てっぱんアプリ!
格安イヤフォンも重厚な音色に!? 音質を“最適化”できるプレーヤー「CapTune」
2016年11月4日 06:00
スマホを、もっと楽しく快適に使うには、アプリを活用しよう。本コーナーでは、続々登場する旬なアプリの中から編集部が厳選した、スマホユーザー必携の“てっぱん”アプリをご紹介します!
アプリ名: CapTune
開発者: Sennheiser electronic GmbH & Co KG
価格: 無料
対応OS: iOS 8.0 以降、Android 4.1 以上
カテゴリ: 音楽
ダウンロード: iOS Android
高価なヘッドフォンやイヤフォンはたしかにすばらしい音を奏でる。でも、あまりこだわらずに選んだ手持ちのイヤフォンでも、工夫すれば今以上に高品質な音で再生できるかもしれない。それを可能にするのが、今回紹介する「CapTune」だ。
どのメーカーのヘッドフォン・イヤフォンにも対応
「CapTune」は、高品位なヘッドフォン・イヤフォンメーカーとして知られるゼンハイザーが提供するミュージックプレーヤーアプリ。MP3/AAC/FLAC/WAVなどのフォーマットに対応し、端末のストレージ、もしくはネットワーク上のDLNAサーバーに保管している音楽ファイルを再生できる。試した限りでは、96kHz/24ビットまでのハイレゾ音源も聞くことが可能だった。
本アプリの最も特徴的な機能は、手持ちのヘッドフォン・イヤフォンの特性や自分の好みに合わせ、音質を最適化できること。対象となるヘッドフォン・イヤフォンに制限はなく、ゼンハイザー製品はもちろんのこと、他社の製品でもOKだ。
いい感じに聞こえるパターンを選んで最適化
音質を最適化する手順は、まず本アプリ内でよく聞く音楽を流し、イコライザー(EQ)調整画面で「SoundCheck」を実行する。そうすると、「A」と「B」の2パターンのイコライザーカーブが描かれた画面になるので、そのどちらかをに切り替えて、最も“いい音”として聞こえる方を選ぶ。中央の「None」は、フラット状態と聞き比べたい時に押してみよう。
選び終わったら右上の矢印で次のイコライジングパターンの画面に遷移し、同じようにA/Bのどれが良いかを選んでいく。これを続けて7回繰り返すことで、最終的に自分が使っているヘッドフォン・イヤフォンで最も“良く聞こえる”イコライジング設定ができあがるというわけ。納得できなければもう一度SoundCheckをし直すことも可能だ。
自分のヘッドフォンの性能を最大限に引き出せる、かも
ただし、必ずしもそのイコライザーによって“高音質”になるとは限らない。その調整の方法から、どちらかというとユーザーの好みが反映されることが多いだろう。それでも、その製品の弱点を補ったパターンになることもあるかもしれないし、製品がもつポテンシャルを最大限に活かせるイコライジング設定を生み出すこともできるかもしれない。もともと性能の高い(自分好みの音質の)製品なら、いくら調整してもほとんどフラットに近いイコライジング設定になる場合もありそうだ。
調整後のイコライジング設定は、名前を付けてプリセットとして複数パターン保存しておける。楽曲やアルバム、音楽のジャンルごとにプリセットを作ったり、複数のヘッドフォン・イヤフォン製品を所有しているなら、製品ごとにプリセットを用意しても良いだろう。なお、イコライジング設定が有効なのは本アプリ使用時のみで、他のプレーヤーでの再生時は反映されない点に注意しよう。
最後に、筆者が所有するヘッドフォン「SONY MDR-Z7」と、イヤフォン「MEE audio Pinnacle P1」、そして100円ショップで購入したイヤフォンの3つそれぞれで調整してみた結果は以下の通り。MDR-Z7はフラットのままで、Pinnacle P1は低音域で若干調整された程度だが、100円ショップのイヤフォンはかなり調整が入った。調整前の100円イヤフォンは中音域がハウリングのように歪んで大きく響くので、これを抑える方向で調整することになった。調整後は全体的に抑え気味になり、少なくともある程度長く聞いていても耳が痛くならない音質だ。