スリーピングバッグ型のコンパクトなペンケース

リアルでユースフルなスリーピングバッグのペンケースは久々のヒット商品だ

　文具屋さんに立ち寄ると、予想外の筆記具に出会って、つい買ってしまうことが多い。愛用のペンケースも常時いくつか持っているくらいなので、同じようなジャンルの筆記具がダブっても、筆者にとってそれほど問題ではない。

　もちろん、ペンケースを入れて持ち歩くカバンも、安価なブリーフケースを複数持っている。同じようなデザインで色違いのカバンには、それぞれペンケースを入れており、ペンケースには複数のペンを収納している。

ペンケースはステーショナリーの中でもマストバイなアイテム。実用系から、季節型商品、ウケ狙い、デザイナーズブランドまで多種多様で楽しいアイテムだ

　ペンケースが趣味の人にとって、現代は楽しい時代だ。国内外の多くの文具メーカーやデザイナーズブランド、昨今はクラウドファンディングに挑戦するスタートアップ企業の商品ラインナップにまでペンケースがお目見えするようになった。

背面にはフック（カラビナ）があり、バッグやリュックにも簡単に取り付けられる

　筆者も、ビジネスの席でもミスマッチにならないフォーマル系のペンケースから、女子中高生の使うようなファニーなタイプ、ウケ狙いだけが目的のような注目度の高いアイテムなど、そのバリエーションはなかなか広いと自覚している。

　今回ご紹介するペンケースは、英国風に言うなら“スリーピングバッグ”（シュラフ、寝袋）型。ウケ狙いと、周囲の人からの注目、ともすれば羨望の眼差しをも受けるかもしれないなかなか素晴らしい一品だ。間違いなくアウトドア系の女性には人気がありそうな予感がする。

　買ってきて即、別のペンケースに入れていたすべてのペンや定規をそのままスリーピングバッグのペンケースに移してみたが、容量的に多少無理があった。特に、ある程度の幅のある定規を収納するには、18cmサイズでもかなりの無理を強いられるだろう。

“つかみ”狙いでリアリティを優先させた商品なので、実際のキャパシティはかなり小さい

別のペンケースに入ってきた内容物全てを引っ越したらジッパーが閉まらなかった

　試行錯誤の末、筆者はこのスリーピングバッグのペンケースに“ミニマムセット”を収納しに使うことにした。シャープペンシルなどの鉛筆系筆記具に、ボールペン、万年筆、マーカー、定規、消しゴムといった比較的オーディナリーなアイテムを中心に、必要となる筆記具の最低要件を満たす組み合わせだ。

　最終的に、筆者がこのペンケースに収納したアイテムは、1本で2色機能のマーカー、板ガム状の消しゴム、カーボン素材の細い定規、ナミキ ファルコンの太字万年筆、シャーボ、オレンズネロ、カランダッシュの芯ホルダーという7つのアイテムだ。

サイズ的に一番邪魔していた定規をスリムなタイプに変えて解決した

　ペンケースに定規を収納するかしないかは人によるが、筆者にとって定規は必須アイテムで、できれば20cmクラスが入れたいのだが、スリーピングバッグに収納可能な定規のサイズは大きくても15cmクラスだった。それゆえ、幅の狭い15cmの超軽量なカーボン製の定規を入れることにした。

アウトドア派ではない筆者は、ちょっとオールディーズなイメージのする持ち物と一緒に携帯している

　このペンケースを寝袋のように、下から上に向かってジッパーを閉めて、上3分の1ほどを開けたままにすれば、寝袋の雰囲気は十分に醸し出される。さらに、その空間からペンや定規を自由に引き出せるという、一石二鳥な使い方になった。筆記具を入れた最後に動物のマスコットなどを入れてジッパーを閉めてみると、なかなか絵になるスリーピングバッグのペンケースだ。

顔を出す部分の紐を閉じて、内容物の落下防止用にUFOキャッチャーなどで取ったぬいぐるみなど入れても楽しい