のんびりと計測するAndroid連携の放射線測定器


AndroBeta

 Androidのアプリと専用機器を利用して、放射線が測定できるという製品がある。販売元のガイヤージャパンより借り受けて試用してみることにした。

 「AndroBeta」は、センサーをスマートフォン(Android)のイヤホン端子と接続して、ガンマ線、X線、ベータ線が検出できるという放射線センサーだ。検出用のセンサーにはフォトダイオードを採用し、ガイガーミューラー管を採用したものよりも精度の面で劣るため、ある程度の時間、スマートフォンとセンサーを放置しながら計測することになる。また、イヤホン端子を使う仕組みのため音声信号を増幅しており、騒音や振動などに弱いという。

 「AndroBeta」のアプリでは、カウント数と毎時のマイクロシーベルト(μSV/H)がわかりやすく表示される。アプリの「?」マークをタッチすれば、それぞれの説明も表示される。たとえば「カウント」については「測定開始から現在までに計測した放射線のカウント数」と案内される。このほか、avg cpmや測定時間なども表示される。

 前述した通り、パッと計測するといった利用には向かない製品だ。会社や気になる場所など、決まった場所に設置することで毎日の線量の変化をチェックしていくといった利用が現実的なところだろう。試用してみた限りにおいては、工作キットのような面白さもあり、いろいろなところで試してみたいと思えた。シンプルで見やすいアプリだが、欲を言えば、計測したデータを位置情報とともにクラウドサービスなどに記録できるといいのかもしれない。

イヤホン端子で接続専用アプリ

製品名製造元購入価格
AndroBetaガイヤージャパン1万9800円

 




(津田 啓夢)

2012/3/6 06:00