売り切れ続出! クレヨンのような蛍光マーカー


「テキストサーファー ゲル」は独ステッドラーの新製品。紙の上をすべるような書き味は革命的だ

 ラインマーカーが、ビジネスや勉強で使う筆記具の常連に加わったのはいつ頃だっただろうか。いまや、日本を含む世界中の筆記具メーカーの大多数がラインマーカーを製造販売している。競争の激しい筆記具の中では比較的穏やかな市場環境だったラインマーカーの世界に、激震が走る新顔が登場した。

 ラインマーカーを「テキストサーファー」というよくわからない独特の名称で呼ぶ、独ステッドラー社から発売された「テキストサーファー ゲル」がその注目のアイテムだ。

 国内外で販売されているラインマーカーのほとんどを持っている筆者だが、「テキストサーファー ゲル」は、文具店の店頭で試し書きした瞬間に、今までのラインマーカーとはまったくの別物だと感じた。

 “ゲル”という名前の通り、従来のラインマーカーにありがちな“水っぽさ”がまったく感じられないのだ! この画期的な「紙面摩擦感覚」に最も近いのはクレヨンだろう。実際の筆記跡も、目を近づけてよく見ればクレヨンそっくりだ。

 従来の水分の多い感じのラインマーカーよりも、ペン先が乾いた感じがする「テキストサーファー ゲル」だが、何度か使っているとクレヨンというよりも、リップクリームやスティック糊に近い感覚もする。もっとも、紙の表面を滑る「テキストサーファー ゲル」と紙表面の接点から指先に伝わる“タクタイル感覚”はスティック糊よりもはるかにスムースでなめらかだ。

 実際、物理的特徴もリップクリームやクレヨンなどに限りなく近い「テキストサーファー ゲル」は使用時間に比例して先端が鉛筆の芯のようにチビてくる。その時は、リップスティックと同じように後端の回転する部分を時計の針回りにねじってやると、先端がせり出してくる仕組みだ。

  ドライ系の「テキストサーファー ゲル」は薄い紙に使用しても裏写りせず、考えを巡らせている間中、キャップをし忘れても決して先端が乾燥することがない。インクジェットで打ち出したアウトプット用紙にマーキングするとマーカーの先が黒くなってしまう最悪の悪夢も無縁だ。

  「テキストサーファー ゲル」は堅いドイツ企業が打ち出した画期的な柔らかマーカーだ。既に多くの文具店では売り切れが続出だ。筆者も店頭で見つけたら、常にその殆どを買い占めている。今まで20人近くの知人にデモして、女友達には即プレゼントしたが、評判は常に超最高だった。

さきっちょは蛍光クレヨンの様で、口紅のようで、まったく今までの筆記具には無い感覚だ。先端が少しチビてきているのが見える。筆記跡を接近してみてみると、クレヨンに近い感覚だ
湿式の普通のマーカーの様にべったり感はなく、あくまでドライなまばら感覚が新しい先端がすぐに黒くなり、使用前・使用後が明確な湿式の従来型マーカー(右)と使った後も、インクが転移せずに綺麗なままの「テキストサーファー ゲル」(左)


商品名実売価格製造元
テキストサーファー ゲル157円ステッドラー


(ゼロ・ハリ)

2009/11/12 06:00