本日の一品
Apple Pencilの先端を保護するボールペンスタイル・ケース
2016年12月26日 06:00
iPad Proを購入してほぼ1年が経過したが、一番取り扱いに困ったのが高級感と重量感がつまった「Apple Pencil」だった。アップル技術陣自慢の偏心構造で「机の上をコロコロ転がってもいつかは止まる」と言われても、止まらずに床まで落下したことも何回かあった。
幸いペン先から落下しなかったので大丈夫だったが、それなりの重量のある構造をしているので、コンクリートの床に落下したりするとアッという間にスクラップだろう。そういう心配を払拭してくれたのは、国立商店のiPad Pro用のケースにおまけとして付いてきた、ケースと同色の背面に両面テープの貼られた革の切れ端だった。
筆者のApple Pencilはペンを握る指が当たる箇所にその革の切れ端を巻き付け、ネットショップで見つけたチープな充電キャップ紛失防止用のシリコンキャップを取り付けることで、きわめて快適な使用感となっていた。
そんなある日、「Ztylus Pencil Case for Apple Pencil」(以下、Ztylus)というやたらと長い名前の専用ペンケースを見つけ、瞬間的にポチってしまい、事によっては冷静さを欠き、道を踏み誤ったかもしれないと思い出した。
「Ztylus」は、Apple Pencilをボールペンのリフィルに見立てて収納するボールペン型のケースだ。実際に分解してリフィルを入れてみたが、世界中で販売されたクロスのボールペンとほぼ同様のメカニズムになっている。本体にはクリップを備えている。全体はかなり大きいが、ポケットに入れても、鞄のサイドポケットに収納しても、クリップはその役目を何とか果たしそうだ。
実際に片方の指先でZtylusの先の方をしっかり持って、もう一方の手の指先でクリップ辺りを持って捻ってみると、誰もが見慣れたボールペンのように、Apple Pencilの先端がゆっくりと登場する。今度は逆に捻って先端を収納すると、今度はノック式ボールペンのようにLightningプラグを保護した充電ポートキャップ部分が後退して露出する。動作原理も実際の動作もほぼ見慣れたボールペンだ。
単体で写真だけを見ていると納得感のゆくイメージとサイズだが、実際にZtylusの寸法を計測してみると、人によってはイメージが変わるかもしれない。実測してみたところ、その長さは約175mm超。見慣れたBICのボールペンより約30mmほど長い。しかしその長さは、一部では「長過ぎる」との評価のあるApple Pencil全体を収納しているのだから当然と言えば当然だ。
そしてスリムなApple Pencilをリフィルとして収納したボールペン本体の直径は、0.01mmまで測定できるデジタルノギスで測定したところ14.08mmだった。万年筆好きの方なら、モンブランの太軸万年筆で有名な「マイスターシュテュック149」とほぼ同じと言えば通じるかもしれない。一般的に文房具店で入手可能なマーカーペンよりは確実に太いだろう。
しかし、物理的な太さは顕著に変化しても、Ztylusのカバーを着たApple Pencilの操作性は決して悪くはない。実際に1ヶ月ほど使用してみて、ペンシルを落下したらどうしよう? と考えることは全くなくなった。太くて持ちにくそうという先入観はあったが、実際に使ってみると軸が太くて、か弱くないことは、持つ者の精神的な安定感や安心感にも繋がっているようだ。
Ztylusを導入したことで現れた新たな検討課題は、お気に入りのiPad Pro専用革ケースの表面にあるApple Pencilホルダーに、太いZtylusが全く入らなくなり、Apple Pencilを持って行くことを忘れることだ。Apple Pencilのユーザーは多くても、まず他人とカブることのないZtylusペンケースは魅力的ではあるが、自宅に忘れてしまっては何にもならないので、しばらくは考えてみようと思っている。
製品名 | 販売元 | 購入価格 |
---|---|---|
ZTYLUS Apple Pencilケース | Ztylus | 3430円 |