てっぱんアプリ!

より自然な翻訳が可能になった、オフラインもOKの「Google 翻訳」

 スマホを、もっと楽しく快適に使うには、アプリを活用しよう。本コーナーでは、続々登場する旬なアプリの中から編集部が厳選した、スマホユーザー必携の“てっぱん”アプリをご紹介します!

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アプリ名: Google 翻訳
開発者: Google Inc.
価格: 無料
対応OS: iOS 8.0 以降、Android OS
カテゴリ: ツール
ダウンロード: iOS Android

 写真内容の判定からクルマの自動運転まで、さまざまな場所で応用されているAI、ニューラルネットワーク、ディープラーニング。今やそれらの言葉を聞かない日はないくらいだが、Googleも自身のサービスに積極的に活用し始めている。例えば「Google 翻訳」でも、最近になってアルゴリズム変更を行ない、ニューラルネットワークによる精度の高い翻訳を実現した。

より高い精度で翻訳可能になった「Google 翻訳」

日英・英日など8言語の翻訳でニューラルネットワークを採用

 「Google 翻訳」は、Googleが提供する103言語に対応する翻訳ツール。アプリとして提供されている以外に、Web上のサービスとして、あるいはWebブラウザーであるChromeブラウザの機能の1つとして利用することもできる。

 11月中旬に、ニューラルネットワークを活用した新しいアルゴリズムが、英語や日本語を含む8言語の翻訳に取り入れられた。ニューラルネットワークは、人間の脳(神経)の仕組みを模倣したアルゴリズムで、大量のデータをコンピューターが統計的に処理する機械学習の1手法。Google 翻訳では従来、文章をいくつかの言葉に区切って処理していたところ、このニューラルネットワークを用いて文章単位で適切な訳語を見つけられるようにしたという。

Google検索からもGoogle 翻訳を直接利用できる
Chromeブラウザにも取り込まれているGoogle 翻訳の機能
前回の「てっぱんアプリ!」の原稿冒頭を英訳。ごく一部で誤訳はあるが、全体としてはかなり正確に訳されているようだ

オフライン翻訳機能で、データ通信できない海外でも活躍

 実際にアプリ上で日本語から英語、もしくは英語から日本語に翻訳させると、ある程度専門用語を含むような文章や、情緒的な表現を含む文章でも、十分に理解できる内容に変換されることがわかる。アプリではキーボードや手書きだけでなく、音声入力を使ったり、撮影写真から文章を自動抽出して文字入力することも可能で、身近なものをすぐに翻訳できるだろう。

 指定した言語の翻訳データをあらかじめダウンロードしておき、電波圏外でも翻訳できるオフライン翻訳にも対応し、海外でデータ通信できないような時でも活躍してくれる。Google Chromeをはじめとする一部アプリでは、Webページ中の単語をタップするだけで言葉の訳語を表示したり、他のアプリでもクリップボードにテキストをコピーするだけで訳語を知ることができる「タップして翻訳」機能も用意されていて、精度の高い翻訳機能の実力をあらゆる場面で実感できるに違いない。

eBayの英文による商品解説を翻訳。難解な専門用語を含んでいるが、内容は理解しやすい
eBayからの英文のお知らせを翻訳。何を訴えているのか、完璧に把握できる
カタログを写真撮影
自動抽出された文章から、翻訳する文章を指定する
OCR機能で日本語が取り込まれる
文章ごとの区切りの問題で分かりにくくなっているところはあるものの、おおむね忠実に英訳されていると感じる
「タップして翻訳」機能を使うと、他のアプリ上でタップしたりコピーしたりするだけで翻訳可能
オフラインでも翻訳できるよう、必要な言語データをあらかじめダウンロードしておこう