朝起きるまで涼しく寝られる「接触冷感敷パッド」


ちょっと名前は長いけど「トップバリュ クーリッシュファクト 接触冷感・吸汗速乾 敷パッド」。価格は2980円。ちなみにイオンカードや電子マネーWAONを持っているなら毎月20日、30日のお客様感謝デーに5%オフで購入できるのでちょっとお得です

 夏も近づき、というかもはやほとんど夏なんじゃね? というような暑い日々をお過ごしの皆様、ご機嫌いかがでしょうか。暑い日にいきなり熱い話題で恐縮ですが……、冬、薄着でもあたたかくいられる服ってありますよね。ユニクロの「ヒートテック」や、しまむらの「ファイバーヒート」、イオンの「ヒートファクト」など。そこで問題なのですが、工夫すれば薄くて暖かい服を作れるなら、逆に工夫すれば厚みがあっても涼しい布製品って作れるんでしょうか? 正解は「Yes」。そういう製品が現にあるんです。

 衣類ではなく今回取り上げるのは寝具なんですが、イオンで売っているトップバリュ クーリッシュファクトの「接触冷感・吸汗速乾 敷パッド」(以下、「接触冷感敷パッド」)が、そのひとつです。このパッドを、布団やベッドマットの上に敷いて、一晩寝てみてください。本当に、敷布団を熱く感じず、涼しく寝ることができちゃうんです。

 買わないまでも、もしこの製品がお店にあったら、ちょっと触ってみてください。それだけでも実感できると思います。布地を触っただけで少しひんやりとした感じがするんです。これは、この布パッドの表地が持っている能力「接触冷感」によるもので、触ったときにひんやりが肌に伝わるような感触がするんですね。

 同じイオンで売っている、着ているだけで暖かくなるヒートファクトの場合、「極細のアクリル糸を使用して、空気中の水分子が吸着する繊維自体が発熱する」「布を構成する糸を空洞にし、空気の断熱効果で保温する」「織り方を工夫して、服が早く乾かす。汗による体の冷えを抑える」という、3つの原理で保温・発熱します。

 この接触冷感敷パッドは、これと逆の働きをするように作られた繊維、旭化成の「ペアクールSP」を表地に使っています。これが接触冷感能力の源です。ペアクールSPは、キュプラとポリエステルを結った糸に、レーヨン糸を織られた布地で、このうち、キュプラとポリエステルからなる糸の結い方に工夫がされていて、この糸で織った繊維は、周りに水分があれば吸い取り、また、水分の少ないところに移動させて放出させるような構造になっています。これでペアクールは水分を放出し、繊維自体が冷えるために、触っただけで「ひんやり」とした感触がするわけです。布地自体が熱を逃がすことができるわけですから、触った瞬間だけでなく、寝そべっている間ずっと熱がこもらずに快適に寝ることができます。

 ちなみにキュプラとは、酸化銅アンモニアレーヨンを意味する英語「Cuprammonium Rayon」からきていて、再生セルロースからつくる光沢のある人造絹糸のことです。強度はさほど高くないのですが、細くて肌触りがよく、光沢があり、女性用下着の裏地などにも使われるようで、人肌にやさしい素材というわけです。

 電気を使わず涼む寝具には、ジェルマットなどがありますが(6月21日の本コーナーにも「ひんやりジェルマット」が出ていますね)、この手の冷却アイテムはジェルなどに熱がこもってしまい、最後にはぬるくなってしまうのが普通です。しかし、「接触冷感・吸汗速乾 敷パッド」のペアクールSPは体に接触した布地部分が熱を他の場所に逃がし続けます。つまり、このパッドを敷いて寝ると、体が触れている部分に熱がこもらず、寝てから朝起きるまでずっとひんやり感が続いたまま寝ることができるわけです。

 なお、この敷パッドのメンテナンス性ですが、ネットを使えば洗濯機での洗濯もOKで、洗濯してもひんやり感は変わりません。ただ、ペアクールSPの接触冷感能力を生かすためにこのパッドの表地はメッシュ編みになっています。メッシュ地がほつれるほど強く洗ってしまうと性能が落ちてしまうかもしれません。ここまで書いたような原理で体に「ひんやり感」を与えているので、使う前に日の当たらない場所で風をあてるなどして、十分に感想させておくと、よりひんやり感を実感できますよ、との店員さんの説明でした。

 ところで、もし、これを読んで「私も買おう!」と思った方に。ひとつ注意してほしいことがあります。それは、クーリッシュファクトの敷パッドにはいくつかバージョンがあるということです。この接触冷感敷パッドのほかに、綿100%のクーリッシュファクト敷パッドというのもあって、表示がちょっと紛らわしいんですよね。綿100のものも「接触冷感敷パッド」と同様にメッシュ表地になっているのですが、素材が違うので、寝そべってからしばらくたった後の涼しさが全く違います。「接触冷感敷パッド」はずっとひんやり感が保たれるのに比べて、綿のほうは素材は普通の綿ですから、最終的に熱がこもるんです。ですので、涼しく眠りたいならラベルに「ペアクールSP」「接触冷感」と書かれている商品を間違わずに選ぶようにしましょう。 ちなみに価格は、綿100%版が1980円なのに対して、「接触冷感敷パッド」は2980円と少し高いです。

 それにしても、こいつはいいですよ、ホント。寝ているうちに背中が熱くなって眠れなくなるなんてことが、なくなります。我が家ではこの夏、一番快適な敷パッドです。実は、最初は私が使うために買ってきたんですが、寝心地がいいのでいつの間にか子供に取られてしまいました……(涙)。

 ちょっと値段的には高めなのですが、5%オフのお客様感謝デーの日に残っていたら、自分用にもうひとつ買ってしまおうかなぁ……そんなふうに思っている良アイテムです。

この敷パッドにはいくつかバージョンがありますが、「接触冷感」とラベルに書いてあるほうを選ぶべし! 表地に「ペアクールSP」を使用し、触っただけでひんやりする感じがたまりません布地はよくあるパイル地ではなくメッシュです。体に当たる表地の面積を減らし、ペアクールSPの性能を生かすために工夫された表地なんだとか
とても寝心地がよい……ということで、子供に取られてしまった敷パッド。自分用に買ったのに……(涙)

 

製品名製造元購入価格
クーリッシュファクト 接触冷感・吸汗速乾 敷パッドイオン2980円

 

(大和 哲)

2011/7/5 06:00