ハンドレストの段差にこだわる人に、低反発マウスパッド


製品パッケージ。横浜市総合リハビリテーションセンターとの共同開発とのことで、パッケージもややメディカルチック

 マウスを操作する際に手のひらの付け根にあてて使うハンドレスト(パームレスト)は、無いと手首に負担がかかってしまうが、段差がありすぎても手首が痛くなってしまいがち。市販されているハンドレストには、単体タイプとマウスパッド一体タイプの2種類があるが、どちらのタイプも段差がありすぎることが多く、筆者の手に合うものがあまりない。

 これまで筆者がベストチョイスとしてきたのが、エレコムの「dimp gel EX(MP-101シリーズ)」だ。ゲル状の製品としてはとびきりやわらかいこの製品は、低い段差を求める筆者の好みにぴったりマッチしていた。

 この「dimp gel EX」の発展型として新たに登場したのが、今回紹介する「FITTIO」だ。ブランド名が新規に冠されたこの製品は、横浜市総合リハビリテーションセンターとの共同開発で生まれた製品とのことで、従来製品になかった新たな工夫がいくつか追加されている。

 ひとつは、本体そのものが平らではなく、微妙に右側に傾斜していること。手首をひねる角度が浅くて済むことから、長時間のマウス操作でも疲れにくいというわけだ。ハンドレスト部のゲルも若干ながら偏っており、手にフィットしやすく配慮されている。実際に使ってみると、左右方向にマウスを動かす操作が、平坦だった従来製品に比べて容易になったと感じられた。

 もうひとつ、筆者のように段差にこだわるユーザー向けに、高さが異なる2つのモデルがラインナップされているのもポイントだ。ハンドレストの高さの違いは言ってみれば枕の高さの違いのようなもので、人によって好みが大きく異なると考えられる。本製品は9ミリのLowタイプもしくは17ミリのHighタイプから、好みに合わせて製品をチョイスできる。筆者は前述のように段差がありすぎると手首が痛くなるため、Lowタイプをチョイスしているが、これが実によく手にフィットしており、満足感は高い。

 使い始めておよそ1カ月。実売約3000円とやや高価ではあるが、それだけの価値はじゅうぶんにあると感じられる。これからしばらくマウス操作の強い味方になってくれそうだ。

製品本体。ホワイトのほかブラックもラインナップしているマウスパッド部、ハンドレスト部ともに、微妙に右に傾斜している
ハンドレスト部の柔らかさは、従来製品である「dimp gel EX」譲りマウスパッド部の摩擦係数はやや高め。マウス側のソールを張り替えたほうが軽く動かせてよいかもしれない
本体はやわらかい。裏面は軽い粘着性があり、机上に置いても容易にずれない

 

製品名製造元購入価格
FITTIOエレコム2980円

 

 

(山口 真弘)

2010/7/12 06:00