これからの季節に、iwakiの「Airマグ」


二重構造になっているガラスのカップの様子。構造上仕方ないのかもしれないが、口に当たる部分に多少厚みがあって、他のカップとちょっと口当たりが違う
丸くまとめられた茶葉が広がるタイプのジャスミンティを入れた様子。これは全部茶葉なので今ひとつぱっとしない絵になってしまったが、工芸茶、花茶などと呼ばれる種類のお茶ならかなりきれいだと思う

 今年はずいぶんと変な天候が続き4月までは比較的寒かった。と思ったら急に暑くなったり突然雷雨がきてみたりと、なかなか不安定だが、それでも東京の場合、最近は確実に暑くなってきているのを感じる。今年も節電が重要視されるのは間違いないだろうし、そうなると一日をいかに涼しく過ごすかは非常に重要になってくることだろう。

 読者の皆さんが暑い時のお供としているものはいくつもあると思うが、やはり、一息つく時簡単にクールダウンの効果があるのは冷たいドリンクだろう。あまりガブガブと冷たいものを飲むのは身体によくないが、たまに飲む分にはいい気分転換になるのではないかと思う。

 その器に関して、紙コップは使い捨てにできるので洗う必要がない点で楽かもしれないが、ゴミは増えるし、冷たい飲料を入れた時に“汗”をかいてしまう(結露)のが最大の難点だ。コップを倒してもいないのにデスクや書類を濡らしてしまうわけにはいかない。

 私物の持ち込みが禁止されていて、紙コップしか使えないオフィスならしかたないかもしれないが、そうでなければ保温効果の高いカップを使って、すぐにぬるくなったりカップが汗をかいて机の上を水浸しになるのを避けたいと思うことだろう。

 一般に保温効果が高いカップと言えば、本誌でも以前に紹介されているステンレス製のマグの類を思い出すと思うが、今回紹介するのはもっと夏向けの、ガラスでできた二重構造の保温カップ、「Airマグ」だ。

 一見して分かるとおり、透明でとても涼しげなデザインなので、冷たいお茶やジュースを入れると見ていても楽しい。ステンレス製のものに比べると大きく口が開いている分、保温能力は落ちるようだが、それでも飲みきるまでに十分温度は保ってくれる。また、普通のカップのように結露でデスクの上を濡らすことはない。

 二重構造なので見た目より容量が少ないのが難点とも言えるが、そのあたりは見た目の良さと相殺としたいところだ。また、写真で掲載もしたが、中国茶の中でもお湯に入れると中で花のように茶葉が広がるものがある(本当に花が入っているものもある)。そのような目でも楽しむお茶を入れる時にはこれ以上ないカップと言えるだろう。

 きれいなのでついつい特別な時専用にとっておきたくなってしまうが、電子レンジでの加熱がOKだったり、繊細な構造のわりに丈夫(さすがに落としたことはないが)だったりと、十分普段使いに耐えられる実用的なカップだと思う。

 同じ構造のティーポットもiwakiから出ているので、こちらは6000円台と多少お値段は張るが、一緒に揃えてデスクやテーブルを華やかにするのもいいかもしれない。

 

製品名製造元購入価格
iwaki Airシリーズ Airマグ岩城ハウスウェア1575円

 

 

(大木真一)

2012/6/12 06:00