気軽に3D写真を撮って印刷するトイカメラ


トイデジカメらしい質感とシンプルさ。ファインダーをのぞいて撮影する

 おもちゃ売り場を見ていたら、久々に食指が動くトイデジカメを発見。そのまま衝動買いをしてしまった。購入したのはタカラトミーの「3Dショットカム」。名前の通り、立体写真が撮れるトイデジカメである。

 3D写真が撮れるデジカメというと、富士フイルムの「FinePix REAL 3D」や、「ニンテンドー3DS」を想像するかもしれない。これらは3D液晶ディスプレイで見るもよし、印刷サービスに依頼するもよし、といったもの。ところがこの「3Dショットカム」はそもそも本体に液晶ディスプレイがない。だから写真を撮ってもその場で確認できない。とはいえ、3Dショットカムを「トイデジカメ」と切って捨てるには惜しいほどの魅力があると感じた。

 「3Dショットカム」は、家にあるプリンターや、コンビニ・家電量販店にある写真印刷サービスで、撮った写真を印刷できるのが魅力だ。パッケージには紙製で箱型の専用3Dメガネ「3Dショットカムビューアー」が同梱されており、L版サイズで印刷した写真を3Dショットカムビューアーにセットするだけで3D写真が楽しめるのだ。普通紙にLサイズで印刷すると、画質は粗いがそれでもしっかり3Dで再現するのだから、印刷してみると新鮮で驚く。3D写真の印刷面でのコストが気になる人にもオススメの一品である。

 筆者的には、海外旅行先で地元の人と仲良くなるのにものすごくよさそうなツールなので、惹かれた。15年前くらいだと、デジカメを持っているだけでも、異国の土地で見ず知らずの人と、デジカメで撮ってその場でシェアすることですぐ仲良くなれたけれど、今や無名のブランドの携帯電話でもカメラ機能は付いている。そんなご時世に、撮って見せて喜んでもらって、お見知りおきしてもらおうと考えた3Dショットカムは、過去のデジカメの再来を感じたわけだ。

 「でもビューアーがないと……」というのは、ごもっとも。パッケージには3Dメガネ「3Dショットカムビューアー」が2枚付属するほか、別売りで5枚セットの3Dショットカムビューアー(980円)を購入できる。3Dショットカムで、仲良くなった人と写真を撮り、後日専用メガネとともに印刷した写真を届ければ、送った相手の印象にも強く残るのではないだろうか。


底面にはSDカードスロット。背面の電池ボックスは単4×3本。大きさはニンテンドー3DS程度30万画素×2の画像がSDカードに保存される
3Dショットカムビューアーに写真を入れて見てみよう

 

製品名製造元購入価格
3Dショットカムタカラトミー4980円

 

 

(山谷 剛史)

2012/6/22 06:00