本日の一品

“どこでもプレゼン”に便利な「モバイルスクリーン」

最適な投影が望まれる“どこでもプレゼン”には「モバイルスクリーン」が必須だ

 生まれてこの方、“へなちょこプレゼンテーション”は数限りなくやってきたが、最近の筆者のマイブームは、“モバイルプレゼン”ごっこだ。ほんの少しの空間と机、そしてディスカッションする相手さえいれば、時と場所を選ばず、どこでもプレゼンテーションを始められる。

 ときに現代は「弘法も筆を選ぶ」時代だ。弘法とは程遠い筆者などには、なおさらのこと、“最高の筆”を選ぶことが重要になってくる。流行りのきわめて小さなモバイルプロジェクターを何台か手に入れた筆者は、それらをあちこち持ち歩き、いろいろな場所で投影してみたが、ある大きな問題に気づいた。

 家具が少なく、白い壁紙の面積の多い自宅マンションなどではあまり困ることが無かったが、個室系の喫茶店やごく普通の会社のオフィスといった場所では、たった20インチ少々の壁面スペースですら、なかなか探しても見つからないという現実だ。

 幸い、投影に手頃な壁面が見つかっても、運悪くすぐ前に移動できないモノがあったり、壁面全体が金属系の素材で、反射率がきわめて高かったりとか、“快適なモバイルプレゼン”を阻害する要素はたくさん潜んでいる。

折りたたむとA4バインダーサイズの約450gで持ち歩きも容易

 そんな悩みを抱えていたある時、A4バインダーサイズに降りたんで持ち運び、広げるとアスペクト比16:9の23インチ相当のスクリーンになるというパナソニックの「モバイルスクリーン」を見つけたので、早速注文した。

 実際の利用にあたって、筆者はiPhone 7 PlusやYOGA BOOKをHDMI接続して、パワーポイントデータなどを投影して使うことが最も多いが、当初の目的は100%達成している。

 時間の余裕がある時には、出先でもミュージックビデオを観たり、自宅のあちこちで、モバイルと化したファミコン・クラシックで遊んだりと、いろいろ楽しめている。

スクリーン中央には折り目があるが、角度によっては目立たない
時にはモバイル・ファミコン・クラシックも楽しめる

 確かにA4バインダーサイズで、モバイル環境での持ち歩きは快適だ。ただし、実測重量は約450gほどあり、例えばこれと軽量なタブレット、モバイルプロジェクター、ケーブルなどを同時に携帯すると間違いなく軽く1kgを越えてしまう。

 とはいえ、どこに出かけても失敗のないベストな投影結果を望むのであれば、ここは“必要実戦重量”という納得が必要なところかもしれない。

一般的なブリーフケースに収納可能だ

 ところが、重さ以上に気になる問題もあった。スクリーンが180度確実にフルオープンしないのだ。その対策として、メーカーは携帯時の綴じ癖を平らに伸ばして180度広がるようにスライドさせるプラスティック製の固定パーツが本体に付属しているが、それをスライドさせても180度広がらずに175度あたりで止まってしまうのが状況だった。

 近距離で優秀なプロジェクターを使ってプレゼン映像を投影すると、中央部分と両端部分でほんの僅かなピント差が起こってしまう。几帳面な性格の筆者は、きわめて小さなボケよりも、175度という中途半端な角度に開いたスクリーンが気になった。

 そこで、175度ほど開いたスクリーンを、200度辺りまで一度だけ逆反りにして、なんとか180度広がる癖をつけようと両手で持って逆反りさせたところ「ぺきっ」と音がして、買った日になんとスクリーン中央の折り目である上の方が3分の1ほど割れてしまった。

開くと背面に転倒防止の機構が出てくるが、どうしても180度開かない
逆反りさせて180度開こうとしたら、スクリーン上部が割れてしまった。スライドさせてスクリーンを180度開く目的のスライドバーもほとんど役に立たない
YOGA BOOKのパワポの画面を投影した時は、スクリーン中央の割れ目を補修したビニール絶縁テープが目立ってしまった

 見たところ、どうもスクリーンの白い材質はきわめて薄くてもろい石膏ボードのような素材だった。やむなくダイソーで入手した白の絶縁ビニールテープで補修して、だましだまし使っている。プロジェクターの光のあたり具合によっては、中央の補修跡が光って気になる時がある。

 期待通りにスクリーンが180度開けば、数少ない16:9アスペクト比の理想的なモバイルスクリーンではあるが、現状のままでは取り扱いに注意が必要だ。次期モデルで改良されることを期待したい。モバイルプレゼンごっこが大好きになった筆者は、近く別メーカーの類似モノも入手する予定だ。

製品名販売元購入価格
小型ビューアー用モバイルスクリーン LF-PJ52SKパナソニック4696円