てっぱんアプリ!

絵心のない人の味方! メモ書きやPDF加工にも使える「Skitch」

 スマホを、もっと楽しく快適に使うには、アプリを活用しよう。本コーナーでは、続々登場する旬なアプリの中から編集部が厳選した、スマホユーザー必携の“てっぱん”アプリをご紹介します!

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アプリ名: Skitch
開発者: Evernote Corporation
価格: 無料
対応OS: iOS 7.0 以降、Android
カテゴリ: 仕事

 遠くにいる相手から自宅の行き方を丁寧に教えてほしいとか、スマホアプリの使い方を教えてほしいとか、PDF書類に記入して送り返してほしいなんて言われたら、あなたならどうするだろうか。手書きで地図を作ったり、メールで長々と手順を書いたり、印刷して手書きしてスキャンして、みたいな手間をかける人もいるかもしれないが、「Skitch」でサクッと対応するのもテだ。

シンプル操作で画像に手間なく書き込める「Skitch」

Evernoteとの強力な連携がミソ

 「Skitch」は、画像などに簡単にテキストや図形などを書き加えることができるツール。画像編集アプリに近いかもしれないが、多彩な機能を使って画像加工するためのものというより、誰でもシンプルに書き込みだけできるようにしたアプリだ。

 Evernoteのデベロッパーが提供しているアプリということもあり、Evernoteとの強力な連携機能も特徴となっている。Skitchを使い始めるなら、Evernoteも一緒にインストールし、できればEvernoteのプレミアムサービスにも登録しておくとさらに使い勝手は向上するだろう。

画像の上からシンプルに、見栄え良く書き込める

 Skitchでできるのは、撮影写真、端末内の画像画像、指定場所付近の地図画像、Webサイトのスクリーンショットという大まかに4パターンの画像の上から、図形、矢印、テキストなどを書き込む(貼り付ける)こと。たとえば道案内の地図を作るには、Skitch上で地図を開いて場所を指定すると画像化でき、その上をなぞって線や矢印を引くだけで完成する。

 書き込む図形は数種類の色・サイズから選べるのみで、選択の幅は広くない。できることが少なく迷うことがない分、誰でも扱いやすい作りになっているわけだ。とはいえ、テキスト入力時は色変更だけでなく縁取りを設定できたりもするため、お絵描きが苦手な人でも簡単に見栄えの整った画像になる。モザイクを入れる機能もあり、プライバシーに配慮した形で写真を加工したい時にも利用可能だ。

モザイク化、スタンプ、ペン、図形、テキストといったツールがある
色数は8色、ラインの太さは5種類から選べる
地図に書き加えた時はこんな感じ
保存する時は画像化もできるが、できればEvernoteを選択したい
Evernoteに保存すると、Evernoteアプリから閲覧可能
編集ボタンを押すと再びSkitchで開いて編集できる
写真にモザイクを入れるのも簡単だ

PDFの注釈書き込みにも対応

 真っ白なキャンバスに1から書き込んでいくことも可能だが、もう1つ大きなポイントとなるのが、PDFを扱える機能。端末内やクラウドストレージ上にあるPDFファイルを読み込んで、その上から画像と同じように図形やテキストを“注釈”として書き加えた後、Evernoteに保存できる。

 Evernoteに保存した後は、Evernoteアプリ上から閲覧でき、編集ボタンを押すと直接Skitchで開いて再編集もOK。書き加える対象の画像自体はレタッチできないが、その上から書き加えた図形やテキストなどについてはいくらでも編集できるようになっている。

 PDFの注釈編集機能を使うことで、一度作成してから更新が必要になるようなもの、あるいは渡す相手によって内容を変えたいものにも対応しやすい。申込書などのPDFを印刷後に手書きする、といったアナログなやり方ではなく、Skitchを使ってきれいなフォントでテキストを書き加えて保存し、他のPDFを扱えるアプリなどで開いて印刷する、といった使い方にも便利だろう。

 このPDFを扱える機能は30日間無償で利用できるが、Evernoteのプレミアムユーザーなら制限なしで使うことができ、iOS版なら月額200円支払うことで有効にすることも可能。SkitchとEvernoteを最大限に活用したいなら、PDF関連機能はぜひ使いこなしたいところだ。

何度も使うような申込書は手書きせず、きれいなフォントで書き込んで、再利用しやすいようにしておきたい
iOS版は200円支払うことでもPDF注釈編集機能が有効になる。Evernoteのプレミアムユーザーならタダだ

日沼諭史