プチプチケース高級版? 「BubbleWrapper for iPad プチセレブ」


クラフト紙ベースの作りがシンプル。結構手触りも良く、持ち運び時にも滑りにくい。クッション性は最小限のものと割り切ろう

 最近仕事の関係でiPadを入手した。パーソナル用途というよりは試験的なデモ用途に使うことが中心であるために持ち歩くことが多く、人に見せる機会も少なくない。かつては筆者もモバイルグッズを満載したカバンをあまり考えもせずぶら下げて歩いていたこともあった。職場が一時期「フリーアドレス制」を取り入れていたこともあって、身の回りのモノ一式をカバンに詰める必要にかられて始めたのだが、これが意外にキツかった。肩と腰に来るのだ。そういう経験もあって、昨今ではカバンにはできるだけ必要最低限のものしか入れないようにしている。

 ということで、新たに「日常持ち歩き道具」となったiPadをカバンに納める方法を考えなきゃいかん、ということになってまず頭に浮かんだのが、超軽量・18gのiPad専用モバイルケース「Bubble Wrapper」だ。

 ただし、筆者は少々へそ曲がりで、少なくとも筆者の周りではそこそこの普及度合いを見せているスタンダードな「Bubble Wrapper」では満足できなかった。かといって、他人様にお見せできるようなセンスのよいイラストを描く才能もない……(ビジネスデモ用途の機材に絵を描くわけにもいかないのだが)。

 そこで目をつけたのが「Bubble Wrapper」の“プチセレブ”モデルだ。「Bubble Wrapper」は一見チープ、かつ弱そうな印象を受けるが、川上産業製の「プチプチ」をベースに、一品一品手作りでフチの圧着仕上げをしているだけに、見かけ以上に強度はある。しかしながらiPadを収納した際に引っ張られ、かつカバンからの出し入れの際にこすれたり引っかかったりする可能性の高い、ボトム部の角には一抹の不安がある。

 プチセレブモデルはこのボトム部の角をヌメ革で補強してあり、強度上の心配を解消してくれている。また、出し入れの回数が増えるほどにヤレて見た目がショボくなってしまうフラップ部分も、ヌメ革に変更されており、切れて落ちてしまうこともない。ヌメ革の質も良く、縫い取りのステッチも綺麗で見た目の良さをアップしていると思う。

 ちなみにこの革の処理は「cobu」のブランド名で革小物やカメラケースなどの製作で定評のある小泉製作所が担当しているとのことだ。

 なお、「Bubble Wrapper」に収納している状態でも、落としてしまうとほぼ確実にiPadはダメージを受けると思われる。が、落としても平気なケースというのは相当にごっついもので、スマートさにはほど遠くなってしまう。「Bubble Wrapper」はカバンの中で他のものとの衝突での傷を避ける程度のもの。基本的には「落とさない」を前提に使い、「粋」を優先したもの、と割り切って欲しい。

 紙とプチプチの本体に革のあしらうというのも、聞くだけならアンバランスに思えるが、現物を眺めてみると思った以上にマッチングがよい。他人とはひと味違ったケースを探している人、それともまた違ったモノを求めるへそ曲がりな人にはお勧めの一品。置いてあるお店は少ないかもしれないが、見つけたら要チェックだ。

中にiPadを収納した際に一番テンションがかかる底側の角がヌメ革できっちりカバーされており、耐久性向上に貢献している。ボトムもヌメ革で覆われており、底抜け防止にもなるだろう。表側には製品企画グループである「Thinking Power Project」のスローガンフラップ部は一枚革で作られている。出し入れに際して一番可動するところだけにこれはうれしい。細かいステッチラインが美しい
空の状態。これにiPadが入ると……これにiPadが入ると……
このようになる。上下左右ともかなりタイトに作られており、中で踊ることもない裏側には革パーツ部分の製作と縫製を担当した小泉製作所のロゴが。スタンダード版の480円にくらべてセレブ版の2980円は高く感じるかもしれないが、きっちり作られたクオリティの良さは価格並みかそれ以上の満足感をくれる

 

製品名販売元購入価格
BubbleWrapper for iPad プチセレブ信頼文具舗/五十音2980円

 



(すずきひでお)

2010/11/15 06:00