きをいやがるお子さんをお持ちの方には、まずは新幹線デザインで興味を惹き誘導しつつ、耳掻きは痛くないんだよとアピールする戦術を提案したい。もちろん、日常にさりげなく「鉄」を取り込みたい諸兄にも納得いただけるディテールの製品である。

写真ではちょっとボかすだけで簡単に疾走感が演出できる	先端部分はオーソドックスな形状。掻き心地はソフトで耳に優しい